OT園通園日記

車椅子生活の母を老人ホームへ訪ねる日々。でもそればかりではいられない!日常のあれこれを書いています。

日本橋

2006年10月17日 | お友達
中・高時代の友人と日本橋まで足をのばした。
目的は友人の刺繍展、ニードルポイント刺繍のバッグや額絵など、見事な作品が飾られており、また、数点は即売されていた。
ハンドバッグで、4~8万円くらい、小さなポーチが5~8千円散ったお値段。
でも、手間と技術を考えるとそのくらいは仕方ないなぁと思ってしまうほど精緻な作品である。
もちろん、私たちにはそんな高価なものを買う経済力はないので、ただ美しい作品を鑑賞し、店員さんに混じって働いている友人を激励しただけ。

その後、日本橋三越の吉祥天を眺めたり、高速道路の下でちょっと悲しげな日本橋を論評したり、高島屋まで足をのばしたりと、日本橋遠足を楽しんだ。
ランチはコレド日本橋で。
3時のコーヒーは、高島屋の家庭用品売り場で「ネスプレッソ」なるエスプレッソマシーンの試飲をさせてもらったので、無料で済ませてしまった。(このエスプレッソマシーン、なかなか美味しい!買おうかなあ…とちょっと心が動いた。)

一日日本橋をぶらついて、特に何を買うでもなく、あれこれ眺めておしゃべりを楽しんだだけ。(ランチも確か¥1,500くらい!)
でも、それで充分満足で楽しかったのよね。
「私たちってほんとに良妻ネ!」
他に誉めてくれる人もいないので、自画自賛しながら家路に向かう、オバサン達だった。

秋のさくら

2006年10月16日 | 季節の話題
秋の桜といっても、コスモスではなくて、本当に桜の花。
写真ではわかりにくいけれど、夏のうちにすっかり葉を落としてしまった桜の枝に、季節はずれの花がひっそりと開いた。
秋の透き通った、まっすぐな日射しの中で、桜はさみしげな色に見える。
抜けるような青空の下で見る桜は、なんだか頼りなく悲しげでさえある。

午後は、ずうっとアイロンかけ

2006年10月15日 | 季節の話題
先週、夫の秋冬物の衣類を出した。
すると、「オイ、大変だ!カビが生えてるぞ!」と夫が大騒ぎ。
見ると、スーツのズボンのポケット辺りに白くカビが付着している。
いつもと同じようにクリーニングをして、いつもと同じ所にしまったはずなのになんで??と、思ったけれど、生えてしまったものは仕方がない。
何とか工夫して落とし、アイロンをかけて、ベランダに出して空気を通しと、午後中かかって奮闘する。

ついでに、わたしの着物の襦袢類や半襟の手入れも行った。
黄ばんでいるのを漂白して、洗い直したり、襦袢に新しい半襟を付けたり等々。
留め袖を着るための準備も結構大変だ~!

夕飯を作る頃にはぐったりと疲れた。
「こういう仕事は体質に合わないみたいよ!」と言ったら、「ハイハイ、ご苦労さんでした!」と、ねぎらい(冷やかし?)の言葉をもらう。
たまには、私がちゃ~んと働いているところを見せておくのもいいかもしれない。
良いパフォーマンスの半日だった…カナ?

ほととぎす

2006年10月14日 | 季節の話題
きのうは、ちょっと聞き苦しい話題を提供してしまったので、ちょっと反省。
今日はホトトギスの写真を見て下さい。
(相変わらず下手な写真だけど!)

くちゃくんとの散歩道に咲いていた花。
秋に咲くちょっと渋好みのこの花は、私の大好きな花。
名前の由来は、花びらに付いたはんてんの様子が鳥のホトトギスに似ているからだとか。
どんな鳥なんだろう?

名前が有名なわりには、姿形を知らないような…。
「鳴かしてみしょう」だの、「鳴くまで待とう」だのというけれど実際の鳴き声もよくわからない。
「テッペンカケタカ」と鳴くと、聞いたことがある。

とにかく、花の方のホトトギスはとてもきれいに咲いて、秋の風情を漂わせています。

怒鳴られたこと、その後…

2006年10月13日 | その他いろいろ
午前中、駅まで娘を送ったついでに、駅前の大規模小売店に寄って少しショッピング。
ちょうど中日の優勝セールをやっていて、全品二割引になっている。
「ラッキー!」と思い、あれこれ肌着類をかごに入れ、レジへと運んだ。
セールというわりには、店内は閑散としている。
レジには店員さんが二人、一人が私の対応をしてくれた。

10数枚の商品をまとめて持ち込んだので、レジを打つのに少し時間がかかる。(ひとつずつバーコードを読み取らせていくでしょ!)
その後、一枚ずつ商品をたたみながら袋に入れてもらっている間に、私は、「今日はどの売り場も2割引ですか?」と店員さんに話しかけていた。
店員さんも「食料品も、普段は割り引かないものも全部2割引なので、結構お得かも知れません。云々」と説明してくれた。
(おしゃべりしたのはその二言三言で、ずっとしゃべっていたわけではないのよ、念のため!)

その間、私の後ろにレジを待っていたおじいさんが一人。
レジのコーナーにいるもう一人の店員さんは外部と電話をしたり、帳簿を見たりと客対応をしようとしない。
別のコーナーからレジの方に来た店員に、おじいさんは「早くしてくれ!」と話しかけたが、なんとなくきちんと対応しないままにどこかへ行ってしまった。
「たった1枚の商品を買うだけなのにいつまで待たせるのか」と、おじいさんがイライラしているのはわかっていたが、わたしにはどうしようもなく、とりあえずお金を払ってレジを離れようとした瞬間、おじいさんは私に向かって自分の買う予定であったジャージを投げつけた。
そして、「後ろに並んでいるのがわかっているのにいつまでしゃべっているんだ!非常識だゾ!」と怒鳴る。
最初は店員さんに向かって怒鳴っているのかと思ったら、すごい形相で私をにらみつけて怒っている。
「エ~ッ、私に!」と驚いたけれど、私が怒られる筋合いでもない。
思わず、「私は何も不都合なことはしていませんよ!」と、声を荒げてしまった。(まだまだ修行が足りないなぁ)
それだけでも十分ショックだったのだが、その様子を何人かの店員さんが見ていて、知らん顔。
「なんで~?不愉快!」と思いながら、荷物を置きに車まで戻った。

その後、食料品を買いに地下へ降りていったのだが、どうにも気持ちが収まらない。
「クレームの受付はどこですか?」と尋ねて、クレーム処理の係を呼んでもらった。
一部始終を話し、返ってきたのが、「買い物慣れしてない方だったんじゃないでしょうかねぇ」という答え。
エ~ッ、そうじゃないでしょ!私が問題にしているのは、店員さんの対応の悪さなのに…。
また重ねて事情を説明し、とりあえず謝ってもらったけれど、何か違和感が消えない。

帰宅しても釈然としない思いはそのまま。
「やっぱりおかしい!」と、先ほど行ったお店に電話をかけた。
衣料部門の責任者の方を呼んでもらい、またあらためて事のてんまつを説明する。
今度の対応は、ひたすら丁重に謝るというもの。
話しの合いの手に、「すみません」、「すみません」を繰り返し、「お客様は悪くない、店員に落ち度があります。これから気を付けます」と言ってはくれるものの、やはりすっきりはしない。
まあ、あまりごねても大人げないかと思って、電話を切った。

何とも不愉快な思いのまま、「クレームを付けて、私はどうして欲しかったのだろうか」と、つらつら考えた。
もちろんいちゃもんを付けて、何かをもらおうというわけではない。
でも、謝ってもらっても、心が収まらないのは何故だろう。

そう、私は誠実に話を聞いて欲しかったのだ。
そして、その上で「どこに問題があり、これから何を直すのか」を考えて欲しかった。
「すみません」とあやまられるよりも、起こったことに対して「このように対応しました」という報告をする旨の約束が欲しかったと思う。
それこそが、クレームに対する誠実な受け止め方なのではないだろうか。(難しいのは百も承知で言っている)

で、これは日常生活の中でいろいろな場面でも言えること。
誠実に人の話を聞くこと、その上で何ができるのを考え、対処すること、この二つがきちんとできたら、私の回りの人間関係もとても豊かになっていくだろう。
まあ、そんなことを考えるきっかけになったのだから、今回のことは不愉快な体験ではあったけれど、良い勉強になったということにしておこう。
いつまでもイライラしていても、なんにもいいことないものね!(頭に血が上った状態で食べた昼食、おもわず過剰摂取!シマッタ!!)

10月からのマジャール語クラス

2006年10月12日 | マジャル語
半年ずつ更新するマジャール語のクラス。
生徒募集のパンフレットを見たら、私たちのクラスが「準上級」となっていた。
ヒェ~、そうなの?ついて行けるのかなぁと心配になりながらも、継続することにして、今日が第1回目。

少しずつ顔も入れ替わったが、懇意にしてくれている若いクラスメートのakiさんとは、また一緒に勉強できるようでとても嬉しい。
とても真面目で、優しい彼女は、欠席したときなどわざわざ授業内容をメールしてくれる。
20歳以上年の離れたお友達なんて、素敵でしょ!
授業後、駅までの道をおしゃべりしながら一緒に歩くだけだけれど、私にとっては貴重な時間になっている。

授業の方は、先生方がきちっと授業計画を作成していらして、とてもためになりそうな内容。
今週は文法担当の同胞の一先生だったから、とくに心臓に負担はかからなかったけれど、来週は「日本語なし」のクラス。
もう今から、ちょっとドキドキ。

秋の日はつるべ落とし

2006年10月11日 | 母のこと
日が短くなった。
母を4時30分過ぎに訪ね、おやつを食べさせて、「さあ、散歩に!」というのがだいたい5時過ぎになる。
つい2ヶ月前には、外へ出たとたん、目を射るような厳しい日射しに少したじろいだものだった。
ところが、ここのところは夕焼け空を眺めながら、最初の数メートルを歩いている。
ちょうどOT園を出た辺りの道から、西の空がきれいに見えるのだ。
「自然が作るピンクの色って絶妙なバランスねぇ!」と、感嘆しながら歩き始める。

しばらく行くと、建物に邪魔されて空が見えなくなる。
沿道に見えるのは、色づいた柿や、大きくなったミカンなど。
畑では、大根の葉が大きく育ち、ほうれん草の成長も順調な様子。
コスモスは少し花の色が褪せたけれど、サザンカが咲き始め、菊が大きなつぼみを付けている。

いつも決まった横断歩道を渡り、OT園の方向へ戻る。
「虫の声がずいぶんにぎやかねえ」
「コオロギかしら、それとも鈴虫?」
そんな話しをしている横を、ヘッドライトを点灯した車が走り抜けていく。
そう、帰り道はいつのまにか日が暮れて、すっかり暗くなってしまうのだ。

「秋の日はつるべ落としっていうものねぇ」と、母。
「そうね、もう10月もなかばだから、日が短くなったわねぇ」
そんな会話を何回か繰り返すうちに(そう、何度も何度も繰り返す!)、散歩の行程が終わる。

母はOT園の玄関チャイムを押し、元気良く「ただいまぁ~!」と職員さんを呼んだ。
母にはOT園が「ただいま!」と言って帰る場所になったよう。


着物

2006年10月10日 | 母のこと
長男の結婚式に留め袖を着ることになった。
自分のものもあるのだが、嫁入りに持たせてもらったもので、柄がハデなのだろうか…と考え込んでしまう。
実家に行けば、母の留め袖があるはずだから、そちらの模様と比べてみて、どちらか良い方を着ればいいかと、久しぶりに実家へ出かけた。

実家では2匹の犬が大歓迎をしてくれる。
午前中にいったのだが、お昼ご飯まではお嫁さんとおしゃべりをし、犬たちと遊んでばかりで、着物ダンスまではたどり着けなかった。
甥や姪・我が家の子ども達の話しで、お嫁さんとの会話は大いに盛り上がる。
そして、同じくらいの比重で、犬の話題でもあれこれ話し込んでしまった。

さて、肝心の着物タンス。
母が事故にあって以来、居間・台所などを片付け、押し入れや洋服ダンスの始末をしてきたのだが、着物にまでは手が出せなかった。
いつかは見なくては、整理しなくてはと思っていたが、取り敢えず弟夫婦が暮らせるほどに実家の一階部分(母が暮らしていたところ)も片付き、そうなると億劫だったり、弟一家への遠慮もあったりでなんとなく後回しにしていたのだ。

古い、古~い着物や長襦袢などもたくさんあるのだが、昨日手を付けたのは母が10数年前に作ったらしい比較的新しい着物。
包みを開いて一枚ずつチェックしていくと、なつかしい柄の着物に混じって、見覚えのない新しげな着物がたくさん出てくる。
父が生きていた頃に作ったのであろうそれらの着物や帯は、あまり着た様子もなく、しつけが付いているものも多い。
そして若い頃に着ていたものと比べると、縫い取りがあったり、織りの様子が凝っていたりと高価そうに見える。
父の晩年、経済的に余裕がある頃に作ったのだろうと推測できるものばかりだ。

それらの着物は、とても凝ってはいるけれど、色も柄も地味なものばかり。
現在の私の年齢ではとても着られるようなものではない。
しつけが付いたままの地味だがしっとりと美しい訪問着や、美しい刺繍の加賀紋のついた落ち着いた色の無地の着物などを見ていると、母の最晩年に対するイメージが思い浮かぶような気がしてきた。
「おばあさんになっても、みすぼらしくしているのはイヤだわ!」
「孫のお祝いや何か公式の席に出ることがあったら、りゅうとした着物で華やかに装いたい」
「いつまでもきれいなおばあさんでいたい!」
そう思って、その当時の自分にも地味な年寄り向きの着物を作っておいたのだろう。

着物を作るという行為は、女にとって心躍るものではある。
母も着物を購入した時点で、充分に満足であり、楽しかったのだと思う。
でも、しつけが着いたままの美しい着物を見ていると、心が痛い。
今の母の姿、そしてこれからそうなっていくであろう母の姿は、母の思い描いていたものとあまりに違いすぎる。

買い物好きだった母、どちらかというと浪費家だった母。
普通の人よりも、ずっとずっと沢山の買い物をし、いろいろ楽しんできた母だから、「それ以上」を望むは贅沢なのかも知れない。(私が一生かかっても、母の買い物の量と金額に及ぶことはないだろう)
「恵まれた」境遇にいたのは確かだと思う。
でも、「あともう少し…」を望むのは娘のわがままなのだろうか。
母が望んでいたように、美しいぜいたくな着物を着てにこやかに笑うこぎれいなおばあちゃんという母の姿を見てみたかったナと、思わずにはいられない。
犬たちを閉め出し、一部屋に広げた着物の整理しながら、そんなことを考えたりもした。

弟は「もったいないからさあ、ねえちゃんが着ろよ!」と、簡単に言ってのける。
でも、あんなに格の高い着物、どこへ着ていくの?
いつか着る機会に恵まれると良いけれど。
母の思いの乗っかった着物たちはそっくりまたタンスにしまい直し、古い留め袖とそれにあわせる何本かの袋帯を持ち帰ることにした。

知識不足でどの帯を留め袖に合わせたらいいのか、よくわからない!
こんなことでも、母に相談できない不便さ、寂しさを感じる。

銀杏坊主

2006年10月09日 | 季節の話題
10月もなかば、秋晴れの空は高く、風もさわやかだ。
私の住まいはのある地区は、「柿生」という地名の通り、柿の木が多く植えられている。
江戸時代にはこの辺りの名物で、江戸の町まで出荷したと言う。
古くからのお宅の庭先には、必ずと言っていいほど大きな柿の木が見られ、この季節びっしりと実を付けている。
この辺りの柿は、「禅寺丸」という古い品種の柿で、実は小さくて種も多いが、甘いらしい。
(私は柿が嫌いなので、食べないからわからないのだけれど)
母と散歩をしていても、あちこちに柿の木が見られて、赤く色づいた実が目を楽しませてくれる。
「あそこにも!」、「あそこにも!」と、母は柿を指さして嬉しそうだ。

銀杏も落ち始めた。
こちらは目を楽しませるというわけにはいかず、むしろ特有のくさい匂いで気付かされる。
イチョウ並木のそばを通ると、黄色くなった実が落ちて潰れて、「くさいね!」という話題になる。
もちろん時々は拾いに来ている方もいる様子。
イチョウの下にオートバイを止めて、手袋で武装し、ビニール袋に拾った銀杏をせっせと集めているのを見かけた。
「くさいし、かぶれるし、拾ってまでは食べなくても良いか」というのが、母と私の一致した意見。

でも、銀杏は私の大好物。
八百屋で見つけると、大袋を買ってきて、おやつにしたり、お総菜の材料に利用したり、心楽しく食べている。
茶碗蒸しはいうまでもなく、鶏肉やエビと中華風に炒めてたり、煮物の彩りに添えたり、手作りがんもどきの中にごろごろと放り込んだり。
今年ももう一袋が胃袋の中に収まった。

で、その時にとても便利な道具がこれ、「銀杏坊主」という殻を割る道具。
¥1890と言う値段にちょっとびっくりしたのだが、去年思い切って購入した。
でも、その便利なことといったら…。
殻を割るのが楽しくて、10・20とむいてしまう。
「この茶碗蒸し、銀杏いくつはいってるの?」
5~6コ銀杏の入った茶碗蒸しを作って、娘の不評を買うこともある。
でもほんとうに良くできているのよ、銀杏好きだったら購入をお勧めします!!


結婚指輪

2006年10月08日 | 家族の話題
昨日、工芸館で美術展を見る前に行ったところのご報告。

今月末に結婚する息子からSOS。
「もう3回も指輪を見に行ったのに、結婚指輪が決まらない!」
「そろそろ決めないと、結婚式までに間に合わないんじゃあないの?」
というわけで、母が出入りしていた宝飾店へ二人を連れて出かけることになった。

このM商会、卸問屋さんが小売りも兼ねているので、入り口がとてもわかりにくい。
表札は出ていて見間違うことはないのだが、ショウウィンドウが見えるわけでもなく、入り口のドアはまるで普通の住宅のような造りなので、初めての人が訪ねて入っていくことなどできそうにない。
もちろんドアを開けて、声をかければ、「いらっしゃいませ」とお店のご主人が出迎えてくれるのだけれど。

「店がわかって、紹介さえしてくれれば、お母さんはすぐ帰っていいからね」と、息子は言う。
もちろん二人の指輪選びの邪魔をするつもりはさらさらない。
でも、それって仲間はずれにされるみたいでちょっと悲しいじゃない?
「そうそう、私にも仲間がいたわ」と思いついて、夫を誘って出かけることにした。

ところが、案ずるより産むが易し。
お店のおじさんが勧め上手だったのか、たまたま気に入ったものに巡り会ったのか、「決断力が無くて迷ってばかりいる」と息子を嘆かせていた婚約者のyu-子さんは、ものの15分ほどでチョイスを終わらせてしまった。
「エッ、もう決まったの?」
あっけにとられる私に、息子も彼女も「いいのがあった~!」と喜んでいる。
そして、「せっかくだから、お昼を一緒に食べようよ」と誘ってくれた。

昼食は日暮里駅近くのお蕎麦屋さん「かわむら」で。
4人がそれぞれ好みのおそばを注文し、夫は冷酒を1杯いただいて、おしゃべりしながらのお昼ご飯。
細くてしゃっきりした麺と、きりっとした味のおつゆが、なかなか美味しい。
それに加えて、こうやって少しずつ家族になっていくんだなあという実感が湧いて、楽しかった。

昼食後は、それぞれのペアで「谷中探訪」に出かけることにして、お蕎麦屋さんの前で息子達と別れた。
私たちは、佃煮やさんでアサリや昆布の佃煮を購入、朝倉彫塑館に向かった。(私が思ったとおり、夫もこの小さな美術館を大変気に入った様子だった)
その後、夕焼けだんだん(写真)を降りて谷中銀座へ。
メンチカツの誘惑をかろうじて切り抜け、お豆腐屋さんで湯葉を買ったり、アップルパイ(昨日のデザート!)を見つけたりなど、あちこちのお店を覗いて回った。

あとで聞いたところによれば、息子達も谷中銀座を冷やかしたあと、往きに通った三崎坂に戻り、千代紙の「いせ辰」でレターセットを買い、ちょうど催されていた「谷中菊祭り」の屋台でおでんを食べたり、保育園児の「獅子舞」を眺めたりなどしたらしい。
「谷中って面白い町だねぇ、指輪を受け取りに行くときにも、あっちこっちぶらつき回ってみるんだ~」と、息子達もすっかり谷中ファンになった様子。