エコポイント&スマートグリッド

省エネ家電買い替え促進で有名となったエコポイントとスマートグリッドの動向を追跡し、低炭素社会の将来を展望します。

EU気候変動対策の動向

2010-05-16 00:39:47 | Weblog
3月25~26日に開かれたEU首脳会議は、新成長戦略「欧州2020」の主要目標で合意し、6月の首脳会議に向け、各国別の目標も議論していくことになりました。また、今後の気候変動対策についても方針を確認しました。
EUは気候変動・エネルギー対策として、a.20年までに温暖化ガスを90年比で20%削減する、b.最終エネルギー消費のうち、再生可能エネルギーの比率を20年までに20%に引き上げる、c.エネルギー消費を20年までに20%削減する、の「3つの20%」を目標に掲げていますが、今回は、この「3つの20%」の目標を達成することを再確認しました。また、温室効果ガスの削減は、ほかの先進国が相応の削減を約束し、途上国がそれぞれの責任と能力に応じて適切に貢献することを条件として、30%にまで引き上げることを約束するとしました。
気候変動に関する国際交渉については、第1ステップとしてボンでの会議で、コペンハーゲン合意の政治的ガイドラインを交渉テキストに落とし、第2に、カンクンで開かれる国連気候変動枠組み条約第16回締約国会議(COP16)で、少なくともコペンハーゲン合意を引き続き交渉につなぎとめ、残る争点を確認する具体的な決定を採択する考えです。さらに、既に合意している年間24億ユーロ(1ユーロ=約125円)の途上国支援など、気候変動に取り組む途上国支援についても再度言及しました。