スマートグリッドの一つの側面は、環境エネルギ一分野のイノベーションの創造です。その関係で、米エネルギー省(DOE)は画期的な「Energy Innovation Hub構想」を2010会計年度からスタートさせようとしています(ご関心のある方は、
こちらをご覧下さい)。
イノベーションを必要とする次の8つの分野ごとに、2つの大学と1つあるいは複数の企業等からなるHubを作り、Hubごとに初年度に10百万ドルの助成金を交付し、次年度以降2千5百万ドルの支援を行おうとするものです。
必要な資金はキャップ&トレード方式の排出量オークション収入から捻出しようとしています。
1 Solar Electricity Energy Innovation Hub:PVとCSPに関する先端研究開発
2 Focus of Grid Materials,Devices and System Hub:先端パワーエレクトロニクス素材・デバイス・システム、スマートセンサー・デバイス研究開発
3 Energy Innovation Hub-Fuel from Sunlight:先端太陽光エネルギー研究開発
4 Energy Innovation Hub-Batteries and Energy Storage:電池とエネルギー貯蔵に関する研究開発
5 Energy Innovation Hub:Energy Efficient Building Systems Design:先端省エネ構造実現に関する研究開発
6 Energy Innovation Hub for Extreme Materials:原子力発電、廃棄物貯蔵・処理に関連する素材関する研究開発
7 Energy Innovation Hub for Modeling and Simulation:第3世代+軽水炉のモデリングとシミュレーションに関する研究開発
8 Energy Innovation Hub for Carbon Capture and Storage:CCSに関する研究開発
これらは、「科学局」(Office of Science)、 「省エネ・新エネルギー局」(Office of Energy Efficiency and Renewable Energy)、「電力配送・エネルギー安定供給局」(Office of Electricity Delivery and Energy Reliability)、「原子力エネルギー局」(Office of Nuclear Energy)、「化石燃料局」(Office of Fossil Energy)の機能を8つの分野ごとに横割りに再編成して、スマートグリッド展開に必要な環境エネルギ一分野ごとのHubで、イノベーション創造を集中的に推進しておこうというものです。