団塊太郎の徒然草

つれづれなるままに日ぐらし

米軍基地を無条件返還せよ。日本は占領地ではない。

2010-05-07 20:39:57 | 日記

元CIA顧問の大物政治学者が緊急提言
「米軍に普天間基地の代替施設は必要ない!
日本は結束して無条件の閉鎖を求めよ」
独占インタビュー チャルマーズ・ジョンソン 日本政策研究所(JPRI)所長



普天間基地問題の決着期限が迫るなか、鳩山政権は辺野古沿岸につくる桟橋滑走路と、徳之島の既存の空港を併用する移設案を提案した。しかし、地元や米国側の同意を得られる見通しは立っておらず、日本国内は鳩山政権批判一色に染まっている。しかし批判するだけでは何も変わらない。そもそも同基地の代替施設の不要論は米国内にもある。東アジア研究の大家で、CIAの顧問を務めた経験もあるチャルマーズ・ジョンソン 元カリフォルニア大学政治学教授は、日本国内にはすでに十分すぎる米軍基地があり、日本国民は結束して普天間基地の無条件閉鎖を求めるべきだと提言する。
(聞き手/ジャーナリスト・矢部武)


チャルマーズ・ジョンソン
Chalmers Johnson
著名な国際政治・東アジア研究者。米国の覇権主義、軍事優先主義を厳しく批判した著書が多く、東アジアにおける米国の帝国主義的政策は必ず報復を受けると分析した”Blowback”(邦題「アメリカ帝国への報復」(2000年、集英社)はベストセラーに。カリフォルニア大学で政治学博士号を取得し、同大学で教授、政治学部長、中国研究センター所長などを歴任。その後、日本および環太平洋地域の国際関係を研究する民間シンクタンク“日本政策研究所”(JPRI)を設立。
撮影:雨宮和子/インフォネット

―鳩山政権は普天間問題で窮地に立たされているが、これまでの日米両政府の対応をどう見るか。


 まったく悲劇的だ。両政府は1995年の米兵少女暴行事件以来ずっと交渉を続けてきたが、いまだに解決していない。実を言えば、米国には普天間飛行場は必要なく、無条件で閉鎖すべきだ。在日米軍はすでに嘉手納、岩国、横須賀など広大な基地を多く持ち、これで十分である。


 そもそもこの問題は少女暴行事件の後、日本の橋本首相(当時)がクリントン大統領(当時)に「普天間基地をなんとかしてほしい」ということで始まった。この時、橋本首相は普天間飛行場の移設ではなく、無条件の基地閉鎖を求めるべきだったと思う。


―普天間を閉鎖し、代替施設もつくらないとすれば海兵隊ヘリ部隊の訓練はどうするのか。


 それは余った広大な敷地をもつ嘉手納基地でもできるし、あるいは米国内の施設で行うことも可能だ。少なくとも地元住民の強い反対を押し切ってまでして代替施設をつくる必要はない。このような傲慢さが世界で嫌われる原因になっていることを米国は認識すべきである。


 沖縄では少女暴行事件の後も米兵による犯罪が繰り返されているが、米国はこの問題に本気で取り組もうとしていない。日本の政府や国民はなぜそれを容認し、米国側に寛大な態度を取り続けているのか理解できない。おそらく日本にとってもそれが最も簡単な方法だと考えているからであろう。


フランスならば
暴動が起きている


―岡田外相は嘉手納統合案を提案したが、米国側は軍事運用上の問題を理由に拒否した。


 米軍制服組のトップは当然そう答えるだろう。しかし、普天間基地が長い間存在している最大の理由は米軍の内輪の事情、つまり普天間の海兵隊航空団と嘉手納の空軍航空団の縄張り争いだ。すべては米国の膨大な防衛予算を正当化し、軍需産業に利益をもたらすためなのだ。


 米軍基地は世界中に存在するが、こういう状況を容認しているのは日本だけであろう。もし他国で、たとえばフランスなどで米国が同じことをしたら、暴動が起こるだろう。日本は常に受身的で日米間に波風を立てることを恐れ、基地問題でも積極的に発言しようとしない。民主党政権下で、米国に対して強く言えるようになることを期待する。


―海外の米軍基地は縮小されているのか。


 残念ながら、その動きはない。米国は世界800カ所に軍事基地を持つが、こんなに必要ない。世界のパワーバランス(勢力均衡)を維持するためなら、せいぜい35~40の基地で十分だ。米国政府は巨額の財政赤字を抱え、世界中に不必要な軍事基地を維持する余裕はないはずだ。


―日本では中国や北朝鮮の脅威が高まっているが。


 日本にはすでに十分すぎる米軍基地があり、他国から攻撃を受ける恐れはない。もし中国が日本を攻撃すれば、それは中国にこれ以上ない悲劇的結果をもたらすだろう。中国に関するあらゆる情報を分析すれば、中国は自ら戦争を起こす意思はないことがわかる。中国の脅威などは存在しない。それは国防総省や軍関係者などが年間1兆ドル以上の安全保障関連予算を正当化するために作り出したプロパガンダである。過去60年間をみても、中国の脅威などは現実に存在しなかった。


 北朝鮮は攻撃の意思はあるかもしれないが、それは「自殺行為」になることもわかっていると思うので、懸念の必要はない。確かに北朝鮮の戦闘的で挑発的な行動がよく報道されるが、これはメディアが冷戦時代の古い発想から抜け出せずにうまく利用されている側面もある。


―米軍再編計画では普天間の辺野古移設と海兵隊のグアム移転がセットになっているが、辺野古に移設しない場合、グアム移転はどうなるのか?


 米国政府はグアム住民の生活や環境などへの影響を十分に調査せず、海兵隊の移転計画を発表した。そのため、グアムの住民はいま暴動を起こしかねないぐらい怒っている。グアムには8千人の海兵隊とその家族を受け入れる能力はなく、最初から実行可能な計画ではなかったのだ。


―それでは米国政府が「普天間を移設できなければ議会が海兵隊のグアム移転の予算を執行できない」と強く迫っていたのは何だったのか。


 自らの目的を遂げるために相手国に強く迫ったり、脅したりするのは米国の常套手段である。


―海兵隊をグアムに移転できない場合、米国政府はどうするか。


おそらく米国内に移転することになろう。それでも海兵隊部隊の運用上、問題はないはずだ。

―日本では普天間問題で日米関係が悪化しているとして鳩山政権の支持率が急降下しているが。


 普天間問題で日米関係がぎくしゃくするのはまったく問題ではない。日本政府はどんどん主張して、米国政府をもっと困らせるべきだ。これまで日本は米国に対して何も言わず、従順すぎた。日本政府は米国の軍需産業のためではなく、沖縄の住民を守るために主張すべきなのだ。


日本人が結束して主張すれば
米国政府も飲まざるを得ない


―米軍基地の大半が沖縄に集中している状況をどう見るか。


 歴史的に沖縄住民は本土の人々からずっと差別され、今も続いている。それは、米軍基地の負担を沖縄に押しつけて済まそうとする日本の政府や国民の態度と無関係ではないのではないか。同じ日本人である沖縄住民が米軍からひどい扱いを受けているのに他の日本人はなぜ立ち上がろうとしないのか、私には理解できない。もし日本国民が結束して米国側に強く主張すれば、米国政府はそれを飲まざるを得ないだろう。

―今年は日米安保50周年だが。


 日本にはすでに世界最大の米海軍基地(横須賀)があり、各地に空軍基地も存在する。これ以上の基地は必要ない。東アジアのどの国も日本を攻撃しようなどとは考えないだろう。日本政府は巨額の「思いやり予算」を負担している。自国の外交・防衛費をすべて負担できない米国のために、日本が同情して払っているのだ。 


―普天間問題を解決できなければ両政府がどんなに同盟の深化を強調してもあまり意味がない、との指摘もあるが。


 それは米国が軍事力優先の外交を展開しようとしているからである。一般の米国人は日本を守るために米国がどんな軍事力を持つべきかなどほとんど関心がないし、そもそも米国がなぜ日本を守らなければならないのか疑問に思っている。世界で2番目に豊かな国がなぜこれほど米国に頼らなければならないのか理解できない。それは日本人があまりに米国に従順で、イージーゴーイング(困難を避けて安易な方法を取る)だからではないか。


「幼保一体化」が難航

2010-05-07 08:23:07 | 日記

民主党の公約はいつになったら実現するのか





 子供を預ける保育所不足を解消するため、民主党マニフェストで目玉政策の1つとして掲げてきた保育所と幼稚園を一緒にする政策「幼保一体化」が難航している。「幼児教育」目的の幼稚園を保育所代わりにすることに根強い反発がある上、所管官庁が幼稚園は文部科学省、保育所は厚生労働省と異なるため、縦割り行政の“弊害”も出ているためだ。一方で、長引く不況のため、子供を預けて働きに行きたいお母さんたちは増えており、「マニフェストはいつになったら実現するのか」という不満の声も上がっている。


記事本文の続き 保育所は、共働きなどで子育てが難しい場合に0歳から小学校入学までの乳幼児を預けられる児童福祉施設。全国で約2万3千あるが、数が足りず、入所できない待機児童の増加が社会問題となっている。「幼保一体化」は、全国の幼稚園に「保育所」機能を補完させるなどして、保育所不足を解消しようという試みだ。


 一体化は政権交代前から進められてきたが、民主党政権は目玉政策の1つとして、保育所と幼稚園を一緒にした「認定こども園」を平成24年度までに2千以上設置する政策目標を表明した。しかし、現実には設置数がなかなか増えず、4月1日現在、わずか532にとどまっている。



 原因の一つは、子育ての現場からの根強い反発だ。保育所が子供を預かること自体に重点を置いているのに対し、幼稚園はあくまで幼児教育を行うことが目的の「教育施設」。その分、預かる子供の年齢も3歳以上と高くなり、時間も短く、原則4時間となっている。


 「保育所と一緒になれば、幼児を集団の中で“教え育てる”という目的が薄れる」。そんな不安や不満が、園児を通わせる保護者にもある。


 また、所管官庁の“縦割り行政”も以前から指摘されている。幼稚園を所管する文科省と、保育所を所管する厚労省は、それぞれ別々に会計基準や監査などを行っており、両省で「単純に1つにすればいいという問題ではない」と言い合い、調整が進まないという一面もある。


 厚労省の調査によると、21年4月の保育所の待機児童数は2万5384人で、前年同期比で5834人増と過去最高の伸び。リーマン・ショック以降、長引く不況で、夫や妻の給与・ボーナスが下がり、仕事がやめられない配偶者が増えていることから、待機児童問題は急速に深刻化している。


 今年9月に出産予定の横浜市内に住む地方公務員の女性(33)は「来年の育児休暇の期限までに、子供を保育所で預かってもらえないと困る。経済的にも精神的にも苦しくなる。死活問題だ。マニフェストはどこへ行ったのか」と話した。