前回に続いてニックネーム起源の姓を扱うが、出所はメジャーリーグの選手たちである。
まず、“Pie”さん。「パイ」ではなく「足」さんである。「足」が長かったのか、「脚」が速かったのか、とても普通の姓とは思えない。ニックネーム起源だと推測する。
次は“Bocanegra”。“boca”は「口」、“negra”は「黒い」である。「黒い口」、「黒口」さんだが、口が異様に黒かったのだろうか。“Bocachica”さんもいた。“chica”は「小さい」という意味で、「小口」さんである。長野県には「小口」と書いて、「おぐち」と読む姓がある。他の地方では聞いたことがないが、珍名というわけでもない。“Bocachica”さんのご先祖様は「おちょぼ口」だったのだろう。
“Moscoso”という選手もいた。これは辞書には載っていないが、“mosca”(ハエ)を連想させる姓である。オーストラリアのようにハエがたくさん生息する地方の出身だったのだろうか。チリでは「白い毛のまじった黒毛の(馬)」という意味にも使われるが、そのような馬がたくさんいる地方の出身なのだろうか。それはともかく、“Moscoso”から最初の“s”を取ると、“mocoso”(洟たれ)になるし、音節末の[s]音が消失する地域もあるので、“Moscoso mocoso”と、野次られはしないかと心配である。
GUILLERMO MOSCOSO 51 Pitcher
最後は“Descalso”さん。このつづりのスペイン語はないが、“descalzo”(はだし)と同じ発音である。ポルトガル語では“descalço”とつづり、発音はやはりラテンアメリカのスペイン語の“descalzo”と同じになる。“ç”は[s]音を表す。ご先祖様は靴もない貧乏な裸足のポルトガル人だったのだろう。貧乏な暮らしから抜け出そうと、アメリカに移民したものと推測できる。“ç”は英語にはないし、“Descalco”と書かれると、「デスカルコ」と読まれてしまうので、つづりを変えたのだろう。NHKのアナウンサーは「デスコールソ」と発音していた。本人も周りの者もそれで納得しているのだろうか。
やはり、私としては「デスカルソ」と発音してもらいたいのだが。
まず、“Pie”さん。「パイ」ではなく「足」さんである。「足」が長かったのか、「脚」が速かったのか、とても普通の姓とは思えない。ニックネーム起源だと推測する。
次は“Bocanegra”。“boca”は「口」、“negra”は「黒い」である。「黒い口」、「黒口」さんだが、口が異様に黒かったのだろうか。“Bocachica”さんもいた。“chica”は「小さい」という意味で、「小口」さんである。長野県には「小口」と書いて、「おぐち」と読む姓がある。他の地方では聞いたことがないが、珍名というわけでもない。“Bocachica”さんのご先祖様は「おちょぼ口」だったのだろう。
“Moscoso”という選手もいた。これは辞書には載っていないが、“mosca”(ハエ)を連想させる姓である。オーストラリアのようにハエがたくさん生息する地方の出身だったのだろうか。チリでは「白い毛のまじった黒毛の(馬)」という意味にも使われるが、そのような馬がたくさんいる地方の出身なのだろうか。それはともかく、“Moscoso”から最初の“s”を取ると、“mocoso”(洟たれ)になるし、音節末の[s]音が消失する地域もあるので、“Moscoso mocoso”と、野次られはしないかと心配である。
GUILLERMO MOSCOSO 51 Pitcher
最後は“Descalso”さん。このつづりのスペイン語はないが、“descalzo”(はだし)と同じ発音である。ポルトガル語では“descalço”とつづり、発音はやはりラテンアメリカのスペイン語の“descalzo”と同じになる。“ç”は[s]音を表す。ご先祖様は靴もない貧乏な裸足のポルトガル人だったのだろう。貧乏な暮らしから抜け出そうと、アメリカに移民したものと推測できる。“ç”は英語にはないし、“Descalco”と書かれると、「デスカルコ」と読まれてしまうので、つづりを変えたのだろう。NHKのアナウンサーは「デスコールソ」と発音していた。本人も周りの者もそれで納得しているのだろうか。
やはり、私としては「デスカルソ」と発音してもらいたいのだが。