ペルーの海岸部は、特に冬の間は太陽を拝めない。夏でもカラッとは晴れない。標高が高くなってくると、太陽もはっきり見ることができる。インカ帝国の首都、クスコは標高3000メートルで、空気が薄いので、空の青が濃い。晴れの日は太陽もありがたく拝める。
インカ帝国では太陽崇拝がされていたことは有名である。海岸部だったら、太陽崇拝が生まれたかどうか。そのペルーの現在の通貨単位は“sol”(ソル)で「太陽」の意味である。この形容詞形が“solar”で英語にもなっている。“sol”の複数形が“soles”(ソーレス)である。「太陽1個、2個・・・」といって、買い物しているわけである。
1989年当時の通貨単位は“sol”ではなく、“inti”だった。デノミを行って、ゼロを3つか6つ、取った。9つではないと思う。そして、単位も“inti”に変更したわけである。この“inti”というのは、ペルーの先住民の言語の一つ、「ケチュア語」で、やはり「太陽」という意味だった。
また、ハイパーインフレになると、この次は、「ケチュア語」と並んでペルーで広く使用されている「アイマラ語」で「太陽」を表す言葉が通貨単位になるかもしれない。
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