キアヌのことを「やれ大根だ」何だとバカにしていますが、何を隠そう(別に隠してはおりませんが)、私は彼の大ファンでございます。
彼の作品で好きなのは…やっぱり「マトリックス」。
ネオにぞっこんだった時期は「生き返る場面(スミスがやられる場面ね)」をリピートしては「かっこいいいい~~~」とため息をついたものです。
それから「スピード」「ディアボロス」「ハートブルー」「ギフト」「殺したいほどアイ・ラブ・ユー」が大好き。
そして私の中で微妙な位置にあるのがこの「マイ・プライベート・アイダホ」。
若い時ってもともと芝居がかったところがあるので、若者を演じるキアヌの大根ぶりは気にならないし、ビジュアル的には大好きなんですが…イマイチ好きになれない作品なのです。
【ストーリー】
男娼として体を売っているマイク(リヴァー・フェニックス)は、市長の息子スコット(キアヌ・リーヴス)と出会い友情で結ばれる。マイクは行方不明の母親を探すため、スコットの助けを借りて、故郷のアイダホへと向かうが結局母親を見つけ出せなかった。やがてマイクとスコットの生きる道は二つに別れていく…。
スコットはマイクと違って、もともとは裕福な家庭の息子なのだけれど、父への反発から家を出てストリート暮らしをしているのです。でも、21歳の誕生日を迎えた時に財産を継ぐことになっていて、それを機にストリートの生活を捨て、生まれ変わるつもりでるんですね。
でもね、でもね
若いということは残酷なことだとよくいうけれど、21歳になったとたん、友達や親のように慕っていた人を簡単に捨てることが出来るものなの?
今まで忌み嫌っていた父と同じ道を選ぶ?…では今までのストリートでの生活は何のためのものだったの?
アイダホに向かう途中で、二人で野宿をする場面があるのだけれど、そのシーンのスコットはマイクの気持ちにはこたえなかったものの、優しさにあふれていたような気がするんだけれどなあ。でも彼女が出来たとたん、マイクなんて眼中にないって感じになっていたから…薄~い友情だったのかしら?
スコットを理解できないことが、この映画を「好き」になれない原因なのかな。
旅を終え、スコットは「大人」になりマイクの元から去っていき、マイクはまたもとのストリートの生活に戻っていく。
大人になりきれない、子供のようなマイクに純粋さというか、危うい魅力は感じるものの、それ以上のものを感じることが出来ないのですよね。それもまたこの映画を「好き」になれない要因のひとつなのかも。
若い頃、自分も人並みの経験はしてきたつもり。
胸が張り裂けるような思いもしたし、喪失感にさいなまれたこともあるし、出口のない迷路をさまよっているような気持ちになったこともあるし。
なのに……彼らの気持ちがわからないというか理解できないというか…感情移入できないというか。
何回か見ればこの映画のよさがわかるのかしらん?と思って久々に見てみたけれど、やっぱりよくわからなかったです。
おばさんになって、若い頃の蒼いような苦いような感覚は忘れてしまったのかしらん?
ちなみに…最後に道端で寝ていた(気を失っていた)マイクを車に乗せてあげた人…あれは誰だったのかしら?他の人のレヴューを読んだら「マイクの兄のリチャードだ」って書いてあったけど、私はスコットだと思いたいのよね~。
誰だかわからない…その辺のぼかし具合はいいラストだと思います。
若いって美しい……んだけどね
私はあれはだめでした・・・。キアヌが悪役になりきれていなくって、ちょっと笑っちゃいましたです。すみません。
私の最近のお気に入りは「コンスタンティン」かな。パート2を待ってます!
ええ、「ギフト」好きなんです。
映画も好きなんですが、あの悪役のキアヌが好きなんです。
女房に暴力は振るうけど、ホントは気が小さい感じがね…なんだか気に入ってます。
「コンスタンティン」も面白かったですよね~。レイチェルとハッピーエンドにならないところがよかったなあ。