明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



どうも数日首が痛くて左右が不自由である。数日前モニターの前で首をうなだれたまま寝てしまい、イテテと首を起したような記憶がある。多分あれだろう。 先日田村写真で3カット手漉き和紙にプリントしてもらったが、刺青の女が想定より出来が良くて他の1カットが見劣りしてしまったので、コントラストその他手を加えて再プリントをお願いした。 作家シリーズを始めて、最初に仕事になったのは江戸川乱歩であった。乱歩生誕地の名張図書館にも写真を収蔵いただいた。澁澤龍彦と江戸川乱歩、谷崎潤一郎どれを最初に作ったか忘れたが、同時に作っていたかもしれない。らんぽの頭ができて早々、当時まだ池袋の乱歩邸にお住まいだった、乱歩のご令息平井隆太郎先生に、こんなことをやろうと思っており、個展開催の際は『夜の夢こそまこと』を使わせていただきたい旨お手紙を差し上げた。すぐに、その際は伺いますとのお葉書をいただいた。 現在、遠近法がどうの陰影がどうの、とやっており、今こそ乱歩を、といきたいところなのだが、その肝腎の乱歩を今になってどう扱えば良いか浮ばないでいる。最初に老人である乱歩にピストル持たせて気球にぶら下がらせてしまったのがせいぜいだったのであろうか。しかしこの乱歩、制作段階で、極端な遠近感を付けて作ってあり、小さな気球が肩の上でぶらぶらしているだけである。背景を描いて、それ等を屋上で自然光で撮る、というややこしいことをしているのだが、作家シリーズの最初の段階で、すでに遠近感一つストレートにやる気がなかった訳である。

※『拝啓つげ義春様』
 (前期)2017年9月30日(土)~10月15日(日)『ゲンセンカン主人』出品
 (後期)21017年10月21日(土)~11月5日(日)
ビリケンギャラリー
 住所:〒107-0062 東京都港区南青山5-17-6-101
 TEL:03-3400-2214
 営業時間:12:00 ~19:00(月曜休)
 ホームページ:http://www.billiken-shokai.co.jp/

※『タウン誌深川』“明日できること今日はせず”連載4回「哀しい背中」
※深川江戸資料館にて九代目市川團十郎像を展示中。11月12日まで。

HP

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