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Dr.パルナサスの鏡

2013年11月18日 19時42分27秒 | 洋画2007年

 ◇Dr.パルナサスの鏡(2007年 イギリス、カナダ 124分)

 原題 The Imaginarium of Doctor Parnassus

 staff 監督・美術/テリー・ギリアム

     脚本/テリー・ギリアム チャールズ・マッケオン

     製作/ウィリアム・ヴィンス エイミー・ギリアム

         サミュエル・ハディダ テリー・ギリアム

     撮影/ニコラ・ペコリーニ オリジナル・デザイン/ディヴ・ウォーレン

     衣裳デザイン/モニク・プリュドム 音楽/マイケル・ダナ ジェフ・ダナ

 cast ヒース・レジャー クリストファー・プラマー アンドリュー・ガーフィールド

 

 ◇2007年、ロンドン

 ヒース・レジャーの遺作になってしまったわけだけど、

 ちょっと驚いてしまうのは、テリー・ギリアムの撮り方が功を奏したのか、

 最初から仕組まれていたように、

 ヒースの絶対に必要とされる場面だけが撮り終えられていたことだ。

 もちろん、ヒース自身は、

 欲望を具現化する鏡イマジナリウムの中の自分も、

 すべて演じるつもりだったんだろうけど、おもわぬ効果を生んでる。

 たしかに、

 客の願望を形にしたヒースをジョニー・デップが、

 ヒース自身の願望を形にしたヒースをジュード・ロウが、

 博士クリストファー・プラマーの娘、

 リリー・コールの願望を形にしたヒースをコリン・ファレルが演じるというのは、

 こんなに豪華な配役になっちゃうんだとびっくりすることになるんだから、

 なんだか皮肉な話ではあるけどね。

 ただ、ヒースの友人のこの3人が、

 ギャラはすべてヒースの2歳の娘に捧げたってのは好い話だ。

 ただ、

 この物語の主役は誰になるんだろうっていう素朴な疑問なんだけど、

 そもそもの設定はクリストファー・プラマーだったんだよね?

 博士が悪魔と契約を取り交わしたことから悲劇が生じるわけで、

 さまざまな世界を巡ることとかをおもえば、

 なんだか、文学の世界に足を踏み入れたような感じもなくはない。

 そう『ファウスト』や『新曲』だ。

 このふたつはよくモチーフとして用いられるけど、

 おもってみれば、

 そのまま原作にした映画って見たことないな~。

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