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エンド・オブ・ウォッチ

2013年11月09日 12時50分31秒 | 洋画2013年

 ◎エンド・オブ・ウォッチ(2013年 アメリカ 109分)

 原題 End of Watch

 staff 監督・脚本/デビッド・エアー

     撮影/ロマン・バシャノフ 美術/デボラ・ハーバード

     衣装/メアリー・クレア・ハンナン 音楽/デビッド・サーディ

 cast ジェイク・ギレンホール マイケル・ペーニャ ナタリー・マルティネス アナ・ケンドリック

 

 ◎追跡、ロス市警24時間

 みたいな内容なんだけど、

 さすがにジェイク・ギレンホールたちは、

 5か月間も警察で実地訓練しただけあって、

 巡回する警官たちの怠惰さやいい加減さから、

 突入したり銃撃戦におよんだりと逮捕場面の緊張感と凄まじさは、

 けっこうリアルだった。

 同僚たちがぼろ袋のようにぼろくそに殴られて半死半生に合わされたり、

 自分も同僚も銃撃によって重傷や殉死に追い込まれたりと、

 リアルさにどれだけ拘れるかってのが主眼に置かれている分、

 観ている途中から観終わった後にいたるまでの満足感はかなり高い。

 ジェイク・ギレンホールがビデオマニアっていう設定になってるのか、

 デジタルカメラを肌身離さず抱えているのが味噌で、

 それが高じて自分たちの身体に小型カメラを装着して撮影し、

 その映像でもって場面が作られていたりするもんだから、

 実をいうと、最初のあたりは車酔いしたような感覚になり、

 ちょっとばかし気持ちが悪くなったりもしたんだけど、

 それがかえってリアルな印象を持てたような気もしないではない。

 個人的には、

 アナ・ケンドリックのちょっとおばかだけどスタイルもいいし、

 純粋で可愛いだけだったのが少しずつ警官の妻になっていくさまがお気に入りだ。

 ロサンゼルスという名前はもともとスペインの地名だったものなんだけど、

 そこへこのところ黒人ばかりかヒスパニックも移入してきて、

 もはや人種のるつぼっていうより、この両者の角逐場みたいになってる。

 どうしようもないチンピラやギャングはもとより、

 警官も、さらには警官の妻子や一族までも多人種が混淆している。

 そういう民族間の紛争や軋轢がこの町には充満してて、

 アナ・ケンドリックはのんびりぽかんとしてる独身時代から、

 警官の妻になり、その子を出産していくことで、

 この町と人間について見つめ、おとなになっていくわけだけど、

 単なる「潜入、ロス市警」的な番組と違うのは、そういうところだ。

 ジェイク・ギレンホールはぼくは意外に好きなんだけど、

 これまでの好青年とは打って変わった荒々しさが、

 これまた意外に好かったりしたわ。

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