脱ケミカルデイズ

身の周りの化学物質を減らそうというブログです。 

炭酸飲料の甘い誘惑に溺れた人の行く末は

2015年04月06日 | 食品

ニューズウィーク2015年4月7日号
炭酸飲料の甘い誘惑に溺れた人の行く末は

 爽快感や眠気覚ましの効果は一時的 長期にわたって飲み続けるとこんな危険が

 砂糖入りの清涼飲料には常習性があるようだ。うまいからつい飲んでしまうが、長い目で見れば体に悪い。命を支えるさまざまな臓器に悪影響を与えるというのは嘘じゃない。証拠はいくらでもある。例えば……。

心臓
ハーバード大学での2012年の研究によれば、砂糖たっぷりの甘い飲料は慢性心疾患のリスクを高める。砂糖を多く含む飲料を飲めば飲むほど血圧が上がるのは、もう常識だ。


甘くてカフェインたっぷりの清涼飲料を飲むと眠気が吹き飛び、やる気が出ると信じている人が多い。でも、そんな効果は一時的なもの。長期的には学習能力や記憶力に障害を来す可能性があるという。動物実験では、糖分を取り過ぎると脳由来神経栄養因子(BDNF)と呼ばれる化学物質の量が減少し、学習能力や記憶力が損なわれることが確認されている。


甘い炭酸飲料を大量に飲み続けると極端な場合、覚醒剤常用者みたいに歯が溶けてしまう。ある研究によれば、毎日2リットルの甘味炭酸飲料を3~5年にわたって飲み続けた女性では覚醒剤常用者と同じくらい歯が腐食していた。炭酸飲料に含まれるクエン酸が歯のエナメル質を破壊するからだ。

腎臓
複数の研究で、甘い炭酸飲料を大量に摂取すると腎臓疾患のリスクが高まり、いずれ腎不全になる可能性があることが示されている。砂糖ではなく、人工甘味料を使った炭酸飲料でも同じリスクがあるという。

減量
これも常識だが、砂糖入りの炭酸飲料を断てば体重は減る。専門家によれば、ファストフード店で毎日Lサイズのコーラを飲んでいる人は、それをやめるだけでカロリー摂取量を年間11万カロリー(体重換算で15キロ弱)減らせるという。

長寿
米公衆衛生学会誌によれば、大量の炭酸飲料を飲んだ人では免疫細胞におけるテロメアが通常よりも短くなり、その分だけ寿命が縮まるという(テロメアは染色体の末端にあるDNA組織でねこれが短くなるほど老化や病気のリスクが高まる)。

いかがだろう? 砂糖を断って長生きするか、砂糖漬けの死を甘受するか。それはあなたの美学次第だ。     ルシア・ブシャク