脱ケミカルデイズ

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禁煙旗振り役の厚労省で進まない全面禁煙

2013年06月30日 | タバコ

産経新聞2013年6月30日(日)11:15
嫌煙VS愛煙 反目する厚労省職員
http://news.goo.ne.jp/article/sankei/life/snk20130630510.html

 厚生労働省が入る合同庁舎(東京都千代田区)で許されている喫煙を巡り、嫌煙派と愛煙派による反目が職員間で続いている。すでに同省の健康局が官公庁施設の全面禁煙を求める通達を地方自治体に出していながら、福利厚生室は喫煙スペース維持に固執。同省は自己矛盾に終止符を打てないままできたが、最近になって変化の兆しが出ている。

 6月12~19日に限った平日数時間、合同庁舎2階のオープンデッキの喫煙スペースが一時的に閉鎖された。同時期に敷地内で職員の健康診断を行う検診車にまで煙が漂う可能性があったため、福利厚生室が「喫煙の放置はモラル上、問題がある」と判断し閉鎖に踏み切った。このため、嫌煙派職員から「ヤニ臭くない職場の実現に向け、ようやく一歩踏み出した」と歓迎する声が上がった。

 それでも、福利厚生室は愛煙派への配慮も忘れない。「全面禁煙の時期はまだ決めていない」と曖昧な態度に終始しているのだ。このため、模範を示すべき同省幹部が臆面もなく紫煙をくゆらせる。「職場で喫煙のリズムを崩すと、仕事に支障が出る」と全面禁煙に嫌悪感を示す声も強まっている。

 そもそも同省は平成22年2月、健康局長名で受動喫煙防止対策の徹底を地方自治体に通達。具体的には「公共空間は原則、全面禁煙であるべきだ」と指示した。中でも中央省庁や自治体庁舎について「少なくとも全面禁煙が望ましい」とした。さらに24年10月の通達でも、対策の徹底を求めるよう念を押している。

 ところが、同省は昨年5月、小宮山洋子厚労相(当時)の指示で省内に2カ所あった屋外の喫煙スペースのうち、1階エントランス付近の喫煙スペースを閉鎖したものの全面禁煙は先送り。「世界禁煙デー」の5月31日に地下1階のたばこの自動販売機を撤去しただけだ。

さすがに放置できないと感じたのか同省の金子順一事務次官が5月末、全面禁煙化に向け、喫煙による健康被害防止対策を進める健康局と、喫煙スペースを定めている福利厚生室に協議を進めるよう指示。だが、7月2日に村木厚子社会・援護局長が次官に就任することになり、金子氏は成果を残せなかった。

 村木氏は、同省の文書偽造事件で逮捕されたが、無罪が確定している。田村憲久厚労相は村木氏の次官就任にあたり「非常に厳しい検察の追及に耐え、真実を訴えた。強い信念がある」と評価。今後は受動喫煙防止の旗振り役としての信念も試されることになるが、嫌煙、愛煙の両派がやきもきする日々は続きそうだ。