box観戦記録

100%自分用のリストです

ティモシー・ブラッドリー対マニー・パッキャオ(2014/04/12)

2014-08-13 18:12:54 | ボクシング

WBOウェルター級タイトルマッチ

WBO王者のティモシー・ブラッドリー選手(Timothy Bradley)に前王者で6階級制覇のマニー・パッキャオ選手(Manny Pacquiao)が挑む約2年ぶりの再戦は米国ネバダ州ラスベガスで行われ、パッキャオ選手が12回3-0判定で勝利して雪辱を果たすとともに王座に返り咲いています。(体格比較)

互角の探り合いとなった初回を経て、2回に強い左ストレートを当ててチャンスを掴んだパッキャオ選手が試合の主導権を握っていきます。右ストレートまで返すワンツースリーで突進し、ブラッドリー選手の入りには右フックカウンターを決めるパッキャオ選手。3回にも左ストレートを再三決めて立ち上がりのペースを完全に掴みます。対するブラッドリー選手はパッキャオ選手のジャブに返す右ストレートや思い切り振る左右フックで対抗。このブラッドリー選手の「暴れ」にも映る攻撃に対して無理に攻め込む事を控えながら左を中心に据えた的確な攻撃で終始試合のペースをコントロールし続けたパッキャオ選手が前戦同様に明白な力の差を示す内容の12ラウンズでした。

CompuBox: Pacquiao Lands More Power in Rematch

Powerpunches,Punchzone

公式のスコアは116-112が2人、118-110が1人の3-0パック。シロート採点116-112パック。
戦い方に依る部分もあるのでしょうが、第1戦よりも両者の差は確実に縮まっていたように映った試合内容でした。しかしそれでもはっきりとパッキャオが上回っていた、そういう試合でした。
ブラッドリーは中盤のラウンドに入ったあたりから自らロープ・コーナーへ退いてパックを誘う動きを見せたり、9ラウンド目に2度バランスを崩しその後の脚の動きがぎこちなくなっていた、なんて場面があって下半身に何かトラブルを抱えてしまっていたのかもしれません。その状況の中11回に見せたようにフットワークとカウンターブローでボックスしきるラウンドを作るなど、よく健闘しましたが、明白に及びませんでした。
パッキャオは7回に見せた10連続コンビネーションや随所で見せていた左ストレートを基軸に据えたワンツー、ワンツースリー攻撃、左ストを絡めた強烈な右フック。さらには10回に見せた右ジャブ右フックでペースと距離をセットアップした後の左ストレートによる波状攻撃、などやはりまだまだ高い能力を備えていることを存分に示してくれました。しかしブラッドリーの強振する攻撃に対して無理をしない姿勢なんかに違和感を感じてしまう部分も。
何もかもを求めるのに無理がある、ということなんでしょうが、パッキャオにはそれを求めてしまう、それゆえの物足りさというふうに理解することにします。

パッキャオ選手は56勝(38KO)5敗。ブラッドリー選手は31勝(12KO)1敗。

Manny Pacquiao reclaims WBO title(Dan Rafael/ESPN):118-110パック
Manny Pacquiao-Timothy Bradley II: Round by round(Bob Velin/USA TODAY Sports):117-111パック
Pacquiao vs. Bradley 2: Live Round-by-Round Results and Highlights(Kevin McRae/bleacherreport):116-112パック
Wrestitution! Pacquiao reclaims belt, exacts vengeance on Bradley(Chris Cozzone/Fightnews):116-112パック
Harold Lederman(HBO):116-112パック

live pacquiao vs. bradley 2 ringside results and coverage(FightHype):114-114
Manny Pacquiao UD 12 Tim Bradley live round-by-round updates(Lem Satterfield/RingTV):114-114

MANNY PACQUIAO W12 TIMOTHY BRADLEY(Graham Houston/FIGHTWRITER.COM):117-111ブラッドリー


複数階級制覇

マニー・パッキャオ対ブランドン・リオス(2013/11/23)
マニー・パッキャオ対ファン・マヌエル・マルケス(2012/12/08)
Round by Round パッキャオ対ブラッドリー
マニー・パッキャオ対ティモシー・ブラッドリー(2012/06/09)
Round by Round パッキャオ対マルケス3
マニー・パッキャオ対ファン・マヌエル・マルケス(2011/11/12)
マニー・パッキャオ対シェーン・モズリー(2011/05/07)
マニー・パッキャオ対アントニオ・マルガリート(2010/11/13)
マニー・パッキャオ対ジョシュア・クロッティ(2010/03/13)
パッキャオ対コット続報
ミゲル・コット対マニー・パッキャオ(2009/11/14)
パッキャオハットン続報
リッキー・ハットン対マニー・パッキャオ(2009/05/02)
パッキャオ対デラホーヤ 夢のあと
オスカー・デラホーヤ対マニー・パッキャオ(2008/12/06)
デビッド・ディアス対マニー・パッキャオ(2008/06/28)
Round by Round マルケス対パック2
ファン・マヌエル・マルケス対マニー・パッキャオ(2008/03/15)
マニー・パッキャオ対マルコ・アントニオ・バレラ(2007/10/06)
マニー・パッキャオ対ホルヘ・ソリス(2007/04/14)
マニー・パッキャオ対エリック・モラレス(2006/11/18)
ファン・マヌエル・マルケス対マニー・パッキャオ(2004/05/08)
レーロホロノ・レドワバ対マニー・パッキャオ(2001/06/23)
チャッチャイ・サーサークン対マニー・パッキャオ(1998/12/04)

ティモシー・ブラッドリー対ファン・マヌエル・マルケス(2013/10/12)
ティモシー・ブラッドリー対ルスラン・プロボドニコフ(2013/03/16)
Round by Round パッキャオ対ブラッドリー
マニー・パッキャオ対ティモシー・ブラッドリー(2012/06/09)
ティモシー・ブラッドリー対ホエル・カサマヨール(2011/11/12)
ティモシー・ブラッドリー対デボン・アレキサンダー(2010/01/29)
ティモシー・ブラッドリー対カルロス・アブレグ(2010/07/17)
ティモシー・ブラッドリー対ラモン・ピーターソン(2009/12/12)
ティモシー・ブラッドリー対ネート・キャンベル(2009/08/01)
ティモシー・ブラッドリー対ケンドール・ホルト(2009/04/04)
ティモシー・ブラッドリー対エドナー・チェリー(2008/09/13)
ジュニア・ウィッター対ティモシー・ブラッドリー(2008/05/10)
ティモシー・ブラッドレー対ドナルド・カマレナ(2007/06/01)
ティモシー・ブラッドレー対マヌエル・ガルニカ(2007/02/02)



最新の画像もっと見る

3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (Unknown)
2014-08-13 19:29:59
ブランドン・リオス戦で感じたのは、安全運転してるってより肉体の作り方を変えてきたためにパワーレスになったんじゃないか、というものです。

上半身と下半身の筋肉のバランスが上手く取れないために起こる、試合中の脚の痙攣は、結局、マルケス4でも見られました。もしかすると、パンチ力を落とさずに脚の痙攣が起こらない方法が見つからず、従来の戦い方を捨てているんじゃないかと。

そのために戦略そのものを変えざるを得なかったと見れば、ローチがスーパーライトに落とした方がいいという進言も納得できます。

私自身も、差は縮んだと見ました。そして、パッキャオに期待していた試合ではなかったという感想を持ちました。期待は、パッキャオにはスペシャルな存在であってほしいんですね。でも、もう、ここらで終わったところで文句を言う必要はない気もします。メイとの試合は実現しませんでしたが、メイの生い立ちを考えると、ザ・マネーとして振舞うのは充分に理解できますしね。

やや、心残りはありますが、期待を捨てようと思います。
返信する
Unknown (KK)
2014-08-14 21:50:20
ブラッドリーはパッキャオの苦手な苦手なマルケスに勝利しているので、そのブラッドリーに確かな勝ちをおさめた事で
間接的に評価を回復させる事ができたのではないかと感じました。
マルケス相手につまずかなければ、ひょっとすればメイ戦も実現していたかも・・と思ってしまいますけども。
返信する
Unknown (管理人)
2014-08-15 21:11:47
>Unknownさん
かつて待望されていた史上最高レベルの究極カードは永遠に失われてしまいました。
今後メイ対パックが実現する、という可能性はお互い現役ですしゼロではないでしょう。ただ今後あったとしても意味が違うんですよね。
まぁしょうがないです。

>KKさん
どうですかね。三段論法的なものさしが全く通用しないってのは数々の前例が示す通りですし、そもそもパック対ブラッドリーの初戦をブラッドリーが勝っていたと考えている人も皆無でしょう。あえて皆無と言います
メイ戦に関しては、2009年頃に実現できなかった時点で旬を逃してしまったカードだと思います。またその頃が実現のチャンスも一番大きかった気がします。
以降時間が経てば経つほど価値も実現現実性も下落しているんじゃないでしょうかね。現在進行形で。
返信する

コメントを投稿