WBCスーパーフェザー級タイトルマッチ
日本の三浦隆司選手(Takashi Miura)が敵地メキシコに乗り込んで指名挑戦者セルヒオ・トンプソン選手(Sergio Thompson)の挑戦を受けた一戦はメキシコで行われ、ダウン応酬の激戦の末に三浦選手が12回3-0判定を制してタイトル初防衛に成功しています。
2回に強烈な左アッパーでノックダウンを奪う幸先の良い立ち上がりを見せた三浦選手。しかし、この1発があったからなのかどうかわかりませんが、狙いすぎの傾向が強くなかなか手が出ずぎりぎりのところで踏みとどまるトンプソン選手の回復を許してしまいます。
1発強いのを、と狙いを定め、見ている間にトンプソン選手が放つ左フックや右ストレートを結構まともに浴びてじわじわとダメージも蓄積させてしまったようにも見えた三浦選手。
三浦選手の左が入ってトンプソン選手の動きが急激に鈍る→三浦選手が狙って手数が出なくなり→トンプソン選手の反撃を浴びてしまう、という流れでお互いに消耗の度を深めていきました。6回に左でノックダウンを追加させた三浦選手だったのですが、8回は逆にトンプソン選手のワンツーを2セット連続で浴びてノックダウンを喫してしまいます。
それでもやはり三浦選手の左ストレートを浴びると一気に弱ってしまう状況を覆せないトンプソン選手。
10回などは被弾のダメージに加えて疲労も限界に達していたように見えたトンプソン選手だったのですが、最後の最後まで逆転の一打を狙い続けまた実際、最終回に強烈な左アッパーを決めて三浦選手の動きを止めたような場面を再三見せて最終ラウンド終了のゴングまで踏みとどまっています。
公式のスコアは113-112、114-110、114-111の3-0三浦。116-109三浦。
トンプソン選手の粘りは本当に驚異的で素晴らしいものであったのは確かですが、三浦選手の戦いが見ていて本当に歯がゆい試合でした。WOWOWの解説に招かれていた内山選手との再戦がクローズアップされていくことになるのでしょうか？この日の三浦選手の試合を見た現時点での正直な感想としては、まだまだお呼びじゃないといった感じです。辛すぎですかね。
今後の防衛戦で再び内山選手と戦うに相応しい力を見せてから、で良い気がします。
三浦選手は26勝(19KO)2敗2分。トンプソン選手は27勝(25KO)3敗。
WBC王者・三浦が敵地メキシコで価値ある初防衛成功(スポーツナビ)
【ＢＯＸ】三浦「うれしいが課題も多い」判定で初防衛(スポーツ報知)
Takashi Miura Drops, Beats Sergio Thompson in Cancun(James Blears/BoxingScene)
内山高志対三浦隆司(2011/01/31)
矢代義光対三浦隆司(2009/01/17)
セルヒオ・トンプソン対グスタボ・サンドバル(2013/05/18)
ホルヘ・リナレス対セルヒオ・トンプソン(2012/03/31)
挑戦者は、完全に効いてしまっている状態だったので、落ち着いてパンチをまとめて倒して欲しかったです。
内山選手に比べると、技術的にはかなり劣るように見えました。左のパンチの強さは流石と思わせるものはありましたが。
ただ敵地で初防衛を果たしたことについては、素晴らしいと思います。
ジャブを不用意にもらう、追撃途中にカウンターをもらう。これがもう少しスキルの高い選手であれば相手の地元と言うこともあり、間違いなく落としていた試合だろうと思います。また同時に、恐らく内山選手なら３RあたりでKOしていたであろう相手だったとも思います。
WOWOW解説陣はやたらと相手の強さを指摘していましたが、もともとはリナレスの調整相手に選んだような選手で、タフネスさは認めても、決して強豪だったわけではありません。
この体たらくでは内山選手の統一選を前に陥落の可能性が高いと考えます。
三浦選手がいいのを貰う場面もあり、ヒヤヒヤして観てました。
やっぱり日本人選手の試合はアツくなります。
素晴らしいガッツで両選手に拍手です。
個人的には内山選手との統一戦よりは、二人共に海外を目指して日本人ボクサーの強さをアピールして欲しいと思います。
敵地できっちり勝ったのは見事でした。
でも狙いすぎで手数が少なくなってポイントが相手に流れたのが勿体無い。
リナレスには勝ったものの世界チャンピオンになるような選手に見えないトンプソンくらい、あれだけ効かせたなら仕留めてほしかったです。
三浦選手はもともと大振りしすぎて自分からすっ転ぶような選手なので綺麗なKOは期待してませんでした。
ただこのクラスで、終始力負けせず攻め続けて勝ったというのは大きいですし、当人にもプラスになったのでは。
世界チャンピオンのレベルではないと言ってもいいくらい。
内山選手との再戦には全く意義を感じない。
不器用なのは性格だけにして欲しい。
相手がもう少し上手ければ逆の結果もあり得たくらい、見ていて心配だった。
手を出せよ、何見てるんだよ
と本当に歯がゆい試合でしたが、実際にリングに上ってやるのと傍から見ているのとでは大きな違いがある
ということなんでしょう。それでも歯がゆかったですが
＞ABCさん
確かに三浦選手の技術面での物足りなさってのは感じた試合でした。
ただ同時に破格と言っていい左の威力をまたしても見せつけた試合だったとも言えると思います。
これがある限り、どんな相手とやっても勝てるチャンスはあるってのは大きいと思います。
＞DKさん
内山選手と三浦選手、それぞれが今後も勝ち進んで現在よりも実力と箔をよりつけてから再戦
ってのが日本人的には最高です
＞CAMAROさん
結果的に最終回にノックダウンでも貰っていたらドローだったわけで、ポイント的には結構ギリギリ
あの内容でそのスコアはないだろう、とも感じるのですが
また同時に、あそこまで追い詰めたんだからもっとハッキリ明白な差を見せつけて欲しかったとも感じてしまいました
＞Unknownさん
この1試合で貴重な経験を得たってのは間違いないんじゃないでしょうかね。
それを生かす今後に期待したいです
＞ILBさん
内山との再戦に異議を感じない、ってのは同意です
その見方を変える戦いぶりを今後見せていって欲しいです
とくに10ラウンドの一方的に打ちまくったシーンは並外れた潜在能力の一端を見た気がします。
まずは試金石といえる試合に勝ち残った三浦選手におめでとう、お疲れ様といいたいです。
今後の一層の成長を期待します。
見ていて感じたことは三浦にはスピードが無いなということです。動きだけでなく連打の回転にしてもです。それでも左の威力は素晴らしいですが、自分も今すぐに内山との再戦は盛り上がれません。しかし、これだけの経験を得たのですからそこからの成長に期待しています。
・・・一つ、どうしても言わずにはいられないのが、トンプソンは再三転んだりアピールしたりしていましたが、あれは時間稼ぎだとかで注意ないし減点されないのかなと、そこにもイライラしていました。どうなのでしょう？
自分はイライラなんて感じませんでしたね。
決して上手くはないが、破格のKO率を誇るトンプソン選手の強打を警戒しながら上手く戦っていたと見ました。
実際三浦選手もフラフラになっていましたし、トンプソン選手のパンチは見た目以上に怖さがあるのだと思います。
外野から素人が軽々しく批判することなんて、三浦選手本人はもちろん分かっているでしょう。
ただでさえプレッシャーの掛かる初防衛戦、敵地、強打者という条件。これまでに敵地防衛を成功させた日本人はたったの3人。
どれだけ難しいか分かるでしょう。情けない？何を言ってるんだろうと思います。