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ロイ・ジョーンズJr対バナード・ホプキンス(1993/05/23)

1993-05-23 19:04:01 | classic
IBFミドル級王座決定戦

4月3日に約17年ぶりの再戦が行われる予定のロイ・ジョーンズJr選手(Roy Jones Jr)とバナード・ホプキンス選手(Bernard Hopkins)の両グレート。17年後の今もなお因縁を残す両者の初戦はワシントンDCで行われ、僅差の3-0判定を制したジョーンズ選手が勝利した一戦でした。(体格比較)

後にPFP最強選手としてボクシング界の頂点に君臨しヘビー級王座をも含む4階級を制したジョーンズ選手。対するホプキンス選手もミドル級の帝王として10年の間に19度防衛(1NCは含まず)し4団体完全制覇を達成。
世界タイトルマッチにおける戦績、ジョーンズ選手が26戦23勝(14KO)3敗。ホプキンス選手が25戦20勝(13KO)3敗1分1NCという両者にとって初めての世界戦はクロスしたペース争いが12ラウンズに渡って続いた接戦でした。

ジョーンズ選手が飛び込みざまの左フックやいきなりの右ストレートリードなどのスピードを生かした攻めでリードした試合スタート。ホプキンス選手も堅いディフェンスとコンパクトにヒットさせる左右で対抗するのですがジョーンズ選手のスピードに付いていけないシーンも多かった試合序盤戦でした。
立ち上がりリードを許したホプキンス選手が4回あたりから体力を生かした前進で距離を詰めようと試み、そして実際に両者の距離が詰まるものの、なかなか決定的なショットを決めきれないホプキンス選手。
ジョーンズ選手の方も決して望む展開・ペースではなく、サウスポーに構えを変えたりジャブを多用したりいろいろ試していて苦心が見えるのですが、要所要所で決めるダイナミックな攻撃がクロスしたラウンドを押さえていたように私には映った試合でした。

公式のスコアは3者共に116-112。HBOの解説を務めるハロルド・リーダマン氏は118-110ジョーンズ。ラリー・マーチャント氏は117-111ジョーンズ。
シロート採点は116-112ジョーンズ。
確か小泉さんはスコア忘れましたがホプ勝利とスコアしてたはず。

接近戦でのショートコンビネーションでリードした6回、右ストレートを連続でヒットさせた8回。しつこいショートパンチコンビネーションで攻め立てボディを効かせた11回。ホプキンス選手が明白に押さえたのはこの3つぐらいでしょうか。ジョーンズ選手の強いパンチを食っても全然怯まずにプレスを掛けまくっていた終盤戦はホプキンス選手が流れをキープしていましたが、それでも明白にラウンドを奪うまでには至らなかった印象。
ジョーンズ選手のパンチにカウンターで合わせたり、コンビの打ち終わりにヒットさせるホプキンス選手の地味ながらも的確な攻撃も良かったのですが、この判定結果は妥当なのでは、と改めて感じました。
接戦でしたので小泉さんのような見方があるのは当然なんでしょうが、私的には最もホプ寄りに見て114-114。逆にジョーンズ寄りだと119-109までありえた内容、と見ました。



さてこの日から17年越しのリマッチに臨む両者ですが、1月に45歳になったホプキンス選手がいまだにトップファイターとしての力を極めて高いレベルで維持しているのに対し、直前の試合で初回KO負けに沈むなど衰えが顕著なジョーンズ選手(41歳)。
前回勝っている方と、負けている方とでは試合に賭ける意気込みの差もあるでしょうし、ホプ選手の17年ぶりの雪辱という可能性が高いと誰もが感じていることでしょう。
わたくし的にもジョーンズ選手が前哨戦で初回KO負けを喫した時点でこのカードに対する興味が大きくダウンしましたが、そのような事態に陥りながらも結局試合をやることになった、その執念みたいなものに感じるものがあって現在は結構楽しみであります。時代を代表してきた超ビッグネーム同士がトップファイターとしてのキャリアのはじめと最期に戦う、という事に意味があるカードなんでしょう。両雄の健闘に期待です。


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2010-02-25 19:04:01


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7 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (大王)
2010-02-25 23:20:13
あー、結局やるんですね。
ホプキンスは微妙ですが、ジョーンズはこの試合で引退かもしれませんね。
できればヘビーへ行く前にカルザゲやミハエルゾウスキーなどと戦って欲しかったです。

ジョーンズは"最高"の選手でしたけど、"最強"かと聞かれると疑問が残ってしまいますね。
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二人とも大好き (まっからむ)
2010-02-25 23:28:21
いまだに世界チャンプ級の実力のホプキンスと、端々に往年のキラメキを見せるものの、衰えは隠せないジョーンズだけに勝負は圧倒的にホプキンスですが、ジョーンズとしても最後の晴れ舞台ですから、モチベーションは非常に高いと思いますので楽しみな一戦です。

序盤はジワジワ様子を見るホプにジョーンズがスピーディーな左フックで仕掛けると思います。

ホプがいきなりの右カウンターを見舞えば、序盤KOもありますが、ホプキンスが横綱相撲を見せて終盤KOと見ます。

ジョーンズはケガをせずにプライドを持って安らかに引退できたらいいな、と思います。

ホプおじさんには、アンチエイジングの星として、50までトップ戦線で戦って欲しいと思います。

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Unknown (tarou)
2010-02-26 02:47:06
この試合、WOWOWで初めて見たときはジョーさんのラウンド間の寸評を聞きつつだったからか判定に疑問を抱いていましたが、今ニコニコ動画で見返してみるとロイ優勢、とまでは行かないまでもポイントを稼いだのはロイかな、と考えが新たになりました。

ロイの試合で一番印象的なのはトニー戦、ホプの試合で印象的なのは最初のテイラー戦ですかね…。特にテイラー戦は判定に疑問を抱いたことを覚えています。これも再見すれば印象は変わるのかもしれませんが。

今度二人が試合するとのことですが、どちらもボクシング史に燦然と輝く巨星同士。どんな結末になっても両者に拍手を送りたいです。
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Unknown (Unknown)
2010-02-26 11:39:57
両者共にこの試合で引退なんですかね?
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Unknown (プクー)
2010-02-26 12:53:15
両者ともに個性的で突出したボクサーですね。
今後このようなボクサーが出てくるんだろうか。

ロイは以前に比べ何が劣化したんでしょうか。
パンチをよけきれない、体がついていかないなどやはり老化がスタイルを支えきれなくなってきてるのでしょうか。

誰も真似できないスタイルを体現してきた両者、存分にファイトして欲しいです。
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Unknown (K)
2010-02-27 12:48:00
ロイはレイシー戦の出来が再現できれば勝つ可能性あるかもしれないですね。
一戦目は自分も普通にコンスタントにパンチを当てたロイの勝ちに見えましたが、ミドル時代のロイのパンチをクリーンヒットされても、ビクともしないホプの打たれ強さに驚かされます。
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Unknown (管理人)
2010-02-27 20:51:28
>大王さん
ともに不惑を超えているわけですから、常に引退と隣合わせだと思います。両者ともにです。

>まっからむさん
前戦で惨敗してるロイですが、これでかえって対ホプ戦は心理的にやりやすくなっているかもしれません。
逆に有利と見られているホプが変な意識が出て力を出し切れない展開とかになると面白いかも。
ホプに限ってそんな事はない、とも思えますが過去の敗戦に対する雪辱への思いが過剰に出て苦戦、とかが見たいです。

>tarouさん
しばらく時間を置いてから見た試合の印象が最初見た時と異なる、ってことは私にもよくあります。
ボクシングの試合において優劣を測ることの難しさでもあるのでしょうし、印象というものの根拠の無さの証明でもあるのでしょう。
この試合の解説をしていた時の小泉さんは、ジョーンズ判定勝ちという結果を踏まえた上で、違う見方もあるのだと意識的に逆の見方を提示していたように当時は感じました。

>Unknownさん
どうなんでしょう。どんな結末になろうとも、この年まで戦い続けている選手たちだけにあっさりやめるとは確信を持って言えないです。

>プクーさん
以前まっからむさんが、瞬間的な判断力の低下、と仰っていて上手い事言うなと唸ったものでしたが、まさにこれに尽きると思います。

>Kさん
この試合を久しぶりに見てホプの上手さに驚きました。
当時はあまり気付かなかったものでしたが、パンチを本当に上手く当ててるんですよね。スタミナとタフさも本当に呆れるほどです。
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