世のお母さん方には耳の痛い報告です(下線は私が引きました)。
■ 母親の「動かず、座ってテレビを見る」時間が増加――小児肥満の誘因に
(2013/12/17 Healthday News)
2010年の米国社会に生きる母親は、1960年の母親と比べ、テレビ視聴時間が長く、身体活動性が低いことが、米サウスカロライナ大学運動科学・疫学のEdward Archer氏らの検討で明らかになった。「Mayo Clinic Proceedings」12月号に掲載された報告。
Archer氏は同大ニュースリリースで、「時代を追うごとに母親たちの身体活動性は低下し、座位での生活時間が延長し、肥満が増大している。これが現代の小児世代における活動性の低下や肥満、慢性非感染性疾患の素因になっているのではないか」と指摘。
さらに「身体活動は健康とウエルネスを達成する絶対条件であり、こうした非活動性が先進国における死亡と慢性疾患の主因になるのは当然だ」と述べている。
研究では、全米の母親世代のデータを収集したデータベースから、1965年~2010年のデータを抽出。対象群を、①5歳以下の子どもがいる群、②6~18歳の子どもがいる群に分け、料理や掃除、運動に関連した身体活動性の推移を評価した。
5歳以下の子どもがいる母親群の身体活動性は、1965年は週44時間だったが、2010年には週30時間未満に低下しており、結果として2010年の週あたりエネルギー消費量は1965年に比べ1,573カロリー減少していた。
6~18歳の子どもがいる母親群でも同様で、週の平均身体活動量は1960年の32時間から2010年には21時間未満へと低下、週のエネルギー消費量も1,238カロリー減少していた。
ここから、2010年の母親が1965年の母親より肥満しないでいるためには、1日のエネルギー摂取量を175~225カロリー抑える必要があると推計された。
また、こうした身体活動性の有意な低下は、座ってテレビを視聴するといった気晴らし時間の増加につながっていた。6歳以上の子どもがいる母親の座位時間は1965年の週18時間から2010年には週25時間に、5歳以下の子どものいる母親では週17時間から週23時間近くに、それぞれ著明に延長していた。
専業主婦の母親の身体活動性の低下はさらに大きく、仕事に従事する母親の2倍となっていた。座位で過ごす時間の延長も大きかった。
Archer氏らは、この結果からは、小児肥満や小児糖尿病が深刻な問題になっていることについて重大な考察を示していると説明。「他の研究報告も合わせて考えれば、過去45年間で非活動性は著しく増大しており、世界が直面する公衆衛生の危機になっていることが示唆される」と述べている。
★ 原著:Archer E, et al. Mayo Clin Proc. 2013 Dec;88(12):1368-77.
子どもは親の行動をまねて成長します。
食生活/食行動も例に漏れず、親子の体型が似ているのは当たり前と言えば当たり前。
「この子が太っているのが心配なんです」と相談に来るお母さんの体型を見ると・・・う~ん・・・。
■ 母親の「動かず、座ってテレビを見る」時間が増加――小児肥満の誘因に
(2013/12/17 Healthday News)
2010年の米国社会に生きる母親は、1960年の母親と比べ、テレビ視聴時間が長く、身体活動性が低いことが、米サウスカロライナ大学運動科学・疫学のEdward Archer氏らの検討で明らかになった。「Mayo Clinic Proceedings」12月号に掲載された報告。
Archer氏は同大ニュースリリースで、「時代を追うごとに母親たちの身体活動性は低下し、座位での生活時間が延長し、肥満が増大している。これが現代の小児世代における活動性の低下や肥満、慢性非感染性疾患の素因になっているのではないか」と指摘。
さらに「身体活動は健康とウエルネスを達成する絶対条件であり、こうした非活動性が先進国における死亡と慢性疾患の主因になるのは当然だ」と述べている。
研究では、全米の母親世代のデータを収集したデータベースから、1965年~2010年のデータを抽出。対象群を、①5歳以下の子どもがいる群、②6~18歳の子どもがいる群に分け、料理や掃除、運動に関連した身体活動性の推移を評価した。
5歳以下の子どもがいる母親群の身体活動性は、1965年は週44時間だったが、2010年には週30時間未満に低下しており、結果として2010年の週あたりエネルギー消費量は1965年に比べ1,573カロリー減少していた。
6~18歳の子どもがいる母親群でも同様で、週の平均身体活動量は1960年の32時間から2010年には21時間未満へと低下、週のエネルギー消費量も1,238カロリー減少していた。
ここから、2010年の母親が1965年の母親より肥満しないでいるためには、1日のエネルギー摂取量を175~225カロリー抑える必要があると推計された。
また、こうした身体活動性の有意な低下は、座ってテレビを視聴するといった気晴らし時間の増加につながっていた。6歳以上の子どもがいる母親の座位時間は1965年の週18時間から2010年には週25時間に、5歳以下の子どものいる母親では週17時間から週23時間近くに、それぞれ著明に延長していた。
専業主婦の母親の身体活動性の低下はさらに大きく、仕事に従事する母親の2倍となっていた。座位で過ごす時間の延長も大きかった。
Archer氏らは、この結果からは、小児肥満や小児糖尿病が深刻な問題になっていることについて重大な考察を示していると説明。「他の研究報告も合わせて考えれば、過去45年間で非活動性は著しく増大しており、世界が直面する公衆衛生の危機になっていることが示唆される」と述べている。
★ 原著:Archer E, et al. Mayo Clin Proc. 2013 Dec;88(12):1368-77.
子どもは親の行動をまねて成長します。
食生活/食行動も例に漏れず、親子の体型が似ているのは当たり前と言えば当たり前。
「この子が太っているのが心配なんです」と相談に来るお母さんの体型を見ると・・・う~ん・・・。