徒然日記

街の小児科医のつれづれ日記です。

「就活早すぎ」の日本

2013年03月02日 04時55分37秒 | 日記
 大学生の就職困難が云われて久しくなりました。
 昔は4年生の夏に「就活解禁」というのがふつうでしたが、現在は3年生の12月にはじまるそうですね。
 「勉学を極める」ための大学生活の後半約1.5年が就職活動に費やされるとは、本末転倒です。
 そんなところに、以下のニュースが;

「就活早すぎ」文科省が対策検討へ(2013年3月2日 NHK)
 文部科学省は、大学3年生の12月から本格化している大学生の就職活動について、「学生が十分に学業に取り組めていない」という指摘があることから、省内に検討チームを設け、就職活動の開始時期などを検討する方針を固めました。
 大学生の就職活動は、現在は経団連が定めた「倫理憲章」に沿って、企業の就職説明会は3年生の12月以降に、面接などの選考活動は4年生の4月以降に行われています。
 これについて文部科学省は、「就職活動を始める時期が早すぎて、学生が十分に学業に取り組めていない」という指摘が教育関係者などから出ていることから、谷川文部科学副大臣をトップとする検討チームを設け、対応策を検討する方針を固めました。
 検討チームでは、現在の就職活動の問題点について、大学の担当者や学生から聞き取り調査を行うとともに、企業側からも、就職活動の開始時期を遅らせた場合、どのような影響が出るのか聞くなどしたうえで、就職活動の開始時期などを検討し、関係者が納得できる具体案作りを目指すことにしています。


 では、世界の他の国ではどうなんだろう?と知りたくなります。
 先日放映されたNHK-BS「クールジャパン」で「日本の大学」が取りあげられていました。

 驚いたのは就活の時期ではなくて、就活する学生の割合です。
 ほとんどの学生(約90%)が就活する日本と比較して、比較的高いイギリスとイタリアでも約50%にとどまります。

 「どうしてそんなことができるの?」

 と司会の鴻上さんが尋ねると、

 「就活は卒業後にするのがふつう。1~2年かけて自分の希望と専門性を活かせる仕事を探す。その間の収入は失業保険でまかなう。」

 とのイタリア人の答え。
 未就職状態でも失業保険が利くなんて驚きです。
 日本も見習って欲しいものです。
 ただ、ご存じの通りイタリアは経済的に破綻をきたしつつありますので、単純にマネをすればよいというものでもなさそうですが・・・。
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