徒然日記

街の小児科医のつれづれ日記です。

3月30日の日曜日・・・

2016年03月31日 06時59分23秒 | 日記
 毎年、3月30日が来ると思い出す歌があります。
 それは、新谷のりこさんの「フランシーヌの場合」。

 私が5歳のときの歌なので、幼心におぼろげな記憶として残っていました。
 しかし後年、歌詞の内容を知り、驚きました。

 フランシーヌは実在の人物でフランシーヌ・ルコントというフランスの女学生。
 1969年3月30日にベトナム戦争他に抗議する目的で焼身自殺をしたのでした。

 フランシーヌの場合は あまりにもお馬鹿さん
 フランシーヌの場合は あまりにも寂しい

 ホントのことを言ったら お利口になれない
 ホントのことを言ったら あまりにも悲しい


 当時は世界中で若者たちが既成の社会に「No!」を発信した学生運動が盛んな頃。

 「正直者はバカを見る」という言葉があります。
 学生運動(あるいは某野党の主張)はそのような要素があると以前から感じていました。

 主張は正論なのですが、社会では通用しない。
 論理的に正しいことが、社会的に正しいとは限らない。
 そのギャップに悩む若い日々。

 純粋さ故、まじめさ故の生きづらさと言いますか。

 それをみんな、妥協しながら大人になっていきます。
 それを受けいられない若者は、自死を選ぶことも・・・そのような若者への処方箋はあるのだろうか、と時々考えます。
 悩みの全てを凌駕する圧倒的な“生きる喜び”の経験が乏しかったのかもしれません。

 人生はきれい事だけでは済みません。
 人生の究極の目的は“生き抜く”ことです。

 結婚して子どもができると、自分中心ではない生活がはじまります。
 自分の価値感が問われ、揺さぶられます。
 ひるんではいけません、ここからが人生本番、人生の醍醐味のスタート。
 自分以外の存在と喜怒哀楽を密に共有することにより、山あり谷ありの人生の深みを知ることになるのです。

 50歳を過ぎると、忍び寄る老いと病気の影に震えながら、自らの来し方&行く末を考えるようになります。
 その時までに、エネルギーを使い切って完全燃焼しておかないと、こだわりの多い困った高齢者になりそう・・・(^^;)。
 ん? この考え方、年寄りっぽいですか?
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