徒然日記

街の小児科医のつれづれ日記です。

2024年夏、新型コロナ第11波の主役は「KP.3」株

2024年07月20日 08時02分18秒 | 新型コロナ
GW明け辺りから
「沖縄で新型コロナが流行」
というニュースを耳にしてきましたが、
7月に入り九州にも広がりはじめ、
7月下旬の今、日本全国で増加傾向にあります。

実は新型コロナは毎年、冬と夏に流行の山がありました。
今年も例外ではないようです。

その理由としていろいろ推察されていますが、
ひとつは「三密になりやすい」気候が指摘されています。
冬の寒い時期、夏の暑い時期は、
エアコンの効いた部屋で過ごす時間が長くなりがちです。

熱帯地方のインフルエンザ流行は雨季に発生するとされています。
外は雨なので、部屋で過ごす時間が長くなるためです。

さて、第11波(ともう呼ばなくなっている?)の主役は、
第10波の「JN.1」から派生した「KP.3」とのこと。
・感染力が強く
・今までの免疫が効きにくい
というイヤな性質を持ち合わせているらしい。
ただ幸いなことに、
・重症化リスクは大きくなっていない
…様子。

猛暑日のマスクはキツいから、
この夏もそれなりに流行すると思われます。

■ コロナ変異ウイルスKP.3 オミクロン株の一種 特徴は? “感染増の要因のひとつか”
2024年7月19日:NHK)より一部抜粋(下線は私が引きました);
 新型コロナウイルスの感染が広がっています。専門家は「夏場は冷房を効かせるために換気が行われにくく、マスクを外す人も増えることから感染が広がりやすい。さらに、オミクロン株の1種、「KP.3」と呼ばれる新しい変異ウイルスが広がっていることも要因の1つとみられる」としています。
・・・
 東京・北区のクリニックでは6月から患者が増え始め、最近は1日平均10人ほどが新型コロナへの感染が判明し、患者の急増に伴って先週から診察できる人数を制限しているといいます。
 医師によりますと、コロナの初期の症状は、発熱やけん怠感など熱中症と似ていて区別がつきにくい場合もあるということです。

▶ KP.3 新たな変異ウイルスも要因のひとつか
 新型コロナウイルスの感染が広がっていることについて、国内外の感染症に詳しい東京医科大学の濱田篤郎客員教授は次のように話しています。

〇変異ウイルス
 もともと夏場は冷房を効かせるために換気が行われにくく、マスクを外す人も増えることから感染が広がりやすい。さらに、オミクロン株の1種、「KP.3」と呼ばれる新しい変異ウイルスが広がっていることも要因の1つとみられる。
 「KP.3」は「JN.1」から派生したウイルスで、日本だけでなく、欧米などの北半球で流行の主流になっている。従来のウイルスよりも
▽過去の感染やワクチンによる免疫を逃れる能力が高い、
▽感染力がやや強い、
という報告もある。
 症状の重さなどについてはこれまでと変わらないとされているが、直近の厚生労働省のデータでは新型コロナによる入院が増えていることもあり注意しておく必要がある。

〇今後の注意点
 夏休みを行楽地などで過ごす人が増え、人の移動が盛んになることからお盆明けごろまでは患者の数は増え続けると考えられる。これから流行期に入っていくことを踏まえ、
▽換気や手洗いを徹底する、
▽重症化しやすいとされる高齢者は、人混みに出る際にマスクの着用の徹底する
▽症状が出た場合は、早めに医療機関を受診する
ことなど、これまでよりも少し強めの対策を心がけてほしい。

 厚生労働省によりますと、新型コロナウイルスの全国の感染状況は、7月14日までの1週間では1つの医療機関あたりの平均の患者数が11.18人、前の週の1.39倍で、10週連続で増加しています。

都道府県別では多い順に
 ▼鹿児島県が31.75人
 ▼佐賀県が29.46人
 ▼宮崎県が29.34人
 ▼沖縄県が28.57人
 ▼熊本県が26.33人
などとなっていて、45の都府県で前の週より増加しています。

関東地方の感染状況
・千葉県 12.77人 
・茨城県 10.83人
・埼玉県 9.97人  
・神奈川県 9.13人
・栃木県 8.18人  
・群馬県 7.75人
・東京都 7.56人

 厚生労働省は「例年お盆明けが感染拡大のピークで、今後夏休みで人の移動が多くなることが見込まれる時期となる・・・



コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 2024年夏、手足口病が大流行! | トップ | 2024年10月、コロナワクチン... »

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

新型コロナ」カテゴリの最新記事