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還暦過ぎの阿乱怒論

家庭菜園や工作好きの爺父が日々感じたことを綴る独り言

共産党の英断に拍手

2016-02-23 20:29:21 | 日記

シールズをはじめとした戦争法に危機感を持つ国民が切望する野党統一候補擁立。
本来その先頭に立つべき民主党は今に至っても腰が定まらない。
維新からの解党→新党設立要求にも、共産党からの統一候補擁立の誘いにも決断ができない状態が続いている。

戦争法をはじめ特定秘密保護法、様々なマスコミ懐柔、マイナンバーをはじめとする国民監視のための諸制度の開始等、まるで戦前に回帰するような昨今の政治情勢に危機感を持つ一人として、共産党の主張する「戦争法を廃止するためだけの国民連合政府」構想に期待するところ大である。

ところが野党第一党の民主党があまりにもだらしない。
元々自民党出身の議員や連合の意向に逆らえない議員(原発廃止に反対する議員もこの系統の人)やリベラル系の議員の寄せ集まりである政党の組織的弱さでろうか。
心ある国民の願いよりも組織や党の論理が優先する体質を露呈している。

戦争法に反対する国民の切実な思いに党利をおいてでも先頭だって応えようとしているのは共産党、社民党、生活の党の(数の上での)弱小政党だけ。
今までは独善的な党勢拡大至上主義で結果的に自民党を利することが多かった共産党だが、今回は党の主張を横に置いてでも自党の候補者を降ろす決断をした。
先の戦争中に弾圧され続けた歴史のある党だけに、今回の戦争法に対する危機感が人一倍強いのだろう。

民主党も共産党との共闘は支持者が逃げるなんて言い訳をせずに、ぜひこの提案に乗って野党共闘の先頭に立ってほしいものだ。
これで逃げるような民主党支持者に支持されている議員には離党してもらって(例え一時的に議席を減らしても)、リベラル政党として再出発したほうが将来的には伸びると思うのだが・・・。
(自民党の反応(谷垣幹事長の「民主党の自殺行為」発言等)から、野党統一候補の擁立を自民党が最も恐れていることがわかる。)

珍しく柔軟性を発揮した共産党には比例で応えてあげたい。



ハイパーインフレが近い?

2016-02-10 23:09:38 | 日記
安倍首相お気に入りの黒田日銀総裁が国会で「マイナス金利は実施しない」と公言した舌の根も乾かないうちに実施したマイナス金利。
一瞬は円安・株高になったが、今日はもうすでに実施前よりも円高・株安になってしまった。
まるで市場を欺くかのような行いに市場から強烈なしっぺ返しを食らった格好だ。

本来、短期金利だけがマイナスになる筈なのに、10年物の長期金利までマイナスになっている。
これはどういう事かというと、
10年ものの長期国債の場合、99円で購入したものが10年で満期になると100円で償還され、差額1円が10年の長期金利分になる。
ところがこれがマイナス金利と言うことは、市場で流通している長期国債の値段が100円以上(例えば101円)になっているということ。
仮に満期まで持っていても1円の損をすることになる。
それでもこの国債を買いたい人が多くいるという状況だ。

何故こんなことが起こるのだろうか?
それは今購入した価格よりも高くても買いたいという需要があるとみんなが思っているからだ。
まったく(まだ記憶に新しい)土地バブルと同じ構造です。
いずれ実需が尽きる値段までなった時、残るのは我先にと売りたいという人が殺到してパニックになるだけ。
そうすると国債の値段は急落する(長期金利は急騰)。
1000兆円以上の借金を抱えた国の金利支払いが不能になり、底の見えない円安とハイパーインフレになる恐れが非常に強い。

こんなことは充分わかっている筈なのに、株価を非常に気にしていると言われる安倍首相の気持ちを忖度して決められたのではなかろうかと疑いたくなる。

ハイパーインフレの足音が我々の棺桶に近づく足音よりも速そうに感じる今日この頃の動きです。
貯金まではマイナス金利にはしないと言っているようですが、政府内では密かに「貯蓄税」と「死亡消費税」が検討されているようです。
踏んだり蹴ったりですが、我々にできるささやかな抵抗はないのでしょうか?


(以下週刊ポスト2016年2月12日号より引用)
日本経済の足踏み状態に業を煮やした安倍政権は、個人や企業が貯め込んでいる資産を吐き出させようとなりふり構わぬ“北風政策”を打ち出し始めている。要は“太陽政策”とは異なり、辛い目に遭わせることで、カネを出させようという作戦なのである。政府内で検討されているのが「貯蓄税」と「死亡消費税」だ。

貯蓄税は、今年から運用開始されたマイナンバー制度の導入により、国民の貯金額の把握が容易になったことで現実味が増しつつある。文字通り、貯蓄に対する税で、“貯める者にペナルティ”を与えることで、強制的に口座からカネを掻き出す乱暴な政策だ。

死亡消費税は3年前、首相官邸で開かれた「社会保障制度改革国民会議」で飛び出した。死亡時に残った遺産に一定税率をかけて徴収しようというもので、控除額が設けられている相続税と異なり、すべての国民が課税対象になる。



自民党兵庫選挙区


石油ファンヒーターの修理に挑戦

2016-02-06 15:42:22 | 日記

暖冬のせいで今年はあまり出番のなかった我が家の石油ファンヒータだが、先月の突然の冷え込みで急遽、倉庫から出してきたファンヒーター。
ところがSWを入れてみると「E02」のエラー表示が出て点火しない。

2002年製の古い物なので粗大ゴミ行きの運命に・・・。
と思ったが、どんな仕組みになっているんだろうか?と持ち前の好奇心が湧いてきた。

思い起こせば幼い頃、この好奇心のせいで何台のゼンマイ式の目覚まし時計や真空管ラジオを壊したことだろう。
貧しかった我が家だが、当時としては高価だったにもかかわらずあまり怒られた記憶がない。
きっと両親は子供の好奇心や追及心をつまないように我慢してくれたんだろう。

ファンヒーターの原理は比較的簡単で、タンクの石油を電磁式の燃料ポンプで汲み上げ真鍮製のパイプで気化器へ送る。
電熱ヒーターで石油をガス化して燃焼部へ送り、着火装置で点火する。
安全のために付随する様々な機能もあるが、大まかな基本原理は上記のとおり。

「E02」のエラーコードは「着火不良」を表している。
取説には「水の混入の有無」「石油フィルターの異常」を確認せよとしか記載されておらない(今回どちらも異常はなかった)。
(ちなみに毎シーズン終了時には、石油をきれいに全て抜き取って埃を掃除してから仕舞っている=これは大事なことです)
考えられる原因は「電磁式燃料ポンプ」か「気化器」「着火装置」しかないと思われる。

今回修理に挑戦したファンヒーターは「2002年ダイニチ製のFW-3070S」で
正常時(修理後の動作)は
電源SWオンで、暫くの間、気化器の電熱ヒータ(下の写真の左側の太い円筒部分)で熱せられると「ポコポコポコ」と燃料ポンプの動作音がした後、火花放電の点火装置が動作して点火する

気化器

ところが我が家の壊れたファンヒータは、電源SWオン後しばらくして「バチバチ」という火花放電の点火音が数秒間に渡って続くが点火せず、
これを2度繰り返して「E02」表示が出て動作しなくなる。
(燃料ポンプの動作音がしないのでおそらく燃料ポンプの不良だと思われる)


燃料タンクと石油フィルターを取り外し、残った石油をスポイトで全て抜き取る。
両サイドの前面側下部のネジ2本を外すと簡単に前面カバーを外せる。

燃焼部の前面カバーも外す

右側の燃料ポンプから気化器への真鍮パイプを燃料ポンプ側で外す。

余分な石油を気化器から燃料タンク側へ帰す真鍮パイプも外す。

制御基盤の気化器へのコネクタ3本を外してから気化器を固定している金具のネジ2本を外して気化器を取り出す。

今回は燃料ポンプが疑わしいのですが、気化器もカーボンが溜まって点火不良を起こしやすいのでついでに清掃しておきます。

分解するために止め金具を外す

気化器右側のネジが切ってあるところ(余分な石油を燃料タンクへ帰す口の部分)をペンチでつかんで引き出す(ネジ山を壊さないように注意)

分解したところ
ここで大事な注意点を二つ
・元の形や部品の向きを間違わないために、必ず写真で記録しておく
 ついうっかりして組み立てるときに訳がわからなくなることが往々にしてある。
・コードは必ずパイプに縛って固定しておく(ヒーターへのコードが外れてしまうと修復不可能)

筒内部に入っているニードルを取り出す。

先端にカーボンが付着して真っ黒
これはヤスリで軽く磨いてカーボンを落とす。
筒の内部のカーボンにはCRC等を吹き付けた後、綿棒できれいに拭き取る。

きれいになったら元の通り組み立てる(まだ取り付けない)


次はこの燃料ポンプを取り外す(ネジ2本を外す)

取り出した燃料ポンプ

これも分解して

矢印の2本のパイプに細い穴がある、この穴を細い針金(荷札の針金等)で軽く掃除する。
またこの2本のパイプの接触部が汚れて詰まることが多いので綿棒できれいにしておく


燃料ポンプ→気化器の順で取り付けて作業終了。

ちょっとドキドキしながら電源SWをオンに

暫くすると「ポコポコポコ」と燃料ポンプの動作音がし、「バチバチバチ」と着火音がし「ボーッ」と青い炎が上がる。
修理成功です。
久しぶりにちょっとした感動でした。

やはり物を作ったり、修理したりするのは男にとって最高の楽しみです。

連れ合いが帰ってきたらどんな顔をするか?これも楽しみ。


なお、これはあくまで個人的な記録です。
類似の作業をしようと思われる方はあくまで個人の責任でお願いします。



節分に思うこと

2016-02-03 21:47:55 | 日記

時と共に時間の過ぎ去る速さが加速度を増してくるのは高齢者共通の感覚だが、残る時間を少しでもゆっくりとあがいてみる。
しかし無駄な努力をあざ笑うかのように今日はもう節分。
すっかり定着した感のある節分行事だが、年寄り二人で寂しく黙々と恵方巻をほおばる。

完全退職を機に入学した高齢者大学も2年が過ぎた。
一年目は新しい環境ということもあり長く感じた一年だったが、この一年はあっという間に過ぎた一年だった。
これは同級生と話してみてもみんなが一様に感じていることである。
人間は『変化』が少ないと、しばらくして振り返ったときに、その時間の経過をあっという間だったと感じ、『変化』が多いと、長かったと感じるとも言われている。
まさにそれを実感した一年だった。
残り少なくなった時間を充実して有意義に過ごすためのヒントがここにあるようだ。

今年は退職後の生活の変化を求めて「シルバー人材センタ」に登録しました。
今月の説明会を聞いたうえで、気に入った仕事があれば3月から始める予定。
気に入らなかったり、他に用事がある時は断ってもいいので現役時代とは違って気楽に働けるのが魅力です。

平均寿命を考えれば残された時間はあと13年、過ぎてきた時を思えばあっという間の時間です。
それまでに突然お迎えが来ても悔いのないように、少しでも有意義に充実した時を過ごしたいものです。



このタイミングで何故?

2016-01-24 12:15:02 | 日記
「息を吐くように嘘をつく」と言われる安倍首相は、批判を批判として受け止めることなく、一方で自分にとって都合のいいデータだけを根拠にしてウソを垂れ流す。
それは思慮深く自分で考える事をせずに、側近の書いたものをそのまま信じて国会で堂々と述べるからだ。

例えば、今国会で「民主党政権よりも安倍政権で有効求人倍率は改善している」「高知県は初めて有効求人倍率が一倍に到達した。」と胸を張ったが、その実態は高知県では若い働き手は条件のいい職を求めて都市部へ流出、たんに求職者自体が減少しているだけだ(正社員のみの求人倍率は昨年十一月で〇・五六倍。全国で沖縄県に次いで低い)。

また選挙目当てのバラマキと批判のある高齢者への3万円臨時給付問題でも、「高齢者より子育て世代や学生の奨学金に回すべき」という批判に「高齢者層は、他の年齢層に比べ、消費性向が高い傾向にあります」と堂々とウソをつく(明らかに子育て世代のほうが消費が活発なのは誰にもわかる)。

極め付きのウソは待機児童の数をめぐる議論で、「今年、待機児童は前年より増えてしまった。安倍政権発足以来、女性の就業者が90万人以上増えたから、無理もないことであります」「その意味で嬉しい悲鳴ではあるのですが、待機児童ゼロは必ず成し遂げなければなりません」とシャアシャアと述べたが、民主党の山尾志桜里議員から
「子育て期の働く女性の数の推移は、この6年間ほぼ横ばいで、女性就労者94万人増加の要因は65歳以上(54万人増)だ」と指摘されて尻尾をまいてしまった。
その実態は65歳を超えても働かざるを得ない高齢者の貧困化、待機児童問題の放置、さらに働き盛りの世代が就業することの厳しさを物語っているだけだった。

パート妻の月収25万円発言問題では「私の発言を強引にすり替えている」「枝葉末節な議論はもうやめたほうがいい」と開き直る。(以上「リテラ」の記事を参考にしました)

これら一例を見るだけでもいい加減なものであるが、政権の監視・支配下にあるマスコミが深く追及しないものだから、そのウソをそのまま信じてしまい大きな問題にならない(自分の頭で考えることをせずに、マスコミ世論に左右されてしまう我々国民にも責任があるのだが・・・)のをいい事に、向かうところ敵なし状態で独裁的な政権運営を行ってきた安倍内閣に突如ふってわいたような甘利疑惑。

しかし告発者の用意周到な準備状況を見ると、突如このタイミングで出てきたのには何か裏がありそうな気がする。
TPP反対の立場から甘利大臣の交渉参加には賛成しかねたのですが、アメリカ代表にタフネゴシェーターと言わしめたように、彼なりに国益を守るために努力はされたのでしょう。
一時期の思いつめたような厳しい表情からもそれが伺われます。

問題を表面化させたのが、あの「週刊文春」だというのも何だか・・・・?です。
田中角栄元首相のロッキード事件の発端も「文春」の記事でした。
陰謀論を信じるものではありませんが、とかくアメリカとのつながりが噂される同社です。
何かアメリカの逆鱗に触れるようなことがあったのだろうか?





公明党の皆さんには「下駄の雪」という屈辱的な評価を覆すような行動を期待します。


安倍首相はヒトラーになるのか?

2016-01-10 23:18:04 | 日記


ナチズムに言動で痛烈な反省を示してきたあのドイツで、戦後発禁となっていたヒトラーの「わが闘争」が発刊されるそうだ。
どういう状況で、どんな背景があるのかはよくわからないが、現在の世界におけるキナ臭い状況が背景にあるのかも知れない。

日本ではかつて麻生太郎財務相が「ドイツでは、憲法は、ある日気づいたら、ワイマール憲法が変わってナチス憲法に変わっていたんですよ。あの手口、学んだらどうかね」とつい口を滑らしたことがあったが、その後の安保法制(戦争法)の進め方を見ると安部政権はまったく見事にヒトラー的手法を学んでいるようだ。

今まで憲法の番人として国民に信頼されていた内閣法制局長官を強引に人事で替え、憲法改正を行わずに憲法を骨抜きにしている。
(明らかに違憲である戦争法の強引な成立、憲法で定められた国会議員による臨時国会開催要求の無視etc)
安倍首相にとっては現憲法はまったく邪魔者以外の何ものでもないのだろう。

夏の参院選で自公他で三分の二を確保し、憲法改正が現実になる恐れが強くなってきている。
いきなり9条改正は国民の拒否反応が強そうなので、災害や外国からの侵略、内乱時等に憲法を一時停止し内閣に大幅な権限を与える「緊急事態条項」から手をつけたいようだ。
文字面を見ると各党や国民も表立って反対しにくいように見えるから、憲法改正がやりやすいと目論んでいるようだ。

しかし目論みどおりに改正されてしまうと、いよいよヒトラー下のドイツのような状態になる恐れが非常に強い。
自民党の憲法改正草案では
・閣議の了承さえ取りつければ内閣総理大臣は緊急事態の宣言ができる(98条)。
・内閣は法律と同一の効力を発する政令を制定することができる(99条)。
・緊急事態が発せられた場合には何人も公の機関の指示に従わなければならない(99条3項)。
(現行憲法の「基本的人権」をわざわざ「削除」としたうえで、上記の99条3項を設けている)
・緊急事態が宣言されている間、衆議院は解散されない(99条の4項)。
ひどい場合には、仮に反政府デモが大規模になり政府が内乱状態と判断すると、緊急事態が宣言され、国民の権利が抑圧されてしまう。

ほとんどの人は「現在の日本ではそんなことが行われるはずがない」と考えるかも知れないが、
ヒトラー研究者によるとヒトラー独裁の特徴は
(1)「大衆の統制と動員のための比類なきメディア操作」
(2)「国家による前例をみないほどの抑圧と暴力」
(3)「人種の優越性を標ぼうするイデオロギーの強力な破壊力」
(4)「国際関係における前代未聞のシニシズム」
だそうです。

わが国の現状をよく見て下さい。
(1)
政権に批判的な報道ステーションの古舘伊知郎の降板(本人の意向だということですが、官邸からの強力な圧力が辞めたいと思わせる一因になっている)、
安保法制には反対し続けねば・・と発言したNEWS23の岸井成格の降板、
菅官房長官に「憲法の解釈を簡単に変えていいのか」と突っ込んだNHKクローズアップ現代の国谷裕子キャスターの降板、
TV放映中の政府に批判的な市民インタビューにケチをつける。
政権寄りのTV局には国会中でも出演するが、批判的なTV局には出演しない。
一部のネト右翼を使ったネット工作・・・等々
現政権のメディアへの介入には目にあまるものがある。
最近ではあの朝日新聞でさえ、政治的には腰の引けたような記事が多くなっている。
(2)
沖縄の民意を無視した強引な仕打ち
(3)
また最近、TVで日本や日本人の誇りや技術を賛美する放送が多くなっていると思いませんか?
この正月あいだに見た番組だけでも
外国の料理人が日本の料理人や料理法に感心し賞賛する番組
在日外国人が母国へ日本の製品を土産に持って帰り、日本の技術に感嘆させる番組がありました。
我々の気持ちをくすぐり、誇り高く気分を高揚させてくれるのは結構なのですが、
日本よりも外国の優れている面に目をつぶって、一面的になってしまうと、日本民族は優秀な民族でアジアを解放すると称して侵略していった戦前に里帰りすることにならないかと心配します(杞憂であればいいのですが・・・)
(4)
中国や韓国に対するヘイトスピーチや嫌中、嫌韓の世論

何らかの形で似通っていると思いませんか?


映画「母と暮らせば」

2016-01-05 23:59:31 | 日記

久しぶりに映画を見てきた。
我等が永遠のアイドル吉永小百合とアイドルグループ嵐の二宮和也主演による「母と暮らせば」である。
物語は戦後3年目の長崎を舞台に、一人で暮らす母親・伸子(吉永小百合)の元に原爆で亡くしたはずの次男・浩二(二宮和也)(亡霊)が現れる。
夫は病死、長男はビルマで戦死して一人ぼっちで生きる希望を無くした伸子にとって亡霊であっても浩二と語る思い出と、浩二の恋人であった町子(黒木華)の存在が唯一の生きる希望となっていく。

仏教に基づく日本人の死生観を反映して、重松清「流星ワゴン」、山田太一「異人たちとの夏」、浅田次郎「鉄道員(ぽっぽや)」等々、生き残った者と亡くなった人の魂との交流を描いた物語は多い。

この「母と暮らせば」も同様の物語である。
存在感はあっても演技力はやや物足りない感のある吉永小百合だが、「原爆詩の朗読」をライフワークとしているだけあって今回は見ごたえがありました。

映画の冒頭は原爆を積んだ爆撃機の操縦席から始まり、医学生である浩二が授業中に使っているインクビンが一瞬にして溶けていく映像が、おぞましさはないが原爆の恐ろしさを描き出す。
また、主人公が仏教徒でなくクリスチャンであることや、伸子と浩二の会話に出てくる「アメリカって国はこんな素晴らしい映画を作る。原爆もだ」と言ったところにもアメリカに対する嫌味がしっかりはめ込まれている。
浩二の死は、運命ではなく、人間の手によってもたらされた悲劇だという母・伸子の悲痛な叫びにも戦争に突き進んでいった国と原爆を落としたアメリカへの怒りが込められてもいる。

観客をあまり泣かそうとはしない山田洋次監督だが、この映画は何箇所か泣かせる場面がある。
母親を亡くし病気の祖父と幼い妹二人と暮らす4年生の少女が、教師となった浩二の元恋人・町子に付き添われて、役場へ出征した父親の消息を尋ねに行く。
戦死の状況や場所を記入した書類が少女に渡され、町子は声をあげて泣いてしまうが「病気のおじいちゃんと妹二人しかいないので私がしっかりしなければ・・と言われている」と少女はけなげにも涙を流さない。この場面では涙を流さずにはおれなかった。
書類を書いた官吏も戦争で失ったのか左の手首がなかったり、後に町子が婚約することになる教師も片足がなかったりと、いろんな場面で戦争の悲惨さがそれとなく描かれている。

また、いつまでも浩二を思って伸子に寄り添い続ける町子に対して、伸子は「浩二の事は忘れていい人がいたら早く幸せになって」と勧める。
最初浩二は嫌がっていたが「あなたはもうこの世の人ではないのよ」と伸子に説得され、次第に浩二もそう願うようになっていく。
「浩二さんのことを思って一生生きていく」と言っていた町子もついに同僚の教師と婚約することになる。
伸子に報告にきた町子と婚約者を見送ったあと、現れた浩二に「なんであなただけがひとりぽっちにならなければならないの」と思わず本心を叫んでしまうところなど(自分の気持ちを押し殺した建前と本音のせめぎあい)きれい事だけでない描き方がされている。

映画のコピーで「原爆という重く大きなテーマの中で、母子の親子愛に焦点をあて戦争の悲劇を描く」と言うとおり、
生き残った者のやるせない思い、現世への未練を残しつつも生き残った者の幸せを願う犠牲者の思いがいろんな場面で見事に描かれていた。

戦争経験はなくてもかろうじて敗戦直後の貧しい暮らしを経験してきた我々団塊の世代はもちろん、若い人達にも現実感を持って見てもらいたい映画である。




謹賀新年

2016-01-02 16:21:17 | 日記

明けましておめでとうございます。
よいお年をお迎えでしょうか?

昨年は元旦から大雪で、厳しさを暗示するような年明けでしたが、今年は穏やかで暖かい年末年始でした。

正月の子供たちの遊びも昔と比べるとずいぶん様変わりしましたが、近くの公園では凧揚げをする親子が目立ちます。
新聞紙で作った足をつけた「ヤッコ凧」はさすがに見られませんが、昔と変わらない風景です。
全体が貧しかった昔は正月と言えば、新調の服を着て凧揚げやコマ回し、パッチン(一般的にはペッタンとかメンコとか言うようですが)で遊んだものです。
女の子は羽根つきが定番でしたが、最近は目にすることがなくなりました。

正月を迎えて心新たに何かを誓うといったような事がなくなって久しい。
むしろ「冥土への一里塚」と言った方が近いのかも知れないが、それでも何か厳かな気分になるのは日本人である故でしょうか?

今年はこの陽気のように穏やかな一年であって欲しいものです。

そして夏の選挙では「安保法(戦争法)」を廃止できるように野党に頑張ってもらいたいものです。
腰の定まらない民主党ですが、自民党予備軍みたいな一部を追い出してでも野党統一候補実現に向けて動いてほしい。
もし今のままの政権が続くようなら将来が非常に心配です。
我々団塊の世代は現行憲法に守られて平和を享受してこれた唯一の世代かも知れません。
若い人達から見ればいいとこだけを取ってきた幸せな世代と思われるでしょう。
せめて将来にわたって戦争をしない国にして次世代に引き継ぐ責任が我々にはある筈です。

今年の願いは家族の幸せとそれだけです。


よいお年を

2015-12-31 20:29:23 | 日記
いよいよ今年も残すところあと数時間となりました。
静かに夫婦二人だけで「紅白歌合戦」を見ながらの年の瀬です。
赤組司会の綾瀬はるか(天然気味で仮に失敗しても憎めないキャラが救いですが)がとちらないかと、まるで親のような気持ちでハラハラしながら見ています。

皆さんにとってはどんな一年だったのでしょうか?
誰にもいいことだらけの年なんて滅多になく、それぞれ悲喜こもごもがあって一年が暮れていくのでしょう。
個人的にはつらい状況から始まった一年でしたが、それなりの決着をつけての年越しになります。
来る年は少しづつ明るさの増す年にしたいものです。

今年もつたないブログにお付き合いいただき有難うございました。
来年もよろしくお願いいたします。

どうかよいお年をお迎え下さい。



年の瀬

2015-12-28 23:09:15 | 日記
いよいよ今年も残すところあと3日。
相次ぐ原発再稼動、憲法無視の戦争法・臨時国会開催要求無視、参院選の為の姑息な公費買収・軽減税率導入(公明党の取り込み)・・・etc
世の中の流れは自分の思いとは逆の方向にどんどん進んでいき、来る年も希望の持てる年になるのかどうか?
独り善がりの姑息な手段のみが目立ち、哲学や知性の感じられないボンボン首相の支持率が回復しているというのも信じられない。
自分がおかしいのか、それとも世間がおかしいのか?
そんな暗鬱な気分の中で今年も暮れていく。

退職後は街をうろつく機会も減り、クリスマスも年の瀬もよそ事のような感じがするが
取り合えず今日から大掃除開始、
明日は今年最後の畑仕事を済ませて来たる年に備えるつもり。



自民党兵庫選挙区



三田イルミネーション

2015-12-07 12:29:50 | 日記

県立有馬富士公園の休養ゾーンで今年で7回目となるパークイルミネーションが始まりました。
5日から20日までの金~日曜日の18時に点灯されます(21時まで)。

昨年よりも華やかになり、今年は太陽系の惑星をイメージしたイルミネーションが目をひきました。

感動して走り回っている子供達もたくさん。
しかし我が孫達は食い気が勝っているようで館内で食べてばかり。
素直に喜んだり、安物のオモチャのプレゼントでも目を輝かしてくれていた幼児の頃が懐かしい。



自民党兵庫選挙区




だんだん頑固爺さんに?

2015-12-04 17:10:28 | 日記

いつの間にか今年のカレンダーも残すところあと1枚だけとなり、退職後ののんびりとした中にも何となく気忙しさが感じられる季節です。
完全退職後ほぼ2年が経ち、サンデー毎日の生活にも違和感なく慣れてしまったよう。
幸い毎月の予定表も半分くらいは埋まり、その合間に畑作業と、退職前に危惧していたような暇を持て余すようなこともなく過ごしている。

しかし過去のブログを読み返してみると、最近は発想の展開がなく自分でもつまらない内容になっているようだ。
現役時代は不特定多数の他人と接する機会が多くいろんな面で刺激になっていたのだろう。
一つの物事からいろんな事を考えるきっかけがあり、次から次へと発想が展開していくようなこともあったが、退職後はどうしても付き合いの範囲が狭くなり刺激も少なくなっているのが原因なのだろうか。

例えればネットと新聞の違いに似ているのかも知れない。
ネットでは自ずと自分の興味や関心のある事しか目に触れない。
(退職後は自分の気にいった人としか付き合わなくていい)
一方、新聞等の活字媒体は思わぬ記事をも目にする機会が多く、視野が広くなり、自分と異なる考え方に思いを至らせる事も出来る。

年輩者の多くは少なからず同じような傾向なのではなかろうか?
そうしてだんだん頭が堅くなり頑固なじいさんが多くなっていく。
周りを見渡してみたら・・・!?!?。



自民党比例代表



晩秋

2015-11-27 22:14:51 | 日記
今年は10月に雨が降らずに、11月に雨が多かったせいか紅葉の色鮮やかさが例年に比べて今一つでした。

永遠の未来があるような気がした少年時代

生活の基盤を確立した壮年時代

定年を過ぎて心穏やかな時代

そしていずれ迎える近い将来

独身寮でいつの間にか共に遊んでいた同世代の友がいなくなって感じた寂しさ
職場でふとした時に感じた疎外感
そんな感覚でしょうか、祖父母がよく「兄弟も同級生もみんなあの世へ逝ってしもうた」と言っていたことを思い出す。

コメントを頂いた縁で拝見し出した同世代のブログも更新が途絶えて久しい方がいる。
途絶えて既に3年が経つ方や、毎日楽しみに拝見していた方も3カ月も更新がない、ブログで持病を抱えているとおっしゃっていたが・・・。
面識はなくてもいつも拝見していたので同様の寂しさを覚える。


2015-11-13 21:08:11 | 日記

すっかり葉っぱを落とし柿の実だけが目立つ季節になった。
この風景を見るといよいよ冬が近いと身構えるような気分になってしまう。

かつてはほとんどの家の庭や田畑の畔の片隅に必ずと言っていいほど柿の木が植えられていて、柿や栗は秋の果物の代名詞でした。
貧しかった子供の頃はリンゴとかバナナといったものは高級品でめったに食べさせてもらったことはなく、
せいぜい結婚式や法事の引き出物の中に入っていたものがたまに口に入るぐらいだった。
その頃は子供も大人も手軽に手に入る柿を喜んで食べたものです。

近頃ではたわわに実った柿の実が誰にも採られることなく、いつまでも残っている光景が目立ちます。
考えて見れば半世紀あまりで我々は随分豊かで贅沢になったものです。

どうやら柿好きの人は貧しい時代に子供時代をおくった私らの年代以上の人に多いようです。

今年は柿大好き人間の私はこんな渋柿を100個余り採ってき、無関心な妻を横目にせっせと一人で皮をむいて

吊し柿にしました。
甘さが凝縮されてややしつこさを感じはしますが、この甘さもまた格別です。

富有柿や平種柿、御所柿等の甘柿も美味ですが、この時期は渋柿の熟柿が最高の甘さです。
包丁で軽く切れ目を入れてスプーンで食べると最高です。
熟年とか熟女とかいう言葉には何となく「用済み」のニュアンスを感じたりすることもありますが、私は子供の頃からこの熟柿が大好きです。
熟女という言葉に何となく色っぽさを感じるのはそのせいなんだろうか?
(そんなことはない、それは別、お前がHなだけだろう・・・とは影の声)


自民党比例代表



さんだ民話の里巡り

2015-11-12 08:53:31 | 日記
全国のあらゆる所でボランティアによる地元観光ガイドが盛んだが、当地三田でも「さんだガイド塾」の方々が活発に活動されている。
お隣の篠山市と比べると観光資源も観光客も比較にならない三田であるが、何とか三田を売り出そうと頑張っておられる。
昨日はその一環として、市や図書館と共催で「さんだ民話の里巡りバスツアー」が行われたので妻と参加してきた。
参加希望者が結構多いようで3回に分けて実施されるそうだ(市のマイクロバス利用なので一回約30名)、今日はその第一回目。

民話の冊子を参考に、藤原鎌足の子(本当は孝徳天皇の子=身籠った女性を鎌足に下げ渡された)定慧上人が668年に建立したという金心寺から欣勝寺、お姫神社、蓮花寺、高売布神社、永沢寺、大日堂、酒垂神社と8か所をガイドの方の解説を聞きながら廻った。
当地に越してきて30年弱になるが永沢寺以外は、こういう機会がなければ訪れることのない初めての所ばかり。
おまけに個人で参拝したのでは中々聞く事の出来ない住職や宮司さんのお話も伺えて、期待以上の一日であった。


寺領20万石を持ち三田という地名の由来となったと言われる金心寺
三田はこの門前町として栄えてきた。
90才近い話好きの住職さんのお話が延々と続きそうでガイドの方はやきもき。
「お客さんが見えてますよ」
「予約してない客は後廻しや、待ってもらえ」とまだ話が続きそう。
しばらくして思いだされたのか
「あっそうや今日は法事があったんや」で一同大笑いという一幕もあり、最初から予定の時間を大幅にオーバーしてしまった。

桑原にある欣勝寺
雷の子供が落ちたのを和尚さんが説教し、もう雷を落とさないという約束をして助けたという古井戸。
それ以降、「くわばら欣勝寺」と唱えるとこの地方には雷が落ちる事はなくなった。
「くわばらくわばら」の語源となったと言われる。

蓮花寺の多宝塔
まづ多宝塔を建ててから本堂を建てるのが由緒ある寺の正式な建立手順だそうで、三田で多宝塔のある寺はここだけ。

高売布神社の木造狛犬(1297年作)
国指定の文化財であるが、倉庫のような所に無造作に置かれてあり、虫食いの穴が多数開いている。
できればガラスケースに入れるとかもう少し丁寧に保管してほしいものだ。

各地に伝わる民話は史実とどこまでマッチングしているのかわからない。
多分願望や創作が入り混じっているものも多いのだろう。
でも歴史と同様に、現存する事物とからみ合わせてロマンを夢見ることが出来、様々な想像力をかき立ててくれる。
特にニュータウンのように他所からの転入者にとっては、その地の歴史や民話に親しむことによって、だんだんとその地の人間になっていけるような気がする。
いくら新市民でもいつまでも他所者ではつまらない。



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