小さい頃に父親からこのインフレの凄さをよく聞かされたものです。
田舎では仲間内で毎月「頼母子講」が開かれていましたが、「始めに胴元になった人は田を一枚買えたが最後に胴元になった人は米一升しか買えなかった」という話を何度も聞かされました。
それほど制御できない激しいインフレが短期間で庶民を襲ったということです。
国の借金が1000兆円を超える我が国の財政状況の中で、自民党はさらに建設国債を発行し国土強靭化計画として200兆円の公共工事を行うことを選挙公約で言っています(公明党も同様の事を言っている)。
その建設国債を結果的に日銀に買わせる為に、日銀法を改正し日銀人事にも影響力を駆使しようとしています。
これはお札(日銀券)を際限なく刷るということとイコールなので、当然お金の価値が下がり(=インフレ)ます。
恐いのはこれを見越してヘッジファンド等の外資が市場を通じて一斉に日本国債を売り浴びせてきて、コントロール不能となり際限なくインフレが進むことです。
父親世代が若い頃に経験したことの再現です。
違うのは(現役世代の人は賃金もある程度上がるので影響が少しはましですが)私達世代は既に年金生活に入っていてモロに影響を受けることになります。
今は中年世代や若者の自殺率が目立ちますが、今後は暮らせなくなった老人の自殺率が高くなるかも知れません。
もっとも政府にとっては膨大な借金も実質目減りするし一石二鳥なのかも知れません。
今度の選挙はいろんな事を考えなければならないので中々難しそうです。