「ちょっと走ってくる」どころか、もはや完全に「旅」の雰囲気を呈してきた東海道ラン。
さすがに毎回同じ乗継も飽きてくるが、豊橋以東は他に選択の余地もなく、致し方ない。
気分転換に、「今日はJR」「今回は名鉄」みたいな感じで豊橋までに変化を付けるぐらいである。
高速バスも安くて快適だが、東名高速自体、おおむねかなり山側を走り、旧東海道とは離れたところを通っており、また渋滞などで時間が読めない部分もあり、実用性に乏しい。
JR磐田駅から遠鉄バスに乗り、「新通町」停留所に降り立った。
前回終了後、改めて調べてみると、旧見付学校への距離は大差ないものの、「西坂町」よりも、国1に面したこちらの停留所の方が本数も多いことを発見した。
徒歩7~8分で、前回のゴール地点、旧見付学校である。
再度、特徴ある建物を写真に撮り、東に向けてラン開始。
磐田宿の中心を走る。
本陣跡を過ぎ、右側に古風?な建物がある。
某予備校が町並みに合わせ、和風に飾っている。
しばらくすると左に分岐する道が現れる。
これが旧東海道やね。
すぐに阿多古山一里塚跡があるけど、奥まった小山の上にあって、見づらい。
やがて国1に合流、歩道橋を過ぎてすぐまた右に分岐。
しばらく行くとわずかながら松並木が残されており、涼しげな雰囲気と、街道特有の独特のうねりがマッチして、良い景色だ。
道が徐々に狭くなり、住宅街の中の普通の生活道路のような雰囲気になってきた。
左に三ヶ野公民館。
この先、もし事前にリサーチしてなかったら「エ!」と目を疑うような風景になる。
街道フリークには有名な?「三ヶ野七つ道」だ。
「鎌倉の古道」「江戸の古道」「明治の道」「大正の道」と用意されている。
すぐ北側に国1(これを「昭和の道」としているらしい)、並走する国1磐田バイパス「平成の道」。
「なんだ、6つじゃねぇか!」とツッコミたくなるが、北上し、桶ヶ谷沼へ向かう抜け道のような小道が以前はあったらしい。
まぁ、案内板が整備されているから迷うことはないけれど。
鎌倉の道は鬱蒼とした感じで、完全に山道(獣道?)状態で、それはそれでそそられるが、一応、江戸幕府が整備した東海道をたどって走っているというコンセプトからして、ここは江戸の道を行くのが正当だろうと勝手に解釈した。
といっても、江戸の道も短いとはいえ、完全なる森の中状態ではあるけれど。(写真)
住宅街の近くに突然現れた森の中の道。
それも、鎌倉時代の道までが原型のまま残っているとは驚きでもあり、と同時に、鎌倉から平成まで、新旧入り乱れ、なにやら不思議な空間ではある。
途中で「明治の道」に合流し、そのまま案内板に従って進む。
川の堤防で突き当るから、県道に出て橋を渡るしかない。
多分、この道はバイパスができるまでは国1だったんだね。
木原という交差点の手前に左に分岐する道がある。
これが東海道。
旧街道ランもここまで来ると、地図見なくても、旧街道のニオイ?のようなものを感じ取れるようになるんだよね。
あくまでも「ニオイ」だからうまく説明できないけれど、国道や県道で走ってて、左右に緩やかに分岐する道があると無意識に反応してしまう。
しかもそれが微妙なカーブ(と云うかうねり)を描いてたりすると、旧街道の可能性が高い。
途中「木原一里塚」が再現されている。
再び県道に合流し、途中、「川井」の交差点も間違えて左斜めの広い県道に行ってしまいそうだが、ここも敢えて直進。
ひたすら道なりに進むと、袋井宿に入っていく。
袋井宿は江戸~京都間のちょうど中間点ということで、それをウリにしている看板が多い。
市役所の前に出るとそこに「東海道ど真ん中茶屋」なるお店もある。
市役所の裏から右折して住宅街の中を走るが、左側に常夜灯があるから、ここが東海道であることを認識できて、ホッとする。
いったん、「新屋」という交差点に出て東に行くとすぐ右の道を走る。
この辺は案内板もあるけれど、若干ややこしいから注意しないとね。
松並木が現れ、東海道らしい雰囲気が少しだけ残ってるな。
街道特有のうねりも感じられ、走ってて楽しい。
右側に袋井東小学校があり、その一角に「久津部一里塚跡」がある。
あとはこの道を走るだけ。
信号もなく、松並木が再び現れ、気持ちの良いランニングコースではある。
やがて道は分岐点があるけど、右を行くのが東海道。
でもすぐ堤防に突き当たってしまう。
目の前に国1があって、橋(同心橋)を渡る。
問題はゴール地点なんだけど、この辺り、一時的に東海道本線から離れている。
最寄はJR愛野駅であることはリサーチ済みなんだけど、1.5kmほど南下する必要がある。
さらに東海道を進んで、掛川まで向かう手もあるんだろうけど、残念ながらここまでしかリサーチしていないのさ。
もう、今日は最初から愛野駅に出ると決めていたからね。
東海道としては、この同心橋を渡り終わった「同心橋東」の交差点を区切りとして、南下する。
東海道は綿密に調べておいたものの、それ以外の部分はカン頼り。(O型です)
全然知らない住宅街の道を走り、川を渡り、興味本位に右折左折を繰返す。
そんなことしてれば迷うのは当然で、なぜか線路の反対側に出てしまい、目の前に巨大な丘が。
有名な?「エコパ」(小笠山総合運動公園)らしい。
記録の出る高速トラック?の陸上競技場があるらしいが、ここまで来るのに疲れてしまいそうだ。
そんなことより愛野駅とはえらく離れている気がする、トホホ。
さすがに疲れてきて、大人しく広い道をたどって、標識に従い、やっとの思いで愛野駅に出たのであった。
ここだけで5~6kmはロスした気がする。
くそ暑い中、20km以上走ったかな?
もちろん給水は随時してるけど、疲れたよ~。
こんなに走るなら、掛川まで行けたはずで、もう少し先までリサーチしておけば良かったかも。
でも何でそこまでして愛野駅をゴールにしたかったかと言うと、この駅は、平成13年(つまりこの時点で6年前)に、袋井~掛川間に出来た新駅だから。
ただそれだけのことなんだけどね。
来てみたら、袋井市郊外の普通の駅だった。
労多くして功少なし。
それどころか、愛野駅にこだわったため、後々の行程にもいろいろ不便が生じてくることになる。
つくづく掛川駅までリサーチしておけば良かった。
あー、疲れた!
※2014.07.25追記 地図、作成しました。(ここをクリック)
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