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なんとなくクラシテル

獣医という仕事をしている人間の生活の例の一。
ほとんどが(多分)しょーもない話。

ハギモトハルヒコ 夢 コンサート ’06

2006年02月19日 | 
へ。図らずも故人二人を思い出し、かつ強い強い危機感を感じざるを得ない、そんな演奏会になりました。
 昨年のコンサートは、平日(確か火曜日だった)だもんで行かれなかったんだ。コンサートが終わってから会費を振り込む、という間抜けもやったし。今回も演奏会の直前に会費+チケット代を振り込む始末で。開演が2時だったし、全席自由ってこともあって、まともな席は無理だろうと覚悟してたんだが、一人の利点ですね、真ん中の席が空いてたから、そこに座り込む。
 二階席の右側、割と舞台に近いとこに帽子が。なんか気になる。司会の方からそこが萩本さんの定席だった、と解説があって、愕然。ちょっと待ってくれ。

 萩本晴彦さんと面識があるわけじゃない。電話で2回お話しただけだ。その成り行きは、確か「物思い」に書いといたはず。で、萩本さんは最初の電話で、私をカザルスホールのコンサートにご招待くださったのだ。行ってみたら、2階席の右側、割と舞台に近いとこ。多分余ってたんだろう、にしてはいい席だなあ、と思ってたんだけど。その席、萩本さんの定席だったんですか?その席を私に譲ってくださったんですか?
 そんなこととは、今日まで、私、知りませんでしたよ。
 なんてことだろう。
 私、ちゃんとお礼を言ったっけ?
 2回目の電話では、パーティーかなにかにご招待下さったんだ。のに、私は断ってしまった。そしたら、それからちょっとした頃「亡くなった」と新聞に。
 死んでしまう、ということは「もはや取り返しがつかない」ということなんだ。仕事柄、わかってはいるんだけど。わかってなかったんだ。

 10年前の明日は、敬愛してやまない武満徹さんが亡くなった日だ。
 武満さんの曲も、今日のコンサートで演奏されたけど。

 招待していただいたコンサートの演目の最終は、シェーンベルクの「浄夜」だった。透明な和音をまだ、憶えている。