お茶の根を掘る

2005年12月02日 | Weblog

聞いた話なので、正しい話なのかどうかは分かりませんが、道路の予定地になった所に、お茶の木があるとその分だけ買い取りが高くなるらしいのです。その理由は、お茶は根が深くて頑固なので、移植するにはとても大変だからだそうです。確かにお茶の根は頑固です。普通のシャベルくらいでは移植はとても大変です。かなり深くしかも大きな穴を掘らなければなりません。

そのお茶の木の移植ではありませんが、根をいくつも掘りました。私が若い頃までは、春になると家で茶を摘んで、乾燥してくれる工場まで持っていきました。自分の家の葉っぱだからと言って、その葉が戻ってくるわけではありませんし、値もそうは安くはないので、その労力を考えるとあまりメリットがないので、それはとっくにやめてしまいました。

それからは、お茶は単なる区画の仕切りくらいの役割しか果たさなくなり、まだありますが少しずつわが家では数が減ってきています。今回は、洗濯干し場を作るために、数本のお茶を取り除きました。しかし、土の上に出ている木は刈り払い機で刈り取ったのですが、根本の残りがゴツゴツと出ていて足に突っかかります。



これを取り除くのには、かなりの労力を要するので勇気が要ります。最初は籾殻を積み上げて、一緒に燃やしてしまおうと思ったのですが、これが失敗。その訳は、まず株の残った木の間に、何十年の間に入り込んだ土が硬くしまって入り込んでいるため、そこは燃えずに残っていました。この部分はおそらく枯れてしまうでしょうが、全部なくなって平らになるには何年もかかるはず。洗濯は毎日のことですから、まいにち足が突っかかりながらの仕事ではすっきりやれません。

                 唐鍬は古いタイプの物です。開墾するために作ったもので
                 
しょうか。今はあまり見かけません。

それで、勇気を出して掘ることにしました。一部は、チェーンソーの刃を取り替えて、古いのにしてやってみましたが、土も一緒に切る作業なので、刃はすぐに切れなくなります。すると、エンジンの音ばかり大きくなってさっぱり切り取れません。手引きノコギリも使って土中の根を切る作業もやってみましたが、時間がかかり過ぎるし、かなり労力も要りましたので、それは途中でやめました。

そうなったらしかたない。いよいよ覚悟して掘り始めることにしました。唐鍬で周りの土を取り除き、それからいきなり根に刃をガツンガツンとぶっつけて行きますが、それだけではなかなか切り取れませんので、マサカリも出してきて、上からめちゃくちゃ切り込みました。すると、少しずつ固まりが分かれてきました。そこを斜め上から切り下ろし根に近いところを切っていきます。



切られたものが少しずつ積まれていきます。この作業を休みやすみ、体をいたわりながら延々とやりました。大小併せて5株くらいは取り除いたでしょうか。この株はおそらく50年は経過していると思います。

そのおかげで、体にたまっていた余分なものが、かなり消耗できたのではないかと思っています。冷たい風が吹いていて、最初はなかなか汗も出なかったのですが、やがて体もあたたまり、大汗をかきながらやれました。終わって実にさわやかな気分でした。まだまだ力仕事はできますね。


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4 コメント

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まさにスポーツ農業? (hachi)
2005-12-02 18:32:52
お茶栽培の北限は宮城県の桃生町です。垣根代わりに植えているところもあります。それにしても随分と運動しましたね。まさにスポーツ農業ですね。少し無理していっぱい体をいたわって下さい。spaさんのblogを拝見していると「私もまだまだ頑張らないと」という気になります。
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そうですね (spa)
2005-12-02 23:32:32
hachiさん、いつもお褒めの言葉をありがとうございます。たしかにスポーツのようですね。体も使いますが、どっちからどのように攻めて行けばよいかなどと作戦を練ったりしますので、似ていますね。それなりに道具も使い分けたりしますし。桃生町は石巻に合併したようですね。そこがお茶の北限ですか。初めて知りました。勉強になります。
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お茶は体に良い! (Heyモー)
2005-12-03 09:59:08
お茶の切り株処理は大変でしたね、hachiさんがおっしゃる通りまさにスポーツ農業ですね、昨日仕事先でお話しした方の話に寄ると血圧が高かったのが健康茶を飲み始めてすっかり下がって調子が良いそうです。私の両親92歳、85歳もお茶が大大大好きで元気にやってます。お茶は日本人に合っているのでしょうね、と思って今朝は朝食後に美味しいお茶をいただきました。
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お茶 (spa)
2005-12-03 12:51:19
Heyモーさん、コメントをありがとうございました。お茶は昔は薬として扱われていたそうです。吉川英治の「三国志」に出ていました。劉備玄徳が母親のために茶を買ったというくだりでした。お茶は体によいそうですね。葉を天ぷらにして食べることもあります。わが家にはまだお茶の木は植えてあります。林の中にも種がこぼれたのか、生えていますね。



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