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インフルエンザ素早く診断 ウイルス検出で新手法開発=長浜バイオ大学、滋賀県工業技術総合センターら

2008年11月22日 | 可視化技術
 長浜バイオ大(滋賀県長浜市)、滋賀県工業技術総合センター(同県栗東市)などの研究グループは、現在のインフルエンザの検査法に比べ10倍以上の感度でウイルスを検出できる新しい手法を開発した。感染の早期発見につながり、投薬効果も高められると期待される。

 インフルエンザは、ウイルスに反応する免疫物質「抗体」を使って感染しているかどうか検査する。

 検査は、色素を付けた抗体を使い、ウイルスに抗体が結合した際の色を目で確認する方法が一般的で、大量のウイルスの存在が必要だった。このためこれまで1度目の検査で体内のウイルスが少ないため陰性とされ、翌日には陽性と診断されるケースもあった。

 今回の検査法は、色素の代わりに、抗体に蛍光物質を施した。ウイルスと結びついた抗体にレーザー光を当てると光を発し、それを機械で測定、少ないウイルスでも確認できるようになった。鼻水や体の違和感がある程度の軽い段階から、ウイルス陽性を診断できるという。また、10-20分だった検査時間も、半分から4分の1程度に短縮されるという。

 研究結果は同センターで12月18日に開かれる研究成果報告会で発表する。

 ■金城政孝北海道大教授(生物物理学)の話 原理は比較的簡単。さらに研究を進めれば廉価な装置もできるはずだ。精度の高いウイルス検査法普及の道筋を付けた。

 【抗体】 体内に侵入した病原体や異物に反応して作られる免疫物質。ウイルスを排除する一方、アレルギー反応を引き起こす作用がある。抗体の性質を利用した検査薬や治療法が数多く開発されている。

[中日新聞 2008年11月22日]
http://www.chunichi.co.jp/article/national/news/CK2008112202000077.html


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