チョイさんの沖縄日記

辺野古や高江の問題等に関する日々の備忘録
 

県民会議の県への要請事項と県の回答の報告。沖縄タイムスは1面トップで報道---「フロートは全撤去」

2015年05月02日 | 沖縄日記・辺野古

 今日(5月2日・土)、汀間漁港からSさんと「平和丸1号」を出し、カヌー隊のサポートにあたった。他には「勝丸」と「平和丸2号」。カヌー隊は21隻が出た。今日は快晴、海は見事なまでに澄み切っていた。梅雨前のひととき、沖縄は今が一番爽やかな「うりずん」の季節だ。先に進んでいた「勝丸」から、「海亀がいるよ!」と連絡が入る。

 しかし、今日もフロートの外にもかかわらず海保の暴力的な規制が行われた。ほとんどのカヌーが拘束され、「平和丸1号」にも海猿たちが突然乗り込んで暴力を振るい、汀間漁港まで無理やり連れていかれた。

 今日の経過や写真等は明日、報告する。今日のブログでは、昨日の県民会議の県への要請行動について沖縄タイムスは1面トップ、そして琉球新報も2面で大きく報道したので、その内容を説明したい。

 

 以下、我々の4点の要請事項に対する県の回答内容を説明しよう。

 

1.埋立本体部分の岩礁破砕許可をただちに取り消し、防衛局に対して投下されたコンクリートブロックの撤去を指示すること

 

<県の回答>玉城農林水産部統括監、城間水産課副参事

「県としては、防衛局が許可区域外に設置したコンクリートブロック(CB)により岩礁破砕が行われた蓋然性が高いと思慮しており、現状調査の必要があると判断し、米軍に立入許可を申請しています。

 3月19日の再度の立入許可申請から1ケ月以上経過した4月22日に具体的な調査内容を防衛局と調整するよう外務省から連絡がありました。4月29日の外務省宛ての文書で、5月11日から25日までの期間で調査を実施したい旨を通知し、すみやかに許可を出すよう外務省を通じて米側に求めました。

 現状調査の結果、岩礁破砕等の事実が確認されれば、適切な状況判断にもとづき、対応してまいります。」

<我々からの指摘>

「すでに防衛局から提出された文書・資料で、許可区域外に大量のCBが投下された事実は確認されている。防衛局自身が認めているのだ。いつまでも現地調査にこだわっていると、どんどん時間だけが経過する。ただちに昨年8月28日の埋立本体部分の岩礁破砕許可を取り消すべきだ。」

 

2.「仮設岸壁」(仮設桟橋)造成について、防衛局に対して、公有水面埋立法にもとづく「設計概要の変更申請」を行うよう指示すること。また、それまでの工事着手を絶対に許さないこと

 

<県の回答>伊禮土木建築部統括監、赤崎海岸防災課長

「防衛局は、この仮設桟橋はあくまでも海上ボーリング調査のためのもので、ボーリング調査後は撤去すると説明しています。しかし、ご指摘のように、今から仮設桟橋の工事に着手しても、完成する頃にはボーリング調査は終わっています。いったい何のためのものかと思います。この仮設桟橋の工事を止めることができるかという点については、弁護士に法律相談もしています。今後、知事ら三役とも十分協議してまいります。」

<我々からの指摘>

「シュワブの基地内には、すでに仮設岸壁のための『港湾築堤マット』や『根固め用袋材』に入った大量の石材が準備されている。何時、工事が始まるかもしれない状態にある。この仮設岸壁は海上ボーリング調査のためのものではないことは明らかだ。『設計概要の変更申請』の手続なしに着工することは絶対に認められないと防衛局を強く指導せよ。」

「旧米軍兵舎の解体工事が進んでいるが、解体されたコンクリート殻やアスベストその他の廃棄物の分別や処理が適切に行われているかどうか県はチェックしていない。コンクリート殻が海に投下されるのではないかという疑念もある。県として、現地に立入調査を行うべきではないか?」

<県の回答>

「立入調査については、知事ら三役とも相談して検討します。その結果については県民会議の事務局に連絡します。」

 

3.前知事の昨年12月5日の設計概要変更(「工事用仮設道路の追加」)の承認を取り消すこと

 

<県の回答>伊禮土木建築部統括監、赤崎海岸防災課長

「確かに、『工事用仮設道路の追加』の承認について、『土砂運搬方法の変更』が取り下げられたので、前提条件が消えてしまったことは分かります。ご指摘の内容は理解していますので、今後、検討してまいります。」

<我々からの指摘>

「県は、今年1月に「土砂運搬方法の変更」が取り下げになった時点で、この「工事用仮設道路の追加」の承認を取り消すべきだった。全く辻褄のあわない計画だ。ただちに取り消すべきだ。大浦湾の埋立工事はこの仮設道路を使って行われる。今の状態では何時、仮設道路の工事に着工されるか分からない。ただちに取り消すべきだ。」

<県の回答>

「埋立承認の際の『留意事項』で、着工までには県との事前協議があります。それがない限り、防衛局は仮設道路に着工できません。」

 

4.設計概要変更申請の手続なしに大浦湾に張り巡らされているフロート、オイルフェンス等をただちに撤去させること

 

<県の回答>伊禮土木建築部統括監、赤崎海岸防災課長

「フロート等については、防衛局にボーリング調査終了後に撤去するのかと質問したところ、『必要がなくなった時点で撤去する。』という回答が来ました。仮にボーリング調査終了後もフロート等がそのまま残っているということになればやはりいろいろな問題が出てきます。今後、弁護士とも相談して対応していきます。」

<我々からの指摘と県の回答>

「大浦湾に一面に張り巡らされているフロートやオイルフェンスは、防衛局の当初の埋立承認願書にも記載されておらず、いわば不法投棄物件だ。『必要がなくなったら』ではあいまいなので、防衛局に再度、その内容を確認してほしい。」  ⇒県「了解しました。」

「このフロート等はボーリング調査が終わった時点で当然、撤去すべきであること。もし再度、防衛局がフロート等を設置しようとする場合は、設計概要の変更申請の手続をすべきであること。県はこの2点を防衛局に指示するのですね。それは確認できますね。」

 ⇒県「分かりました。それは大丈夫です。」

 

*その他の事項

<我々の質問>工事着工前の事前協議について

 「すでに防衛局は、ケーソン新設工事、二重締切護岸新設工事など、8件の埋立本体工事の契約を業者と締結した。そして防衛大臣は夏にでも埋立工事に入りたいと言っている。しかし、埋立承認の際の『留意事項』でも『工事の実施設計について事前に県と協議を行うこと』とされている。一件の工事費150億円というような大工事の実施設計をチェックするためには相当の時間がかかる。県はこの事前協議にどのような立場で臨むのか。」

<県の回答>伊禮土木建築部統括監、赤崎海岸防災課長

「当然、知事のこの問題に対する考え方と同じ考え方で事前協議に臨んでいきます。相当な量がありますし、工事中の環境対策等の協議などもあるので、当然、時間がかかると思います。」

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