goo blog サービス終了のお知らせ 

西園寺由利の長唄って何だ!

長唄を知識として楽しんでもらいたい。
軽いエッセイを綴ります。

地弾き

2012-10-07 | つれづれ

本来は弾き唄いという、地歌の組唄から派生した長歌が、
かぶきに付随した江戸長唄となってからは、
恐らくは先行芸能の浄瑠璃の形体を真似たのだろう、
唄と三味線が分業になった。

もっと、もちょっと前までの(少なくとも昭和後期)の唄うたいは
稽古でも三味線は弾かず、地弾き(じひき・伴奏者)に弾かせていたという。

昭和48年(1973)に亡くなった7世芳村伊十郎師は
「弾き唄いをすると、芸が小さくなる」
とおっしゃっていたと、文子先生から伺ったことがある。

今でも国宝の宮田哲男師は、稽古には地弾きを連れるという。


 〓 〓 〓
tea break・海中百景
photo by 和尚

秋の長唄協会

2012-10-06 | つれづれ

今度秋の長唄協会で「常磐の庭」を弾くことになった。

秋の会は男子協会員の会なのだが、
数年前から女子協会員が3、4番助っ人として出演している。
男子だけだと番組が少ないのだ。

「常磐の庭」もこれにあたる。
これは、女子お囃子方の出曲なので、
我々女子演奏委員が地を勤めるというわけだ。
だから4丁4枚の全員が流派違いということになる。

唄のタテは杵屋長光氏で、私の2年先輩。
大学時代はよく遊んでもらったし、
色々な意味で影響を受けた、大好きな先輩だ。
長光氏の唄で三味線を弾くのは、十数年振りになるかもしれない。


 〓 〓 〓
tea break・海中百景
photo by 和尚