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西園寺由利の長唄って何だ!

長唄を知識として楽しんでもらいたい。
軽いエッセイを綴ります。

べらぼう

2025-01-26 | よもやま話 (c)yuri saionji
今度のNHK大河ドラマは蔦屋重三郎の話で、
吉原が舞台なので1話から観ている。
時代は1700年代後半で、吉原も中期頃でしょうか。
芝居で見るような豪華絢爛な遊女が登場するのは、
もう少し後の1800年代になってからだ。

きょうの話の『雛形若菜の初模様』が刊行されたのは
1775(安永4)年。
  
『雛形若菜の初模様』はシリーズ化され、この後5、6年は続いたという。
この図はその1作目の1枚だ。
遊女が鼓を打ち、芸者が三味線を弾いている。
芸者の衣装もまだこんなに素朴だ。
この頃の吉原には芸者の見番があるくらいで、
芸はもっぱら芸者の担当になっていたはずだが
この絵のモデル、たま屋のしずかは鼓を得意としていたのかもしれない。
芝居では日本一の女形中村富十郎が未曾有のヒットを飛ばした「京鹿子娘道成寺」
(1752・宝暦2年初演)を引っ提げ20年以上も各地を回っている頃で、
芸者の間でも長唄は便利な演目になっていたはずだ。
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歳を取る

2025-01-22 | よもやま話 (c)yuri saionji
きょうはソーイングです。
今年は仕事がほとんどないので、
のんびりばあさんをやっています。

まあ自然淘汰で三味線というものがどんどん日本人の暮らしから離れていきますが、
私などはすでに残留兵の心境ですね。
昔はたくさんいた芸達者な素人さんや、芸の分かる舞踊家、役者。
新聞社にも邦楽担当の記者がいましたよね。
審美眼を持った評論家もほとんどいなくなりました。

歳をとって芸の何たるかが分かり始めた頃に、
それを理解するシステムが消滅してしまった。
時代が進んだということなのでしょうが、
こんなにつまらないことはないですよ。
歳を取る、ということは案外こういうことなのかもしれません。

  



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八朔

2024-08-01 | よもやま話 (c)yuri saionji
きょうから8月ですね。
今年はことさら暑くて参ります。
この暑さの中、京都の花柳界では八朔(はっさく)という行事があるのですよ。
40度近くもあるというのに、
黒紋付きの正装で、お世話になっている師匠やお茶屋さんに
挨拶回りをするのです。
ただでさえ暑いのに、カメラ小僧もわんさか押しかけて
鬱陶しさがましますよね。
御愁傷様としか言いようがありません。

   涼しそうなお姉さんたち、内心はいかばかりか。
   
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稽古

2024-07-30 | よもやま話 (c)yuri saionji
このところ怠けていた稽古を再開しました。
仕事がないとモチベーションが上がらないのです。
ダラダラとやり過ごしていたのですが、
舞台で弾くとなるとそうはいきません。

私が修行中はまだまだ名人といわれる師匠方がたくさんいらして、
演奏を聞かせていただいたり、同じ舞台に出させていただいたりして
随分と鍛えられたものです。
その意味では
名人の中で揉まれて育ったというわけで、
こんなありがたい事はありません。
いい人(上手い)と演りなさいとよく言われますが、
今更ながらその意味が実感できます。

一人で稽古をしていると折々に先達の芸が甦ってきます。
それに個性を加味して自分なりの芸に仕上げる。
これが芸の伝承ということなのでしょうね。


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報恩講

2023-12-15 | よもやま話 (c)yuri saionji
きょうは暖かでしたね。
きょう15日は西園寺の最大行事「報恩講」でした。
檀家さんが本堂に集い、経を読み、説教を聴いて
親鸞聖人の恩に報いるという浄土真宗独自の法要です。

各寺によって執り行われる日にちが異なりますので、
手隙の寺からお坊さんたちが寄り集まってくれます。
きょうは5人ほど来てくれました。
大勢になればなるほど、ありがたいお経になります。

  


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