チェロ五十代からの手習い

57才でチェロに初めて触れ、発見やら驚きを書いてきました。今では前期高齢者ですが気楽に書いてゆこうと思います。

アンサンブル練習が山場を越えたかもしれない・・・

2013年06月08日 22時54分37秒 | アンサンブル

本日はブラームスのクラリネット五重奏曲の練習があった。


昨年秋は、初めてブラームスのクラコン第3楽章に挑戦したものの、本番はちょっと残念な結果だったと思う。
それから半年、7月のアンサンブルコンサートにメンバーが選んだのは、再びブラームスのクラリネット5重奏曲。リベンジを誓ったからだ。
第1楽章か第4楽章にするかは、一通り演奏した結果、難易度が高い第1を今回は諦め、第4楽章に決まった。
どちらもチェロが活躍するけど、第4楽章ではチェロがやたらと主旋律めいたことを演奏しなければならい。

最初の合わせに向けて、自宅ではそこそこ弾けているというレベルまで練習して初合奏に臨んだのだが
なぜか練習最後の録音段階になると、チェロの旋律に差し掛かったところでボロボロの状態になってしまった。
「何もここまで音を外さなくてもいいのに・・・」と録音を聴いていても顔が赤らむ。
「このままではどうにもならない・・・」「曲をぶち壊している・・・」と頭を抱えた。

それでも、みんなの参考の為にと、練習の録音したファイルを全員にシェアすると、
録音を聴いたメンバーからいろいろアドバイスが送られてきたのだった。

「人に合わせようと思わないで、合わさせようと吹いたら音が消えなくなりました。
 どうしても合わせよう合わせようとすると、早くしないといけないと思って、自分のペースが乱れてしまいます。
 あの部分は俺に合わせろ・俺の都合でここはするんだ。と思ってやってみて下さい。
 たぶん自宅練習に近づくと思います。」
~これはオケの大先輩のクラ爺から、オケ本番ソロでの経験からの心温まる後押し)

「管楽器のソリストらしいご指摘ですね。ヴィオリストも、たまに『こっちに合わせて!』と言いたくなります。
 chiibouさん、5重奏は、みんなソリストですから、チェロも主張して下さい。自宅練習を録音してみたことは
 ありますか?録音している緊張感が、指をもつれさせているかも知れませんよ」
~こちらは、いつも辛口の批評でアンサンブルの弱点をあぶりだしてくれている、ビオラ譲のアドバイス。


これらのメールを見ながら、心遣い、気遣いも感じたけど同時に「今度の演奏会では絶対良い演奏をしたい!」というみんなの強い意志を感じた。
みんながリベンジに選んだのが、チェロが主役になる第4楽章なのだから、
演奏を生かすも殺すもチェロ次第、もう逃げられないないと覚悟を決め練習することにした。
家人には「なんでいつも同じところばかりで変な音になるの?」「もういい加減にしてよ!」
とこの世で最もストレートなクレームを受けながらも、全て録音しながら練習した。


かくして、本日再び合わせの練習となったのだけど、練習をしただけの前進はあったと実感できた。
決していい演奏とまではいえないけど、前回より自分でも音を外さなくなったと思う。

また、努力を感じてもらったからか、みんなからの指摘、突っ込みもストレートになってきたと思う。
第2変奏全体をチェロがリードするのだが(こういう説明もその場で教えてもらった)、パート譜ではなくスコアを示しながら、第2変奏では他の楽器全員が伴奏に回っていること、特に最初の3小節は完全にチェロのソロであること・・・などを具体的に示しながら教えてもらった。CDやyoutubeで何度も研究はしているものの、やはりスコアをちゃんと見ないとわからないものだ。

みんなから飛んできた、様々な指摘、指導、アドバイスとは・・・

「まだ全体に合わせようとしている」
「自分が主役なんだと、もっと思い通りに演奏してみたら」
「ちょっとチェロだけで演奏してみて」(やるっきゃないよね・・・)
「まだカチカチとテンポの中にはめこもうとしている」
「音程は良くなってきたけど、硬い感じ」
・・・・というわけで、すっごく冷や汗をかきながらも、逃げずに進むしかなかった。

無論、みんなはチェロだけに厳しいのではなく、アンサンブルが上手く行かない部分は、全て切り取って
個別に演奏してチェックし、おかしな部分を直し、合奏しながら修正を加えていったのだった。
そして最後に、本日の仕上げの演奏をして、その録音を全員にファイルで送った。
最後の演奏は、着実な向上を写し取っていたと思う。でもまだまだだ。


クラ爺に誘われて、所属オケではないメンバーで構成されたクインテットに加えてもらって早いもので4回目の発表に向かっている。本日のストレートなやり取りで感じたことは、アンサンブルグループとして、
少しずつ育っているのだということだった。

いい演奏から少しでも「美しいチェロの演奏」に近づけるよう、まだ一月練習あるのみだ。

 


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2 コメント

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楽しみにしています ()
2013-06-10 17:58:28
頑張っていますね。
クラリネットが心配だけど。(笑)
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さらに高い山が・・・ (chiibou)
2013-06-10 20:34:56
> 政さん クラリネットは大丈夫です(^^)
第4楽章最大の課題は、チェロなんです。
”チェロがこけたら~皆こける~”ような曲を
よくも選んだよな~と思いますが、覚悟して進むしかないですね。

それと「山場を越えた」のは間違いで「一つの峠」を越えただけで、越えたみたらさらに高い山が正面に見えてる状態です。アンサンブルの道は険しいです。
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