日曜日に市原フィルのアンアンブル大会があった。
今回は仕事などの都合で、チェロアンサンブルも、弦楽アンサンブルも参加せず
ブラームスのクラリネット5重奏だけに参加させていただいた。
千葉寺駅近くの「ハーモニープラザ」には、楽屋というか舞台袖の空間もなく
リハーサルの時間は無いものと覚悟していたのだけど、
ホールの下の階に練習スペースを確保しておいてもらえたのはありがたかった。
おかげで、気温の変化が激しい中でクラリネットと弦の音合わせができたし
ほんの10分程度だったが、出だしやprestoに変化するあたりのチェックが出来た。
でも舞台にあがるまで、息切れがするような状態だったのは、緊張だったのだと思う。
舞台に上がってクラ爺がMCするわずかの間に最後のチューニングができた。
立ち上がって全員で挨拶をし、クラ爺の首が振られればスタートだ。
最初の7小節はクラとビオラとチェロだけ。
バイオリンは8小節目から入ってくる。
この最初の7小節さえ切り抜けられればあとは何とかなる。
ところが、アンサンブルの神様は、そんなところではなく、
あちこちに落とし穴を用意してくれていた。
prestoにこぎつけ、やれやれ、と思う間もなく、何かが合わなくなってきている。
ハーモニーも、リズムもずれている。何かがおかしい。
2日前、最後の練習でも、半拍~1拍のズレを感じて暗礁に乗り上げたことがあった。
「まずい、まずい・・・」と思いながらも、どうずれているか分からない。
知っている人が聴けば、ガタガタ、崩壊寸前と感じているだろう・・・
アンコン直前にコンミスから全参加者に「ステージマナーはしっかりと!」と通達があった。
「・始める前の挨拶。
・何があっても演奏を止めない。がんばる!本番は一回きり!
・まちがえても舌をだしたり、頭かいたり、苦笑いしたりしない。
・終わった後の挨拶。どんな演奏であっても、それなりにできた顔をして、
しっかり客席を向いて挨拶して下さい。」
このメールを5人で見て
「そうだよね」
「頭なんか掻いたりしないことだね」
「こういう曲なのよ、当然という顔をしようね」と言い合った。
そして何よりも
「どんなことがあっても、最後までやろうね」
「万が一クラや1stバイオリンが落ちても、どちらかに合わせて生き残ろうね」
などと真剣に誓い合ったっけ・・・
そんなことも頭によぎりながらも
「おかしい・・・・」
「合わない」
「止まっちゃったらどうしよう・・・」
などと思い始めたら、次第に血が昇り始めてくる。どうしていつもの調子が出てこない。
「次の頭でチェロのpizzが入らないとみんな困るよね、でも間違って入るともっと大変だよね・・・」
何て思っていると、大事なpizzを弾けなかった。
そして次の明確な復帰ポイントを手探りしながら進んだ。
ようやく明らかな復帰ポイントで全員揃うことができたけど、
その後ももう一回怪しげな状態となり、再復帰して終盤を何とかまとめることができた。
「しっかり客席を向いて挨拶・・・」も少々斜め向き、堂々と出来た自信はないまま舞台を後にした。
仲間の皆も、なんだか言葉が少ない。何がどうなったのか・・・
散々練習してきたことが100%発揮出来なかったことは、全員が感じていたと思う。
「やっぱ、ブラームスは難しいわ!」という1st嬢のさばけた感じが第一声だったか・・・。
自分としても、何がどうなったのか、未だに分からない。
ただ、どれだけ慣れてきていても、本番では何が起こるかわからないのがアンサンブルと思った。
一方で、何回も崩壊の危機に晒されても、復帰して演奏し切ったのは、重ねた練習のお陰だとも思う。
アンサンブルは怖い。でもだからアンサンブルはたまらなく面白いと思う。
「来年またやろうね」と言い合ったものの、ブラームスの他の楽章が練習で立ち向かえるのかどうか。
現在のところ、全く自信はない。
きっと貴方以外にもげんいんがあったと思うよ。
それが判るようになれば一人前でしょう。
私の少ない経験からいうと室内楽は自分の音がダイレクトに聴衆に届くので緊張しますが、場数を踏めばこういう緊張もまた心地よくなります。
どんどんやっちゃいましょー \(^o^)/
、、、という私も大分チャレンジングな曲ばかりだったので緊張してしまいましたけどね f^_^;)
次回は、チェリ夢も弦楽合奏もよろしく。
追伸 ここでなんですが、ユウさん、お誕生日おめでとうございます (^o^)/
同門どうし、今後ともよろしくお願いします。