チェロ五十代からの手習い

57才でチェロに初めて触れ、発見やら驚きを書いてきました。今では前期高齢者ですが気楽に書いてゆこうと思います。

こんな笑顔で可愛い演奏できたら幸せだよな~

2010年09月20日 02時59分07秒 | チェロ

友人が紹介してくれたライブ映像をネットで鑑賞して、思わずその素晴らしさに引き込まれた。 スイスのルツェルンフェスティバルで、デュダメルがウィーンフィルを振っている実況中継だ。

この映像、人によって色々鑑賞の仕方はあると思うけど、その素晴らしさは変らないと思う。

たとえば「天才デュダメルは、あれだけのコンサートをやっても汗をかかないんだ!」なんて思ったりもする。(実況のカメラは、一瞬の休みも無く、デュダメルを映し続けるが、彼は水を飲むだけで、 ハンカチ一つ取り出さない。何という落ち着き。彼は音楽そのものを生きているのだろうか)

僕が感動したのは、ラベルのパバーヌのあとに演奏された「ボレロ」だった。スネアの限りなく抑制されたリズムに、フルートが乗り、クラリネット、ファゴット~ソプラノサックス~トロンボーンと次々に受け渡されてゆく逐一が映し出されて行く。
 カメラアングルも素晴らしいのかもしれないが、こんなにボレロがリアルに映し出されるのを見るのも初めてだった。高まる演奏にこちらもどんどん惹きこまれていった。

 このコンサート実況の中で「これは素敵だ!」と何度も再生して鑑賞したのは
「Bernstein's Divertimento for Symphonic Band」の中の弦楽アンサンブルだ。
 ボレロのあと鳴り止まぬ拍手に応えて、アンコールとして再度演奏された。
このアンサンブルの軽やかさ、可愛らしさから、始めは「ワルツかな?」と思ったけど、拍子を数えると、リズムは3+4拍子になっているようだ。4分の7拍子風というのが、なんとも切ないくらい可愛らしさを演出してしまうのだろうか。

 弦楽器ソロが次々と受け渡されて行くのだけど、何といってもチェロから始まるソロを弾くおじさん(ごめんなさい!有名に違いないんだけど知らないんで・・)の嬉しそうな笑顔が本当に輝いている。
ウィーンフィルをバックに”チェロおじさん”は、この曲を弾くのが楽しくてならないと全身で表している。

 「こんな演奏会ができたらいいな~」と思わずため息が出てしまうくらい音楽する喜びに満ちた演奏だった。
若き天才・デュダメルのマジックが、ウィーンフィルの皆さんをこんな幸せそうな笑顔に変えたのかもしれない。

この映像はこちらのURLから見られるけど、何日間見られるかは不明。

http://<WBR>www.med<WBR>ici.tv/

コメント (4)
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