シェ・イリエのお気に召すまま

旭川にある自然派フランス菓子店シェ・イリエの店主の独り言を綴っていきます。よかったら、お付き合い下さい。

最近読んだ本 2008

2008-01-16 19:21:34 | 最近読んだ本
今年初のミステリーは「赤朽葉家の伝説」桜庭一樹
山々を漂泊する”辺境の人”たちから山陰のとある村に置き去りにされ、村の若夫婦に育てられた万葉、彼女には未来が見えるという不思議な能力が備わっていた、やがて村の名門、赤朽葉家の総領息子の元へ嫁ぐ、そこから女系三代にわたる愛憎劇が語られる。
腰巻きにあるように今年度「このミス」の2位で日本推理作家協会賞も受賞
雰囲気があります。それぞれの名前の付け方に独特の雰囲気を出すセンスの良さを感じます。人物が皆、魅力的で主人公の言った言葉の意味が何なのか最後まできになり
終盤、ああこうなのかと思わせます。ホラーなのかファンタジーなのかミステリーなのか解らないが重厚な読後感がたまらない、クロスオーバ-な一冊でした。

国立故宮博物院(台北)

2008-01-16 18:45:14 | 洋菓子
知人の産婦人科医師のI氏が知り合いの医療ボランティアを訪ね年末年始、カンボジアへ行って帰ってきました。
帰りに台北の国立故宮博物院に行ってお土産を買ってきてくれました。
「故宮博物院2D書画葉書」と書いてあります。
美術館としては、なかなかおもしろいお土産です。
どうもありがとうございました。
常々、故宮博物院に一度行ってみたいと思っています。
かつて満州から日本軍が侵攻してきた際に北京の紫禁城から逃れ、国共内線では共産党軍から逃れた中国の宝物が、この台北でアジアの文化のランドマークとして今日に至っているというのも、奇跡のように有り難い話です。
戦争で敗走するというという極限状態のときに一万何千箱も梱包し移動するのは、たいへんどころではないと思われます。
ヨーロッパでもこんな話はよく聞きます。
まだ今日のように芸術が経済に隷属してない、ある意味では良い時代だったのでしょうか、
ピンチのときにこそ指導者は泰然として間違わない判断力を求められるものだなあと思います。