シェ・イリエのお気に召すまま

旭川にある自然派フランス菓子店シェ・イリエの店主の独り言を綴っていきます。よかったら、お付き合い下さい。

カムイミンタラ

2008-08-31 16:48:50 | 洋菓子
おりしも、
今月27日の道新朝刊旭川版に 旭川新駅舎に
閉鎖された「こまくさ荘」に置いてあったビッキの「カムイミンタラ」、「樹鮭」、「樹蝶」、が展示されそうな見通しなので大変うれしいです。
平成16年7月 20日の第2回旭川駅・駅前広場の利用検討懇談会で
用事があって、出られなかったので、書面で要望させていただいた事を思い出します。

本来、昔から文化的な都市、旭川が益々 それらしい夢のある、駅舎、駅広場になれば良いなと、強く望む次第です。
(下記アドレス 旭川市で公開している当時の議事録)
・・一番最後に出ています・・・
http://www.city.asahikawa.hokkaido.jp/files/ekikeikaku/ruijikikan3/ekisha_2nd/ekisha_2nd.htm

業務連絡  【夏休みのお知らせ】

明日9月1日(月)から4日(木)までちょっと遅い夏休みをいただきます。
 9月5日(金)から 始めますのでよろしくお願いいたします。

私は四国、徳島に
スタッフの砂田君は、私の兄弟弟子のガトー・ド・ノポロへ短期の修行に行って来ます。

砂澤ビッキ

2008-08-31 15:57:32 | 洋菓子
レオナール・フジタ展とともに「砂澤ビッキ・素描の世界」もやっていました。

ご承知の方もおいででしょうが、彼は、アイヌ人の父親トアカンノと母ベラモンコロの間に旭川で生まれた木の芸術家です。

小さな頃、色々なところで木彫りの熊が置いてあったり、彫っている実演をよく見かけました。
ビッキも阿寒湖畔にみやげ店「ビッキの店」で木彫りのアクセサリーを売っていたそうです。
道理で、この前、阿寒湖の「鄙の座」で見かけた、木彫り工芸の時計は、ビッキ模様でしたから、きっと弟子か、かなりビッキの影響を受けた人のものだと思います。

やはりビッキも藤田と同じ誰にも似ていないものを作り出した天才だと思います。

レオナール・フジタ展

2008-08-31 15:36:06 | 洋菓子
先日、定休日ふらりと、藤田嗣治を道立近代美術館で見てきました。
初期の藤田は、後に確立した繊細な筆致と「素晴らしき乳白色」とは全く違う画風なので驚きます。
が、やはり前者は、何んかどっかで見たことのある絵かな、と思いますが、後者は、まったくの「藤田」ですから、やはり天才のすごさが感じられます。

お菓子の世界でも、もうずっと前から、新しいものなど出てきていません。
新しい素材か、新しい組み合わせでつないでいます。

その点、この人たちは全く、かつて無くこれからも人がまねできないものを作れるという、たぐいまれな才能を持っているのだと、あらためて感じます。
デッサンもいっぱいありましたが、どれも、おそらくすごい量の努力の後、身に付いたのだろうと想像できます。

印刷物ではなく
実際に本物を間近で見なければ分からない、詳細な筆致と絶妙な「乳白色」でした。



たいせつマルシェ 2回目

2008-08-31 14:20:57 | 洋菓子
2度目の「たいせつマルシェ」が30日、買い物公園で開かれました。
皆、だいぶ慣れて、楽しみながらやっている様が見えて、いい感じです。

今回は、新登場で旭川調理師専門学校のパンやモンマルトさとうのシフォン・ケーキ
、メランジェかわはらのキッシュとか、だんだんと面白い形になってきました。

次は、果物屋さんとかカラフルな生鮮食品が出てくれば、もっといいと思います。

まあ、今度は9月21日で、まさに収穫祭といった趣になりそうで、充分楽しみですけど。

画像は、いつも大評判で、あっという間に売り切れてしまい、私のコーナーの面倒を見ていただいている金さんと、そのスタッフ(いつもすみません)。

和菓子講習会

2008-08-31 11:21:13 | 洋菓子
先日、旭川調理師専門学校で和菓子の講習会がありました。

実は、密かに和菓子に興味があり、機会が有れば習いたいとずっと思っていました。
講師は、洋菓子との融合が非常に品よく自然に出来る数少ない和菓子アーチスト「宮部 聖」

和菓子職人とは思えぬ、きちんとした理論に裏打ちされた講習は、為になりました。
がしかし、どの世界でも同じ、言葉に出来ない経験の必要性も、あらためて感じ
和菓子にいたる、遠い道のりを感じさせました。

男祭り

2008-08-25 17:35:43 | 洋菓子
先日の、日曜日
たまに行くお店の人たちが
キトウシの貸しコテージで 「男祭り2008」 を開くというので
差し入れだけ持っていきました。
なんだか楽しそうでいい雰囲気でした。

今度の男祭りは、私も参加できる時間であれば良いなぁ、、、
(けど、祭りの参加資格は武闘家だけにに限ってましたっけ?)

最近読んだ本 2008 「晋作 蒼き烈日」

2008-08-25 17:18:18 | 洋菓子
NHK出版 秋山香乃著
明治維新の夜明け前、ひたすら駆け燃え尽きた若き志士、高杉晋作の美しくも壮絶な闘いを、気鋭の女性時代劇作家が描きました。

この人、晋作にかなり惚れているなと随所に感じる内容で、
お互い惚れた弱みということが感じられます。

高杉晋作の数あるエピソードの中で私が好きなのは
徳川幕府の当時の将軍に対して「ヨォ!征夷大将軍」とやじった所

下関のイギリス軍との闘いに負けた後、講和会議で全権を任された時、殿様からもらった衣装を着けて現れて相手から「魔王のような」と言わしめ、かつ「賠償金なら、俺たちではなく、幕府からもらえ」といって、そのとうりになったこと。
(その後、明治政府が払わなければならなかったから、同じ事だけど、、、)

権限もないのに勝手に藩の金で軍艦を買ってしまって、へっちゃらなこと

上海に行くといって藩から莫大な資金をもらい、全部遊郭で使ってへっちゃらなこと

本当にこんな男がかつて日本にいたのか、と感心しつつ
今、この世に晋作が居たら、きっと第一級の犯罪者になるだろうなと
複雑で悲しい思いを以て、読後の感想に変えさせていただきます。





最近読んだ本 2008 「甘粕正彦 乱心の曠野」

2008-08-25 16:08:42 | 洋菓子
関東大震災後の戒厳令下、社会主義者・大杉栄一家を虐殺したとして獄に落ちた元エリート憲兵。
その異能と遺恨は新天地、満州で乱れ咲いた。
策略渦巻く大陸の夜を制したと言われるこの男はいったい何者なのか

以前から、気になっていました。
映画「ラスト・エンペラー」で坂本龍一が演じたのが、有名ですが、この本を読んで
私の甘粕のイメージが有る程度、出来上がりました。
ちょっとした事で、こうも人生が変わるものか、と思わされますが、(士官学校時代落馬して、憲兵に回った後の数奇な人生とか、)
すべて、甘粕自身に内包していることだったかもしれません。

アメリカの暗黒犯罪小説家「ジェームス・エルロイ」が
その著書の中で「かつてアメリカが清らかだった時代は一度もない」
といった言葉に驚いた記憶がありますが、
日本もなかなか負けていないという雰囲気で、そう言った意味では、日本という国に、ちょっとがっかり、、、

この著者の取材力は脱帽です。
きっと何かの文学賞をこの本で取ることでしょう。





最近読んだ本 2008 「ザ・ロード」

2008-08-24 19:15:18 | 洋菓子
すでにアメリカの巨匠と呼ばれるコーマック・マッカーシーの最新作
最近話題だったアカデミー賞を独占した「ノーカントリー」の原作
「血と暴力の国」に続き、今度はピューリッツァー賞に輝いた全米ベストセラー

物語は、何かの原因で全てが死に絶えた世界で、わずかな荷物をショッピングカートに載せ、少しでも温暖な南へ旅する、
父親と幼い子供のロード小説、

極限状態を少ない文字数でよく表現されて、叙情性も感じられ、心の動きや景色も一瞬で頭に描かせる文章は、神業です。
初めてマッカーシーを読んだとき、せりふのカギカッコが無く
会話と状況の区別に戸惑いましたが、この本では、この全てが渾然一体となった
混沌とした世界が、このスタイルでよくなじんでいます。

実に、深く滋味のある小説だと思います。

カサブランカ

2008-08-12 16:25:22 | 洋菓子
春先、お客さんが庭に植えてくださった、カサブランカが、満開です。
いい匂いが、厨房の中まで入ってきます。
十年前の開店時のお花もカサブランカが多く、その時の事を思い出します。
バラ以外で、こんなに華やかな花も珍しいですね。