シェ・イリエのお気に召すまま

旭川にある自然派フランス菓子店シェ・イリエの店主の独り言を綴っていきます。よかったら、お付き合い下さい。

元祖一軒家レストラン

2008-02-24 20:01:08 | 洋菓子
本日、ウエディングケーキの注文が入って配達とカッティングに行って来ました。
場所は永山にある一軒家レストラン「H・ロードハウス」。
こちらには、以前よりプライベートでも、お世話になっております。
初めてこのお店で食事をしたときの、何か形容しがたい高揚感は今でも忘れません。
当時、おにぎりのようにまん丸い自家製パンとオーナーのM下さんのサービスは
どちらも手一杯、虚飾を廃しながらも、滋味と大切な緊張感を感じさせてくれました。残念ながら今、それらは無いですが、対照的なリエさんのあたたかいサービスがあります。

今後ともよろしくお願いいたします。

桃林堂の和菓子

2008-02-23 15:24:16 | 洋菓子
先日、野幌にいる兄弟弟子の方から電話があって、上野でやっているルーブル美術館展を見に行ってくると言うので、お土産に私の大好きな桃林堂の和菓子をお願いしました。
初めてこのお店を知ったのは、13年くらい前に、あの伝説の編集長、花森安治の「暮らしの手帖」に出ていたのが最初の出会いでした。
桃林堂の看板商品である「五智果」の作り方が、例の編集部の事務所で写したような分解写真で出ていて、その内容が実に細かく正確に出ていたので驚きました。
この世界、特に和菓子の世界で、自社独自の看板商品の作り方を惜しげもなく公開するなんてことを、私は初めて見ました。
この本がすごいのか、この店がすごいのか、(おそらく私は両方だと思いますが)すっかり精神的子分になってしまいました。
翌年、ぜひ本店に行きたくて、大阪府八尾市に行って来ましたが、時間切れでお店を探せなくて、大阪の百貨店のその売り場でたくさんお土産を買い、旭川に帰ってからずっと和菓子ばかりを食べた思い出があります。
東京のお店は、その後で出来たと思います。
今回、彼が行って来た、その上野店も趣のある素敵なお店で、本当に、あのお店の精神が外観ににじみ出ています。
今の、看板商品の、この「子鯛焼」はかわいくて上品で
同じ鯛焼きでも、桃林堂がするとここまでになるという見本です。

ブラン・ネージュ

2008-02-20 17:23:05 | 洋菓子
先日、試作したブールドネージュ、店頭に出ました。
徐々に、商品の質のばらつきが無くなると思いますが、新製品に関しては
お客様の大きな慈悲の心でもって決まるかと思います。どうかお気づきの点ございましたら、何なりとお聞かせください。
150g入り630円です。
男性諸氏、ホワイトディのお返しにどうですか?
緑の提灯で★が3つですョ。(道産原料70%以上使用)居酒屋じゃあないヵ

僕とおばあちゃん

2008-02-18 17:31:21 | 近況報告
サービスショットです。
母方のおばあちゃんで、大変良くしてくださいました。この写真を見て、私の目が小さいのは、おばあちゃん譲りだと解りました。
おじいちゃんと東川の開拓農家として入村し、母を頭に9人の子を育て、おじいちゃんはすでにお亡くなりになりましたが、おばあちゃんは今も健在です。
おばあちゃん!
小さい頃から、僕を、後ろで支えてくださってたんですね!
どうもありがとうございました。

これからも、ずっと元気でいてください。

boule de neige

2008-02-11 16:15:54 | 洋菓子
昨今の、地産地消の流れから、旭川産の大豆の粉と上川管内産の小麦粉を使い
「ブール・ド・ネージュ」を試作してみました。
この菓子を最初に紹介したのは、私の知る限り「リリエンベルグ」の横溝さんの「ポルポローネ」だと思っています。
全く新しい食感で、初めてこの菓子を食べたときの驚きは今でも忘れません。
人の味覚は基本的には、今まで経験したことのないものを否定する、保守的なものとかんがえていました(母の味が一番という人が多いですから)が、一概にそうでもないと思わせるものでした。
何とも言えない、このほろほろと口中で広がる優しさや暖かさは、まさに横溝さんの人柄そのもののような気がします。
元々は、スペインのお菓子ということで、あの食感は、事前に小麦粉に熱を入れて小麦粉のもつ粘りけの成分をなくし、本来アーモンドの粉も焼いて混ぜ込み、暖かさやふくらみを出しますが、今回大豆粉で、全部置き換えました。
ということは、ある意味全く違うものとも考えられますので、
オリジナルとして何かの形で展開できないかと考えております。
旭川近郊の農産物がヨーロッパの食文化でゆっくりと同化していく。
夢のような話です。

テイク・ファイブ 20周年

2008-02-11 11:25:32 | 洋菓子
昨日、夜 旭川のジャズの店でも有名な「テイクファイブ」の20周年ライブに行って来ました。ナベサダの弟、渡辺文男トリオも来ておりました。
「ラウンド・ミッドナイト」や「チュニジアの夜」良かったです。
でもやっぱり、最後のマスターの「テイク・ファイブ」最高でした。
演奏の前に、「特別な最後の挨拶とアンコールは無しです。」
なんと、いうクールさ でしょう。
日本人の一番好きなジャズと言われているこの曲に全てを託し
旭川で20年ジャズの店を維持し続け、この節目に200人以上の人たちから祝福される、
何かを感じずにはいられませんでした。

M製菓手作りバレンタインチョコレート講座

2008-02-08 10:57:48 | 洋菓子
一昨日、M製菓の要請にお答えして、一般の方にチョコレートのテンパリング方法やバレンタインギフトに使えるチョコレート菓子の講習を、北電の料理教室グリーンプラザで行いました。
市販のチョコレートを使ってのテンパリングは初めてですが、問題なく皆、うまく出来上がっていました。
チョコレートのテンパリングやったことがあるという人が23人中5人ぐらいいて、
昨今のお菓子に対する関心の高さが感じられ、うれしくなります。
どの業界でも同じですが、仕事の内容が合理化の名のもとに、専門化され、菓子職人の中でも、テンパリングを知らない人が多くなる中で、本当にお菓子を愛する今回出席いただいた方の一部でも、自己表現の一手段として、今回のチョコレートを使っていただければ、幸いです。
チョコレートショップを開くなんて言う方がいたら、協力惜しみませんから、

真冬の夜のジャズ

2008-02-04 12:52:53 | 洋菓子
昨夜、仕事を終えてジャズのライブを聞きに行ってきました。

50年代初頭から50年以上にわたり活躍を続けるジャズギターリスト「中牟礼 貞則」 
スタンダードを中心に静かにしみいるようなライブで
デビュー当時から一緒に活躍している「稲葉 国光」(bess)
と阿吽の呼吸で、素晴らしいインタープレイを楽しませてくれました。

演奏の中で中牟礼さんの言っていた
自身の曲の好みに対する感じ方が、「物語が、まだまだずっといつまでも、続いていくような気がする曲がすきだ、」
と言ったのが印象的です。
「星影のステラ」と「Detour Ahead」でしたか、
あと、ベース稲葉さんの「朝日のようにさわやかに」は秀逸で、完全ベースソロの表現力の幅広さを知らされました。
思い出したのは、「真夏の夜のジャズ」と言う映画の中でカッツが、楽屋でくわえたばこでバッハの無伴奏チェロソナタを弾いていた、あの静かなながら近寄りがたいシーンでした。
会場の「ブレリアス」も、なかなかいい雰囲気で、ついついボウモアを4杯も飲んでしまいました。

「すきやばし次郎」にいって、次郎さんで握りを食べているような
素敵な真冬の夜のジャズでした。

夕食当番 1

2008-02-03 13:45:04 | 洋菓子
最近、ブログが頻繁に更新されるのは、お察しの通りです。
たまたま、スタッフが今十分いて、吉田君もほとんどの仕事をマスターしたので
ある程度おまかせして、様子だけ見ております。
3月いっぱいで一応、彼は年季明け(死語ですか?)で新しいスタッフが、3月半ばより入ります。
そうなると、またPCの前には、そうしょっちゅう、いられなくなると思います。

今のうちに、サービスしちゃいます。

ビーフシチュー作りました。
分量は適当、味見もほとんどしないアバウトな男の料理です。
こんなんで食育を語るな!と言わないでください。

まず、タマネギ、ニンジン、ふっといネギ、ジャガイモ、をニンニクの香りのついたサラダ油で炒めました。