朝の5時。自然と目が覚めた。夜、蚊に攻められたが慣れっこになって寝てしまった。
教室には10人くらい寝ているので、そっと教室を出て階段を降り、昇降口をでたら
ちょうどカミさんが歯を磨いているところに出くわした。
じゃぁ、ということで早朝散歩に出ることにした。
町の様子は3か月前とほとんど変わらない。県立大槌病院は半壊のままだし、
住居跡の土台には夏草が覆い茂っている。
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水門近くまで歩いて行くと、あちこちに水の湧き出る場所を見つけた。
ここは昔から湧水を暮らしに利用してきた土地柄なのだ。
暮らしを根こそぎ破壊した自然災害の爪痕はカミさんの表情を次第と曇らせていったのでした。
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昨夜買っておいたサンドイッチと牛乳でかるい朝食を済ます。
リクルートの若手社員と一緒に先ずは教室内と廊下、昇降口の清掃。
その後、中村マネージャーから
今日は仮設住宅の「ふれあいBBQ(バーべキュウ)大会」の手伝いをしてもらいたいのだが、
と提案があり、
希望者が多かったため、結局、全員で車に分乗して出かけることになった。
仮設住宅の広場に設営された「ふれあいバー ベキュー大会」。
「ここへ来てみんなと会えてよかったぁ、元気になったぁ」とおばあちゃん。
大槌町で100年続く種屋さんを営み、自慢の大根の種は皆に喜ばれていた。
「おらほうのダイコンは、おこうこ(おしんこ)にしても、
おでんにしても、とっても味がいいの」
焼きトウモロコシを片手に、
おばあちゃんは何度も何度も楽しそうに話すのでした。
仮設住宅では引きこもりになりがちなので交流の場を作りたい、
という
主催者のNPO三陸産業復興支援ASSIST SANRIKUの高橋代表。
お昼近くになって子どもや大人がだんだんと集まり始め、賑やかになってきた。
会場に来られない人には仮設住宅に届けに行ったりし、用意した焼き肉、トウモロコシ、
五目ご飯のおにぎり、焼きイカ、フランクはすべて無くなった。
イカ焼きにフランク かき氷が大人気
トウモロコシを茹でてる女性が南さん リクルートの若手社員と
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ときおり小雨も混じったけど「ふれあいBBQ大会」は大成功でした。
これも高橋代表の町民への思いやりとそれを支える若いボランティアのお蔭でしょう。
とりわけリクルート社の若い連中は実によく働いていた。人事部のKさん、博士くん、玉鉄似の彼・・・
ボランティアに来て感じていることの一つは、若い人たちの行動力だ。
いろいろな場所で若者がそれぞれに活動している姿に頼もしさを感じます。
この国は大丈夫かも・・と思わせる光景です。
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片付けを終えてキラリベースに戻り、一息ついた。
隣町につい最近オープンしたビジネスホテルに泊まるという南さんを乗せ、
海岸線をまわって吉里吉里(きりきり)へ。
ここの「さんずろ屋」さんで遅い昼食。
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南さんをホテルへ送り、そのまま「御蔵(おぐら)の湯 」へ直行。
すこし早いが今日一日の汗を流したのでした。
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