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32nm微細化可能に 注目の液浸露光技術

2007-10-23 | 半導体技術



 現在、65nmが使われている半導体の回路線幅は、07年末頃に45nm、09年頃には32nmまで微細化が進む見通し。

 45nm以降では従来、ArF光源の短波長化や、より波長の短いEUVリソグラフィーが有力視されてきたが、これらに加えて脚光を浴びているのが液浸露光技術である。

 ステッパーのレンズとウェハー間に空気より屈折率の高い液体を満たしてレンズの開口数を上げ、高解像度を実現する。

 高屈折率液体には水(屈折率1.44)よりも高い屈折率を示す環状炭化水素を基本とした化合物などがある。この方式だと既存のArFステッパーを改造するだけで利用できる。

 あるメーカーは、波長193nmでの屈折率が1.64で、水の透過率よりも高い99.5%を達成した液体を開発した。

 この液体は、同社が開発した一連の材料の中で酸素の吸収が少なく、大気中でも性能が安定しており、蒸気圧が低いため熱分解が起こりにくい。

 同社はまた、波長が13.4nmのEUVリソグラフィー技術に対応した低分子化合物のフォトレジスト材料を開発している。

 従来の分子サイズが数nmある樹脂系材料では、回路線幅22nm以下の次世代半導体において、樹脂自身の分子の大きさのばらつきがパターンの荒れの許容範囲である1.5nmを超えてしまい、使用できない。

 そこで分子の小さい低分子化合物材料が有力視されているが、軟化温度や機械的強度が低かった。

 新材料はアモルファス低分子ながら樹脂系に匹敵する高い軟化点、機械的強度、アルカリ可溶性を合わせ持ち、レジスト材料に十分適用可能である。





【記事引用】 「日経産業新聞/2007年8月21日(火)/23面


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