今「だいたい」メイド・イン・チャイナです。
なんで中国で作るかっていうと安く作れるからですね。
なんで安いかっていうと人件費が安いからですね。
NIES(韓国、台湾、香港、シンガポール)製品、なんて言葉もありましたけど、
どこも人件費が高騰して、生産国は「だいたい」中国になっちゃった。
どこのメーカーも中国に生産拠点を置くので、
「競合」するためには皆、おなじ中国に目が向くわけです。
ふつう日本で生産する場合は、「人手」と「手数」を減らして「機械化」したほうが安いですが、
中国の場合は、「人手」をかけたほうが「自動化」コストよりも安かったりする。
このへん、事情(ああ、事情!)をよく知らないと、面食らうことがあります。
それがいまの現実だとして、
じゃあこの先どうするのかって、みんな考えてるんでしょうか。
考えてます?
中国は巨大市場、なんていわれているけど、それは中国の人が、
今よりおかねを持つということでしょうか。おかね。
安ければいいってモンです。
安ければいいってモンですか?
安ければいいんです。
安ければいいんでしょうか。
「最初はウチに(仕事が)来るんですけどね、
そのうち来なくなったなー、と思うと、中国でつくってる」
大田区のある加飾(※かしょく)メーカーの人の話。
「でもね、しばらくするとまた入ってくるんです。
むこうじゃ作れないからって。…まだまだ品質がね。」
こういう話聞くと、ナミダ出そうになります。
生き残った大田区あたりの町工場は、日本で作ると高くつくので、
そのぶんの付加価値を生み出すべく、さまざまな努力と工夫をしています。
ヨーロッパやアメリカ、あるいは台湾メーカーのケータイの部品が、
じつは大田区で作られていたりする。
メイド・イン・チャイナのその先は、どうなるんでしょうね。
安いことは大事ですけど、その先には何があるんでしょうね。
「私は」
つくれるものはじぶんで作るようになりたいなぁ。
じぶんと家族のための、パーソナルなデザインをしたい。
外を想うと、想いは内に向くものです。
※かしょく…めっきや金属バッジなど、外観に「装飾」を「加える」ものの総称。
めっき、蒸着、アルミ絞り、鍛造、アルマイト、フレクションなどなど。
元は金属「バッジ」屋さんが多い。