「水」というキーワードはますます重要になってくる。
実際日本では、ガソリンは1Lで140円ちょっとであるが、
すべての水を1L140円で買うことはできない。
ガソリンよりも飲料水は高いという現実がある。
その水であるが、ダボス会議を主催する世界経済フォーラムの
リポートによると、今年の発生率が高いリスクへの言及がある。
1位は、所得格差の拡大である。
2位は、財政赤字の問題
3位は、温暖化ガス排出量の増加
そして、なんと4位が水不足となっているのだ。
さらに発生した場合の、被害の大きさという観点でも言及がある。
1位は、金融システムの崩壊である。
そして、2位は、水不足なのだ。
ちなみに3位は、財政赤字の問題、となっている。
水不足問題はこれから発生リスクが高く、そのインパクトは
とても深刻なのだ。最近、国債問題が取り立たされているが、
これよりも事態は深刻だ、とリポートは述べている。
水不足の問題は、飲み水が減るというレベルだけではない。
生活用水、工業・農業用水、食糧問題、気候問題と影響は幅広いのだ。
日本にいると、いまいち現実味のない話であろうが、
私たちの生活への直接的な影響でみると、給料があがらない、税金は増える、
そんななか食料品の値段が益々上がる、ということになってくるだろう。
水ビジネスは100兆円といわれるほど、期待は大きい。
確かに発展途上国などへの都市インフラへの投資や災害対策などは
有望だろうし、東京都などもインフラ技術の輸出をしている。
ただ、事態は、アジア開発銀行の調査結果によると、アジアの水を取り巻く
状況は深刻極まりないといえる。
タイの大洪水のニュースは記憶に新しいだろう。
あれは単に余りにも異常すぎる気象がもたらしたものであるとは
一概にはいえないのだ。
アジアでは60%以上の家庭が安全な水の供給を受けれておらず、
農村部の貧困層では、その数は90%以上に達している。
また、アジアでは6億人以上が海抜10メートル以下の沿岸部に住んでおり
災害の影響を受けやすいのだ。
さらに今は水の80%が農業に使われているが、今後の人口増加や経済発展により
さらに2倍の水の量が必要になるようで灌漑治水対策も益々重要になっている。
アジアの成長を日本の成長に取り入れるというのであれば、
水に関連するインフラ整備への寄与はますます重要で、
フランスに任せている場合では、当然ない。
水問題は遠い世界で起こっている対岸の火事ではない。
確実に日本に、あなたの生活に影響があるものだ。
洗濯物が雨でぬれたら汚い、洗いなおす、といかいう考えも
贅沢極まりないものになるかもしれない。
今後はますます水や仮想水の価値は上がり、値段があるものであるという
将来をしっかりイメージした生活や考え方がこれからますます
重要になってくると思うのだが、皆さんはいかが思うだろうか。
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