現実と夢!!

今日は曇り

行政サービスの廃止

2012-08-11 23:39:51 | Weblog
つい先日、とんでもないニュースが中央省庁から発表された。
なんと、様々な行政サービスをITで利用可能にするという
中央省庁の取り組みで、何千と実現されたサービスの約半数を廃止する
というニュースだ。
何億もかけて作ったサービスで、3年間誰も利用していないサービスすら
あるというのだから、驚きに拍車をかける。


まったく自分たちのご都合で作り上げた様々なサービスが廃止されるという
これまた、税金が無駄に使われた悲しい現実だ。
これも十分仕分けの対象だが、仕分けされない日本の政治家の情けなさすら
すけて見える。


少しITサービスとはずれてしまうのだが、
先日、郵便局でキャッシュカードの再発行手続きを行ってきたのだが、
これまた酷いものであった。職員のミスもあったのだが、
数枚の書類を手書きで記入したのだが、記入する内容は全て同じ。
氏名、生年月日、住所、連絡先というお決まりの4点セット。
これを数回記入したのだ手書きで。
なんとか工夫できないのかと強く思う。これまた先の例に漏れず、
国民のことを考えていると言いながら、実態は考えきれてないサービスなのだ。



しかし、この行政のITサービスを海を渡って韓国を見てみると、その様相は大きく変わる。
日本人の感覚からすると、とても驚くのではないだろうか。
勿論、不便な点もあるのだろうが、日本からすれば、とても便利であると言わざるを得ない。


例えば、引越しをして住所変更処理をITでしたとする。
すると、他にも付随して免許証の更新など複数のサービスで処理が必要だが一括で行うか?と
システムが問うてくる。勿論ここでYesを選択すれば、
まいどまいど同じ住所などの情報を打ち込む必要はなく、一瞬で変更処理は終わるのだ。
日本ではこうはいかない。


もっとも、国民総番号性という制度が韓国にはあり、これは実現可能なのだ。
日本には残念ながらない。最近導入への動きが見えているが、いつ国民が納得する形で
実現されるのかは不明である。


e-japanといっても結局国民への価値を最大化することをまたしても役人は行ってこなかった。
折角投資してシステムを作って、莫大な保守費を払い続けても、誰も使わないからやめましょう。
これでは全然問題の本質を捉えていない。
もう一層のこと、一旦全て廃止にして、あるべき姿を国民総番号性をからめて0ベースで
描き直して、作り直したらどうか。


具体的な成長戦略も今年もまた描けない上に、
社会保障費が足らない、借金を返せない、という恥ずべき状況に身をおくにも関わらず、
官僚たちは恥ずかしくないのだろうか。
こういったニュースをこっそりしか報道しないメディアについても私は改めてがっかりした。


多くの評論家は国のコンクリート戦略を未だに叩いてるが、それは昭和の戦略で、この平成版はIT戦略といってもいい。
早くこの問題を国民に十分認知してもらうべきだと思う。