現実と夢!!

今日は曇り

高校無償化

2010-06-19 13:01:38 | Weblog
民主党が掲げすんなり法案が通った高校無償化。
ありがたいと思っている人が多いのかもしれないが、
ことは深刻だ。

昨年度末、文系では世界最高峰のハーバード大学の学長が来て
こういっていた。
なぜ日本からうちに留学しなくなったのか。
今年の1年で、韓国人は200人、中国人は300人いるのに
日本人は1人しかいないというのだ。

こういう例は枚挙にいとまがない。
アジアでの英語力は実質最下位の日本。
高校進学率は世界で最も高いのに高校を無償化する事実。
大学全入という時代、推薦での入学は全体の50%を超えている。
おかげで勉強なんてしなくてもよくなった事実。

結果、日本では一部の例を除いて、高校では勉強をしなくなったといっていい。

韓国では勉強のために寝る間を惜しむのは当たり前だ。
中国でもエリート候補生はそうだ。
昔の日本と同じように。

そして、研究大国と言われた日本も、結局米国を抜けず、
今やGDPよろしく中国にも研究力を抜かれてしまった。
ビジネスに目を向けると、グローバル企業でアジア・太平洋地区において
管理職以上についているのは
インド人、中国人、オーストラリア人、韓国人、台湾人ばかりとなりはててしまった。

そんな状況の中、高校を無償化させることは一体どういった得があるのか。
現に始まっているように、研究機関やビジネスにおいても世界で通用する人材が
どんどんと減るばかりなのは自明だというのに。

しかしあるのだメリットが。
日本の高校進学率は約97%だから3%程度の人間が進学していない。
そのなかには、スポーツに打ち込むなどあえて行かない選択をしている人もいるだろう。
仮に、行きたくてもいけない人を2%とすると、それは一体何人だろうか?
それはたった4万人だ。
その4万人を無償化するならまだしも、義務教育でもない高校を無償化し
50倍以上の金を余分にかけて、皆幸せにしようとするのだ。

なんとも素晴らしい法案だ。
開いた口がふさがらないとはこういうことだ。国民を馬鹿にするにも程がある。
この浜辺の一粒の砂粒程度のメリットのために、浜辺全体をリスクにさらすような
ものだ。

結果、例えばパナソニックは、昔は外国での現地採用を使えない人材の
採用と馬鹿にしながら採用していたのに、今や日本での採用よりかなり多くの人材を
採用していると発表した。これはホワイトカラーの話だ。
日本に国際的に通用する人材がいないのだから仕方がない。それが本音だろう。
なのに、日本ではなんのニュースにもならなかった。

日本の国際競争力をそぐような政策を推し進めて、財源確保をどうするつもりなのだろうか。
財源確保には日本の堅実な成長が必要と口を酸っぱくして言っている
民主党幹部たちの発言は、国民をばかにしているのであるが、
それに気付いている人は一体どれだけいるのだろうか。