goo

ナンバンギセル・1~開花

 首都圏の鉄道は、SuicaやPASMOが普及して、ずいぶん便利になった。どこへ行くにも改札機にタッチすればOKで、切符を買う手間が省ける。無人改札は、昔はローカル線の駅のイメージだったが、今や都会は無人改札だらけ。
 ここで以前テレビで見た歌手の和田アキ子さんの笑い話をひとつ。いつも自動車で送迎されている和田さんがたまたま電車に乗ることになった。駅でみんなが改札口をタッチしてどんどん進むのを見て、今の鉄道はこうなったのかと思い、和田さんも大きな手で改札口を叩いて進もうとした。ところが当然、扉が閉まり行く手を阻まれてしまった。和田さんだから笑い話で済むが、地方から上京されたお年寄りが戸惑うこともきっとあるだろう。急スピードで発展していく時代に付いて行くのはなかなか難しい。
 改札と言えば、昔は乗車駅付近と降車駅付近の2枚の定期券を持ち、中間を無賃乗車する “キセル乗車” があった。今は磁気定期券に乗車記録が記憶されるので、その方法は使えないが、悪事をはたらく輩は、また新しい手口を考えているのだろう。イタチごっこではあるが、取り締まりは頑張ってもらいたい。ちなみに “キセル乗車” とは、キセルの吸い口と先端の部分が金属で、中間は木製であることから、入り口と出口だけ金を使うという意味。
 写真は秋になると顔を見せる「ナンバンギセル(南蛮煙管)」。ハマウツボ科ナンバンギセル属の一年草で、自身では葉緑素を持っていないため、ススキなどの根に寄生して養分を吸収する。ナンバンギセルの根がススキに繋がっているのは2年前にこの目で確認した。
コメント ( 12 ) | Trackback ( 0 )