わが家は、上の娘2人が結婚し、私は大阪単身赴任、三女も大阪で一人暮らしで離散状態ですが、ラインでつながっています。ワールドカップの日本対コロンビアが行われていた時も、長女を除く5人が、家族のグループラインで盛り上がっていました。
犬「一発レッドカード!」
犬「香川決めた!」
妻「完璧!」
二女「レッドカードどっち?」
妻「コロンビア」
二女「ちょうど点が入った直後から見始めた」
三女「あたしも20:50に家に着いて、最初のちょっとくらい大丈夫と思ってさっとシャワーあびてたら前半7分ですでに点が入ってた…」
三女「見たかった…」
妻「あははははは」(スタンプ)
三女「てか日本だらだらパス回ししすぎじゃない?」
二女「もう1点入ってるから攻めの姿勢がなかなか見られない」
三女「パス回しばっかしてるのに、パスミスするし、カウンターとられてシュート打たれてるし」
三女「10対11なのに、フリーの選手がいるし」
犬「よく見てるね」
三女は、高校時代女子サッカー部だったのです。
そのとき、コロンビアの選手がフリーキックを決めました。川島が守ったかに見えましたが、ボールがゴールインしていることがデジタル画像で確認されました。
二女「すごいね、このシステム」
三女「コース、完全に読めてたのに!!! 川島悔しいだろうね」
犬「同点だけど、日本が一人多いから有利だよ」
ここで前半が終了。しばらく、LINE上の会話は大阪の地震の話題になりました。
後半、コロンビアのエース、ハメス・ロドリゲスが入ります。
犬「ハメス、こわい」
四女「ハメス、イケメンすぎ」
三女「イケメンすぎてこわい」
二女「酒井宏樹がブスすぎる」
犬「そんな! 酒井、頑張ってるよ」
日本は、前半に得点を決めた香川がさがり、本田が入る。
四女「本田頑張ってほしい、ほんとに」
その本田のコーナーキックを大迫がヘッドで決めて、日本二点目。
四女「本田よかった――」
三女「解説、誰も本田のキックをほめない(笑)」
四女「ね――」
後半40分、大迫に代わって岡崎投入。岡崎がしつこくディフェンス。
四女「岡崎、さすがすぎる」
試合はアディショナルタイムに。
犬「日本勝ちそう、コロンビアに。信じられない」
三女、四女「やった――!」
妻「すごい!」
犬「大番狂わせ」
二女「最高!」
犬「レッドカードの選手が最高殊勲選手」
妻「それそれ(スタンプ)」
犬「殊勲がなかなかでなくておかしいと思ったら、シクンで変換してた」
妻「え!?!?!? シクンだと思ってたってこと!?」
四女「喜びすぎでしょwww」
上の会話の中に「~すぎ」という表現が複数見られます。
1 パス回ししすぎ
2 ハメス、イケメンすぎ
3 イケメンすぎてこわい
4 酒井宏樹がブスすぎる
5 岡崎、さすがすぎる
6 喜びすぎ
「すぎる」を辞書で引くと、
二.〔動詞・形容詞などのあとについて〕
(1) 度をこす。「言い過ぎる・長過ぎる・しずか過ぎる・常識が無さ過ぎる・知らな過ぎる」
(2) 〔俗〕[ほめて]ひじょうに…だ。「かっこよ過ぎる・すご過ぎる・美人過ぎる」
(1)は以前よりある語義ですが、(2)は、三省堂国語辞典には載っていても、大修館の「明鏡」には載っていません。比較的最近の使い方と思われます。
上記の1、6は(1)の使い方と思われます。
2の「イケメンすぎる」は、(2)の使い方で、「とてもイケメンだ」という意味と思われます。
ただ、3の「イケメンすぎてこわい」になると、(1)の「度をこす」という意味も含まれているように思えます。
さらに4の「酒井宏樹がブスすぎる」は、「イケメンすぎる」と似ていますが、[ほめて]という条件に合わないので、(1)の使い方でしょう。
5の「さすがすぎる」は、副詞の「さすが」についているところが特殊です。「さすが」は期待通りであることを表しますので、「岡崎、さすがすぎる」は「岡崎が実に期待通りの仕事をした」、という意味であると思われますが、この言い方が定着し、やがて三省堂国語辞典に「副詞につく用例」として採録されるかどうかは未知数です。
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