忘年会シリーズ第二弾。
某延世大学留学生のK氏が,お勧めの場所があるというので,忘年会を兼ねて行ってきました。
メニューはなんと,羊の串焼き!
韓国人の羊嫌いは定評がある。ソウルに羊を食えるところがあるのか。
聞けば,カリボンドン(加里峰洞),昔はソウルの低所得者が集まる貧民街というイメージだったそうです。数年前から外国人労働者,特に朝鮮族が集まるようになり,その一画に朝鮮族タウンが形成されているとのこと,満州料理が食べられるらしい。
この日,最寄りの7号線,ナムクロ(南九老)駅に集まったのは,K氏,そのチングのS氏とY氏,韓国人アガシに私の5人。最年少のY氏はその日の朝,全羅南道はヨス(麗州)から朝ソウルに戻ったとのこと。手にはヨス土産のカッキムチ(芥子菜?のキムチ)を持参していました。
いきなり私の30分の大遅刻をかまし,今日の会が私のおごりになることがその時点で決定づけられました。
地下鉄駅から歩くこと5分ほど。ある路地に入ると,中華街と見紛うばかりの漢字の看板のお店がずらりと並びます。漢字のメニューの中には,「羊」の字に並んで「狗」の字も散見されます。
「羊頭狗肉」って,たしか「羊の頭を掲げて犬の肉を売る」っていう意味だったよな。すると,「犬肉」もあるっていうことか。
期待はいや増しに高まります。
はやまる気持ちを抑えて,まずは市場見学。韓国の在来市場では見慣れない中国野菜が並びます。もちろんコス(香菜=パクチー,コリアンダー)も山積みにされています。量といい鮮度といい,ソウル駅のロッテマートのしょぼくれたものとは雲泥の差です。
さて,いよいよ食堂に入ります。
「どこ入っても同じだと思うけれど,前行ったところにしましょうか」と、今回が4回目というK氏。
店に入ると,客はほとんどいない。漢字ばかりのメニューを見ながら,店のアジュンマに説明を求めると,これがまた要領を得ない。そのうち,別のアジュンマが店の外に出て行った。
どうも,韓国語ができないようです。このあたりに住む朝鮮族だけを相手にしているらしい。
しばらくして,さっき出て行ったアジュンマが韓国人のアジョシを連れてきた。どうも通訳してくれるようです。ところがこの通訳がまた心許ない。中国語ができるらしいんだけれど,このアジョシ,メニューの中国語(漢字)は読めないみたい。
日本人が韓国語で注文し,それを韓国人が朝鮮族に,たどたどしい中国語で通訳という複雑な構図。
とにかく,主な目的は羊の串焼きなので,まずはそれを頼む(一本800ウォン)。その他,メニューに並んでいるのは,牛のさまざまな臓物らしい。
「これは,何というか…,牛のあそこだよ」
おお,コチュか。犬のコチュは以前試したことがありますが,牛のは初めてだ。
「なんか変なものが多いですね」
「ああ,ここらの店で出すのはみんな変なのばかりだよ」とアジョシ。
これには,一同,大笑い。
「ああ,これ,補身湯」キターッ,満州式犬鍋か。
でも,指さされた漢字を見ると「牛」の字が。
「えっ,これソ(ウシ)じゃないの?」
アジョシ,店のアジュンマとしばらく言い合っていましたが,結局,ただの牛のプルコギであることが判明。これでアジョシに対する信頼が地に落ちました。
とにかく何が出てくるかわからないけれど,適当に頼むことに。
酒はチンタオビールを皮切りに,度数38度の高粱酒を頼みました。Y氏持参のカッキムチをアジュンマに切ってもらい,チンタオビールで
コンペ(乾杯)!
鉄串に刺された羊,その他の内臓を炭火にあぶる。内臓はどうも牛の何番目かの胃のようです。みなが恐る恐る口にしたソコチュ(ウシのおちんちん)は,脂肪たっぷりでまったりとして美味。
野趣溢れる串焼き料理を堪能し,高粱酒を二本空けました。こんなエスニックな晩餐は,10年のソウル生活で初めての経験です。
酔いの回ったところで,勢いに乗って二次会に突入。私の強硬な主張により,難色を示すS氏を押し切って狗(犬)鍋の店に。
今度の店は,若い朝鮮族アガシが韓国語がしゃべれたので,注文はスムーズでした。でてきたのはこぎれいな鍋。韓国式と違うのはケンニプ(エゴマの葉)が入っていないことでしょうか。
味は……。
実は,このあたりで私はアルコール性記憶喪失症を発症したようで,記憶がおぼろげなのですが…。
犬鍋にはちょっとうるさい韓国人アガシは,味に不満があったようで,途中でトゥルッケ(エゴマの実の粉末)を頼んでいました。私は,これはこれでまあまあ美味しかったと思います。
最後にカルククスを入れたと思うのですが,このあたりは夢を見ているようではっきりしません。
とにかく,こうしてソウルの異次元エスニックワールドの夜は更けていったのでした。
某延世大学留学生のK氏が,お勧めの場所があるというので,忘年会を兼ねて行ってきました。
メニューはなんと,羊の串焼き!
韓国人の羊嫌いは定評がある。ソウルに羊を食えるところがあるのか。
聞けば,カリボンドン(加里峰洞),昔はソウルの低所得者が集まる貧民街というイメージだったそうです。数年前から外国人労働者,特に朝鮮族が集まるようになり,その一画に朝鮮族タウンが形成されているとのこと,満州料理が食べられるらしい。
この日,最寄りの7号線,ナムクロ(南九老)駅に集まったのは,K氏,そのチングのS氏とY氏,韓国人アガシに私の5人。最年少のY氏はその日の朝,全羅南道はヨス(麗州)から朝ソウルに戻ったとのこと。手にはヨス土産のカッキムチ(芥子菜?のキムチ)を持参していました。
いきなり私の30分の大遅刻をかまし,今日の会が私のおごりになることがその時点で決定づけられました。
地下鉄駅から歩くこと5分ほど。ある路地に入ると,中華街と見紛うばかりの漢字の看板のお店がずらりと並びます。漢字のメニューの中には,「羊」の字に並んで「狗」の字も散見されます。
「羊頭狗肉」って,たしか「羊の頭を掲げて犬の肉を売る」っていう意味だったよな。すると,「犬肉」もあるっていうことか。
期待はいや増しに高まります。
はやまる気持ちを抑えて,まずは市場見学。韓国の在来市場では見慣れない中国野菜が並びます。もちろんコス(香菜=パクチー,コリアンダー)も山積みにされています。量といい鮮度といい,ソウル駅のロッテマートのしょぼくれたものとは雲泥の差です。
さて,いよいよ食堂に入ります。
「どこ入っても同じだと思うけれど,前行ったところにしましょうか」と、今回が4回目というK氏。
店に入ると,客はほとんどいない。漢字ばかりのメニューを見ながら,店のアジュンマに説明を求めると,これがまた要領を得ない。そのうち,別のアジュンマが店の外に出て行った。
どうも,韓国語ができないようです。このあたりに住む朝鮮族だけを相手にしているらしい。
しばらくして,さっき出て行ったアジュンマが韓国人のアジョシを連れてきた。どうも通訳してくれるようです。ところがこの通訳がまた心許ない。中国語ができるらしいんだけれど,このアジョシ,メニューの中国語(漢字)は読めないみたい。
日本人が韓国語で注文し,それを韓国人が朝鮮族に,たどたどしい中国語で通訳という複雑な構図。
とにかく,主な目的は羊の串焼きなので,まずはそれを頼む(一本800ウォン)。その他,メニューに並んでいるのは,牛のさまざまな臓物らしい。
「これは,何というか…,牛のあそこだよ」
おお,コチュか。犬のコチュは以前試したことがありますが,牛のは初めてだ。
「なんか変なものが多いですね」
「ああ,ここらの店で出すのはみんな変なのばかりだよ」とアジョシ。
これには,一同,大笑い。
「ああ,これ,補身湯」キターッ,満州式犬鍋か。
でも,指さされた漢字を見ると「牛」の字が。
「えっ,これソ(ウシ)じゃないの?」
アジョシ,店のアジュンマとしばらく言い合っていましたが,結局,ただの牛のプルコギであることが判明。これでアジョシに対する信頼が地に落ちました。
とにかく何が出てくるかわからないけれど,適当に頼むことに。
酒はチンタオビールを皮切りに,度数38度の高粱酒を頼みました。Y氏持参のカッキムチをアジュンマに切ってもらい,チンタオビールで
コンペ(乾杯)!
鉄串に刺された羊,その他の内臓を炭火にあぶる。内臓はどうも牛の何番目かの胃のようです。みなが恐る恐る口にしたソコチュ(ウシのおちんちん)は,脂肪たっぷりでまったりとして美味。
野趣溢れる串焼き料理を堪能し,高粱酒を二本空けました。こんなエスニックな晩餐は,10年のソウル生活で初めての経験です。
酔いの回ったところで,勢いに乗って二次会に突入。私の強硬な主張により,難色を示すS氏を押し切って狗(犬)鍋の店に。
今度の店は,若い朝鮮族アガシが韓国語がしゃべれたので,注文はスムーズでした。でてきたのはこぎれいな鍋。韓国式と違うのはケンニプ(エゴマの葉)が入っていないことでしょうか。
味は……。
実は,このあたりで私はアルコール性記憶喪失症を発症したようで,記憶がおぼろげなのですが…。
犬鍋にはちょっとうるさい韓国人アガシは,味に不満があったようで,途中でトゥルッケ(エゴマの実の粉末)を頼んでいました。私は,これはこれでまあまあ美味しかったと思います。
最後にカルククスを入れたと思うのですが,このあたりは夢を見ているようではっきりしません。
とにかく,こうしてソウルの異次元エスニックワールドの夜は更けていったのでした。
今度また、弟を連れて行ってみようと思います。僕は韓国式より中国式の方が気に入りました。はまりそうですㅋㅋ
では、よいお年をお迎え下さい。
http://www.seoulnavi.com/food/restaurant.php?id=669
この辺りですか?
私は、北海道のアサヒビール園のジンギスカンが食べたい。
http://www.asahibeer.co.jp/restaurant/garden/index.html
二次会(正確には三次会かな)は、おきまりの漢南洞のBARでグレンフィディックを飲みましたよね。
>カッキムチ
キムチ、ごちそうさまでした。おいしかったです。
ブログのほうも、少しずつ読ませていただきます。
>ソウルナビ
延吉に本店&支店を持つ「羊茂串店」の韓国支店
ここはちゃんとした店のようですね。
われわれが行ったところはちゃんとしてませんでした(笑
でも、串焼きの道具立て、スパイスの様子はそのまんまです。
場所はちょっと違うかな。南九老に近く、ストリート全体がヨンビョンになってました。
ところで、日本のスーパーで見つけた富士山麓の10年物。あんまりおいしくなかった。
やはり18年物じゃないとだめなんでしょうか?
(値段がぜんぜん違う…)
試しに買うには高いですね。
富士山麓50度、おいしく無かったですか...残念
今あるMの10年大切に飲んでいます。
日本酒も「樽酒」が好きです。これはソウルでも居酒屋にあります。樽の匂いがよいですが、高級酒ではありません。お店価格1.8ℓで7万Wくらいです。
http://www.gekkeikan.co.jp/products/lineup/standard1.html
どうも韓国で月桂冠は特別な地位にあるようです。
今はちょっと多様化していますが、10年前は月桂冠しかありませんでした。