社用の車を使える身分ではない私は,通勤に大衆交通機関(バス,地下鉄)を使っていました。
その後,単身になってから引っ越したレジデンス(単身者用住宅)には,朝の通勤時間にシャトルバスがあって,事務所の近くまでそれに乗って通いました。
ところが利用者が少なくて途中で廃止された。その代わり,それまでの利用者に限って,朝,模範タクシー代をレジデンス側で負担してくれることになりました。
それで,ここ一年間は優雅に模範タクシー通勤をしています。
毎日乗るうちに,馴染みの技士ニム(運転手さん)ができた。3人いて,どの人もかなり年配です。タクシーの運転手には定年がないそうです。
1人は日帝時代に日本に住んでいて,小学生のとき引き揚げたということで,日本語ができます。
1931年生まれの76歳。
「お客さん,韓国語上手だけど,知らない言葉もあるでしょう」
「もちろんですよ。いっぱいあります」
「サントゥって知ってますか」
(サントゥ? 山闘?)
「山岳戦かなんか?」
「いや,ここにこうして」
(と両手を頭の上に。おいおい,ハンドル大丈夫?)
「昔,男は結婚すると髪の毛を上げてね,止めるんですよ。それがサントゥ。今はやらないからね,韓国人でも若い人はこの言葉を知らない」
「キサニムもしたんですか」
「したよ」
「朝鮮時代の話だと思いました」
「田舎のほうではやってたんだ。でも光復以後はなくなったね」
「フーン」
「アフリカではね…」
(突然話が飛ぶ)
「処女(チョニョ=未婚女性)は乳房を隠さない。結婚して初めて乳房を隠すんだ。おかしいだろ?」
「そ,そうですね」
「結婚してる女はみんな隠して,処女は隠さない。ハハハ。だれでも持ってけみたいに」
(持ってけって…)
このハラボジ,今まで,行ったことがある外国は日本以外に二つ。それがなんとナマコン(南アフリカ共和国)とブラジル。
日本は観光だが,ほかは教会の活動らしい。貧しい地域に学校を建てる活動をしているとのことです。
もう一人は1935年生まれの72歳。
やはり日帝時代に韓国内で日本語教育を受けていて,片言の日本語を話す。朝鮮戦争のときに軍隊で将校の運転手をして以来,ずっと運転手として仕事してきたそうです。ベトナム戦にも従軍し,やはり軍の運転手をやっていた。
「もう辞めてもいいんだけれど,子供たちからお金もらって暮らすのはみじめだからね。タクシーやってれば,ときどき孫にお小遣いあげられるし。
模範タクシーはもともと9年で車を買い換えなければならない。この車今年が4年目だから,廃車になるまであと5年やって引退するつもりだよ」
日本の相撲が好きで,場所中はいつも相撲の話をします。
もう一人は65歳ぐらいでしょうか。
この人,いつもため息まじりで,「朝4時から待ってあなたが最初の客だ」「客が少ない」「タクシー運転者は大変だ」とぼやく。
一度は,レジデンスの案内係の悪口を言っていた。
「空港まで行きそうな,良いお客さんは別のタクシーに回して,自分には近場の客ばかりよこす」
(なんだ,じゃあ俺は悪い客か?)
ということで,このアジョシとはあまり会話がはずみません。
ソウルのタクシー事情~一般と模範
ソウルのタクシー事情~合乗
ソウルのタクシー事情~ある会話
その後,単身になってから引っ越したレジデンス(単身者用住宅)には,朝の通勤時間にシャトルバスがあって,事務所の近くまでそれに乗って通いました。
ところが利用者が少なくて途中で廃止された。その代わり,それまでの利用者に限って,朝,模範タクシー代をレジデンス側で負担してくれることになりました。
それで,ここ一年間は優雅に模範タクシー通勤をしています。
毎日乗るうちに,馴染みの技士ニム(運転手さん)ができた。3人いて,どの人もかなり年配です。タクシーの運転手には定年がないそうです。
1人は日帝時代に日本に住んでいて,小学生のとき引き揚げたということで,日本語ができます。
1931年生まれの76歳。
「お客さん,韓国語上手だけど,知らない言葉もあるでしょう」
「もちろんですよ。いっぱいあります」
「サントゥって知ってますか」
(サントゥ? 山闘?)
「山岳戦かなんか?」
「いや,ここにこうして」
(と両手を頭の上に。おいおい,ハンドル大丈夫?)
「昔,男は結婚すると髪の毛を上げてね,止めるんですよ。それがサントゥ。今はやらないからね,韓国人でも若い人はこの言葉を知らない」
「キサニムもしたんですか」
「したよ」
「朝鮮時代の話だと思いました」
「田舎のほうではやってたんだ。でも光復以後はなくなったね」
「フーン」
「アフリカではね…」
(突然話が飛ぶ)
「処女(チョニョ=未婚女性)は乳房を隠さない。結婚して初めて乳房を隠すんだ。おかしいだろ?」
「そ,そうですね」
「結婚してる女はみんな隠して,処女は隠さない。ハハハ。だれでも持ってけみたいに」
(持ってけって…)
このハラボジ,今まで,行ったことがある外国は日本以外に二つ。それがなんとナマコン(南アフリカ共和国)とブラジル。
日本は観光だが,ほかは教会の活動らしい。貧しい地域に学校を建てる活動をしているとのことです。
もう一人は1935年生まれの72歳。
やはり日帝時代に韓国内で日本語教育を受けていて,片言の日本語を話す。朝鮮戦争のときに軍隊で将校の運転手をして以来,ずっと運転手として仕事してきたそうです。ベトナム戦にも従軍し,やはり軍の運転手をやっていた。
「もう辞めてもいいんだけれど,子供たちからお金もらって暮らすのはみじめだからね。タクシーやってれば,ときどき孫にお小遣いあげられるし。
模範タクシーはもともと9年で車を買い換えなければならない。この車今年が4年目だから,廃車になるまであと5年やって引退するつもりだよ」
日本の相撲が好きで,場所中はいつも相撲の話をします。
もう一人は65歳ぐらいでしょうか。
この人,いつもため息まじりで,「朝4時から待ってあなたが最初の客だ」「客が少ない」「タクシー運転者は大変だ」とぼやく。
一度は,レジデンスの案内係の悪口を言っていた。
「空港まで行きそうな,良いお客さんは別のタクシーに回して,自分には近場の客ばかりよこす」
(なんだ,じゃあ俺は悪い客か?)
ということで,このアジョシとはあまり会話がはずみません。
ソウルのタクシー事情~一般と模範
ソウルのタクシー事情~合乗
ソウルのタクシー事情~ある会話
ところで下記の件、
>結婚してる女はみんな隠して,処女は隠さない。
昔の半島の写真集に確か胸だけを露わにした若い女性の写真をいくつか見たことがあったような...調べると
http://resistance333.web.fc2.com/html/japan_korea_merger1.htm
子供を産んだ女の人でした。
>「処女(チョニョ=未婚女性)は乳房を隠さない。結婚して初めて乳房を隠すんだ。おかしいだろ?」
「そ,そうですね」
「結婚してる女はみんな隠して,処女は隠さない。ハハハ。だれでも持ってけみたいに」
(持ってけって…)
このハラボジ,今まで,行ったことがある外国は日本以外に二つ。それがなんとナマコン(南アフリカ共和国)とブラジル。
日本は観光だが,ほかは教会の活動らしい。貧しい地域に学校を建てる活動をしているとのことです。****
私は、1年前までは、親韓派でしたから、逆にいうと、韓国の事はあまり勉強していませんでした。ところが、「イザ!」にブログを出すようになってから、にわか韓国勉強し、上記運転手さんの話も知っていますし、写真も見ています。・・・なるほど、年配の方は、味のある話方をされるものです。私は、西安で、70代後半の方から、いろいろお話を伺いました。ズバリ、戦争の時の話・・鮮明に覚えているのが・・中国人の中で、一番尊敬する方は、どなたですかとの問いに対して・・しばらく考えてから「周恩来首相です。」と答えられた表情です。ツァーで一緒なった、某国立大学の歴史好きな女子学生二人が、どうしても私についてくると言うので・・夜の街へ出かけて、偶然出会った方でした。初対面にも拘らず親切にいろいろ案内してくださいました。もう20年以上前の話ですが・・・最初の中国旅行が香港から入国するルートでした。日本人は、まだ少なく、桂林の川下りで同船したのは、イタリア人ばかりで、お互いに下手な英語で楽しくやり取りした思い出が懐かしいです。
ところで、生年月日まで正確に記されている。さすが犬鍋さんは、几帳面です。犬鍋さんの韓国便りが・もう少し続いて欲しいというのが本音ですが・・・人生、無常迅速ですから・・いい機会かもしれないとも考えています。犬鍋さんのブログは、勉強になる事が多くて感謝しています。
南阿共の韓国語読みです。
いつもコメントありがとうございます。
いろいろなところに行かれているんですね。
私はまだ中国には行ったことがありません。
アフリカの習俗についても調べるすべがなくて…
運転手さんの話を信じるのみです。