犬鍋のヨロマル漫談

ヨロマルとは韓国語で諸言語の意。日本語、韓国語、英語、ロシア語などの言葉と酒・食・歴史にまつわるエッセー。

花冷え

2012-04-09 23:42:31 | 日々の暮らし(帰任以後、~2015.4)

 東京の桜が開花したこの週末、花見とは無縁で土曜日に仕事をし、帰りに韓国バーに寄りました。

 土曜日の7時過ぎとて、客はなし。アガシも早番の一人だけでした。

「寒いね」

「そうですね」

「こういう寒さ、なんていうか知ってる?」

「さあ」

「花冷えだよ」

「はなびえ? 初めて聞きました」

「韓国語にも似た言葉があるでしょう」

「えっ? 何だろう」

「コッセムチュイ」

「コッセムチュイ? 聞いたことないですけど」

「そんなはずないよ」

 鞄から電子辞書を取り出して調べると、ちゃんと載っている。

「ほんとだ」

 そういえばこのアガシ、朝鮮族だった。

「延辺では使わないのかな」

 アガシは奥にいた男性のマスターのところに聞きに行きました。意味はわかったようだけれども、やはり中国東北地方では使わない言葉のようです。

「延辺は4月に入ってもすごく寒いですよ。雪もよく降ります」

「じゃあ花冷えなんて言葉使わないね」

「でも覚えました。別のお客さんに使ってみます」

「小春日和って言葉もあるよ。これは秋に使うんだけど」

「じゃ、秋になったらまた教えてください」

 彼女の母語は朝鮮語。学校では中国語(マンダリン)を習うので、朝鮮語と中国語のバイリンガル。この店にいる中国人、マレー人とは中国語で会話しています。

 日本に来て1年で、日本語もほぼマスターしている。日本の大学を卒業したら、アメリカに留学して英語も身につけ、いずれは中国で観光の会社を自分でやるのが夢とのこと。

 頑張って勉強して、夢を実現してほしいものです。

〈参考〉
コッセムチュイ


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2 コメント

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Unknown (るな)
2012-04-10 21:19:43
たまには誘って下さいませ!ディープな企画楽しみにしてます
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失礼… (犬鍋)
2012-04-13 00:01:13
ルナさんはディープな食べ物もへっちゃらでしたね。

次のディープ探検には必ず誘います。
返信する

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