原発攻撃非難、中止を要求 ロシア制裁の拡大警告 G7外相 (JIJI.COM 2022/03/04)
【ブリュッセル時事】先進7カ国(G7)は4日、ブリュッセルで外相会合を開き、ロシアのウクライナ侵攻をめぐって協議した。
会合では、ロシア軍によるウクライナ南東部のザポロジエ原子力発電所への攻撃を非難し、原発周辺への攻撃を停止するよう求める姿勢で一致した。
ロシアがウクライナ侵攻をやめない場合、さらなる厳しい制裁を科す方針でも合意した。
原発を標的にした軍事攻撃という異例の事態を受け、G7として改めてロシアに対抗していく構えを誇示し、プーチン政権への警告を強めた形。
オンラインで出席した林芳正外相は会合後、記者団に対し「(東京電力)福島第1原発事故を経験した日本としてこのような攻撃は断じて受け入れられない」と強調した。
北大西洋条約機構(NATO)も4日、緊急外相理事会を開催。ストルテンベルグ事務総長は理事会後の記者会見で、原発への攻撃を「無謀な行為だ」と非難し、プーチン大統領に戦闘を即時停止するよう訴えた。
また、「(ロシアによる)クラスター弾の使用を確認している」と指摘。
国際法違反となる他の種類の兵器使用に関する報告もあるとして、情報を収集していると明らかにした。
理事会では各国がウクライナへの連帯を改めて表明した。
ただ、同国が求めるNATOによる飛行禁止区域の設置については、ストルテンベルグ氏は「ウクライナ領空にNATO機を展開すべきではないとの考えで一致した」と語り、実施しない方針を明確にした。