net news 電通本社と支社を家宅捜索=労基法違反容疑―女性社員過労自殺・東京労働局など
東京労働局などは7日、労働基準法違反の疑いで電通本社(東京都港区)と関西(大阪市)、中部(名古屋市)、京都(京都市)の3支社を家宅捜索した。
電通をめぐっては昨年12月、新入社員の高橋まつりさん=当時(24)=が過労で自殺。今年労災と認定され、東京労働局などが電通本社と支社、主要子会社を立ち入り調査して全社的な労務管理の状況を調べていた。
電通は1991年にも入社2年目の男性社員=当時(24)=が過労で自殺し、遺族が起こした訴訟で最高裁が会社の賠償責任を認定した。2014年6月には関西支社、15年8月には東京本社がそれぞれ労働基準監督署から労使協定を超える違法な長時間労働があったとして是正勧告を受けた。
電通は高橋さんの自殺後、所定外労働時間の上限を月70時間から65時間に引き下げ、午後10時で全館消灯にするなどの対策を実施。今月1日には石井直社長をトップとする「労働環境改革本部」を発足させた。
電通の話 捜索が入ったのは事実。捜査には全面的に協力する。(2016/11/07)
「残業100時間で過労死は情けない」=教授が投稿、学長謝罪-武蔵野大
武蔵野大(東京)の長谷川秀夫教授がインターネット上のニュースサイトに「月当たり残業時間が100時間を超えたくらいで過労死するのは情けない」などと投稿し、同大の西本照真学長は12日までに「多くの皆様に不快な思いをさせた」とホームページで謝罪した。
同大によると、長谷川教授は7日、政府の過労死等防止対策白書に関して投稿。「請け負った仕事をプロとして完遂するという強い意識があれば、残業時間など関係ない」などとも記した。
電通社員が昨年12月に自殺し、労災認定されたことが報じられた日の投稿だったため、関連付けられネット上で拡散。長谷川教授は投稿を削除し、「言葉の選び方が乱暴ですみませんでした」「つらい長時間労働を乗り切らないと、会社が危なくなる自分の過去の経験のみで判断した」などと改めて投稿した。
同大によると、長谷川教授は東芝やニトリ役員などを経て昨年、教授に就任した。学長は「調査の上でしかるべき対応を取る」としている。(2016/10/12)