薬物逮捕の現職警官は北海道警4人目 なぜ? 元幹部が分析…46歳巡査部長覚せい剤所持で逮捕 (UHBnews北海道文化放送 2018/10/11)~北海道警察の不祥事が多い。道民として、残念に思う。
覚せい剤を持っていたとして10日現行犯逮捕された道警の現職警察官は、逮捕の直前、覚せい剤を受け取っていたことが分かりました。なぜ取り締まる警官が薬物に手を染めてしまうのでしょうか。
覚せい剤取締法違反の現行犯で逮捕されたのは、札幌中央警察署薬物銃器対策課の巡査部長・成田順容疑者(46)です。
成田容疑者は10日夜、札幌市東区の路上で、覚せい剤を持っていました。
木村洋太記者:「成田容疑者はこの周辺に1人でいたところ、捜査員の職務質問を受けました」
関係者によりますと、成田容疑者は逮捕の直前、札幌市内の郵便局で、荷物を受け取っていて、任意の所持品検査で覚せい剤を持っていたことが分かったということです。
成田容疑者は「間違いありません」と話しています。
警察によりますと、別の事件の捜査中、成田容疑者の容疑が浮上し、警戒していました。
警察は成田容疑者が自分で覚せい剤を使用したとみて追及するとともに、入手経路などについても詳しく調べています。
現職の警察官が薬物事件で逮捕されるのは今回で4回目。2002年、道警生活安全部特捜隊の40代の警部が覚せい剤取締法違反で逮捕。
2007年には札幌中央署地域課の30代巡査部長が、覚せい剤取締法違反。
さらに2017年は大麻とみられる薬物を譲り受けたとして、函館西署警備課の30代の巡査部長が麻薬特例法違反で逮捕されています。
なぜ現職の警察官が薬物に手を染めるのか。道警の元幹部は…。
道警元幹部:「この仕事をしていたら、いやでも暴力団関係者や売人関係者と会わなければならない」
道警の元幹部は、捜査協力者との人間関係の中に隙が生まれる可能性を指摘します。
さらに今回が、過去のケースと大きく違うのは、容疑者が10年以上にわたって薬物などの取り締まりを担当していた点です。
道警元幹部:「(薬物事件に)関わる中で、興味本位で使用して、そこから抜け出せなくなったんじゃないか」「(使っているときは)いつでもやめられると思う。罪悪感はなくなっていく。密室で使用するから」
薬物に接する機会があるからこその距離感が拍車をかけたのでしょうか…。
道警はグループ検討会などを繰り返すことで職員の職務倫理を養ってきました。
それでも繰り返された薬物犯罪。監察官室の尾辻英一室長は「不正を正すべき立場にある警察官による言語道断の行為であり、痛恨の極み」「今後、事実に即して厳正に処分致します」とコメントしています。(UHB 北海道文化放送)