名門・リッツ大阪でも「偽装」発覚 メニューは「フレッシュジュース」…実は容器詰めを客に提供
阪急阪神ホテルズ系列のレストランでメニューと異なる食材が使われていた問題で、「ザ・リッツ・カールトン大阪」(大阪市北区)でも記載と異なる食材が使用されていたことが24日、分かった。ホテル従業員が産経新聞の取材に応じ「メニューにフレッシュジュースと書いてあるのに、最近まで容器詰めのジュースを使用していた」と証言。同ホテルは「内部調査で、3つのメニューで誤った表記を確認し是正した」と認めた。食材表示をめぐる問題は、日本を代表する名門ホテルにも波及することになった。
阪神系も偽装…最高級ブランド、急遽「併記」に
調理部門を担当していた従業員の証言によると、ホテル内のレストランやロビーラウンジでは、最近まで「フレッシュジュース」とメニューに表記しながら実際は容器詰めのストレートジュースを客に提供していた。景品表示法に基づく果実飲料などの公正競争規約では、「客観的根拠に基づかない『フレッシュ』などの表示は不当表示に該当する」としている。
平成22年ごろまでは、従業員がその場でオレンジやグレープフルーツの果実を搾った「フレッシュジュース」を客に提供していたが、コスト削減のためストレートジュースに変更。ストレートジュースは冷凍された状態でホテルに届けられ、自然解凍した後にパックからグラスにジュースを注いでいたという。
ロビーラウンジでは24日現在、フルーツジュースのメニューは「オレンジ(ハーダース)」などと容器詰めジュースのブランド名を併記したものになっている。従業員は「今回の問題が発覚し、急遽(きゅうきょ)表示を変えたのでは。明らかな偽装で許せない」と語った。