神原峠のタヌキ

深夜に神原峠を走行していると、路上に障害物が・・・

車の温度計は、外気温 -6℃を示している。

茶色くて、いびつな形容し難い形状。

手前で減速したら、それは3匹のタヌキだった。

３匹を１つの物体として認識していたので、不思議な形に見えたようだ。

車の前で逃げようともせず、２匹がこちらを見ている。

１匹は横たわっている。

どうやら、１匹のタヌキが車に轢かれ、２匹が心配して様子を伺っているようだ。

轢かれたタヌキにまだ意識があって、２匹が励ましているのかもしれないし、もう死んでしまっていて、弔っているのかもしれない。

残念だけど、いずれにしても、２匹のタヌキは、轢かれたタヌキを救けることはできないだろう。

私もどうしていいのか判らない。

もし私に何かできることはないかと、車から降りたら、２匹のタヌキは、轢かれたタヌキを残して、一旦はそこを去ることになるだろう。

ゆっくり車線を変え走り去ることしか、私にはできなかった。



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